札幌 着物屋三代目 元気ハツラツ燃焼系社長 田中伸一良です!!
前回は着物市場の概要から「日本人と着物に距離ができてしまった」とお伝えしました。
●前回のブログ:3分で分かる着物市場
今回はその距離を、私がどうやって埋めようとしているのかをお伝えします。
今回の最大のキーワードは”寿司”です。

前回、「洋装化という時代の流れの中で、高額品販売によって着物市場を成り立たせてきた」とお伝えしました。
そして、それが”着物=高い”というイメージを生んだと。
一般的に着物屋って?と訊かれたら、「入りにくい」、「高そう(価格が想像できない)」、さらには「何か怖い」とか思うでしょう?
私もたまーに「着物屋です!」と言うと、相手が警戒心を持つのを感じることがあります。(まぁ、そんなものは2秒で破壊しますが。笑)
この状態を例えていうならば、まさに
高級店しかない寿司業界。

寿司市場は厳しい外食産業の中で、今だに約1.3兆円あります。(凄い!)
多様性。
寿司業界には、高級店はもちろん、庶民的な寿司屋さん、回転寿司、立食い寿司、さらには世界中に寿司レストランがあります。
寿司屋さんがみーーーんな高級店だったら、たぶんこんなに寿司は食べられてませんよね?
子供の頃から回転寿司を家族で食べたりしてるから、「大人になったら高級店で食べてみたい!」と思うのではないでしょうか?
外国人もカルフォルニアロールを食べたりできるから、「いつか日本に行ったら本場の寿司も食べてみたい!」と思うのではないでしょうか?
この多様性こそが日本中で、いや世界中で寿司が愛されている大きな要因だと思います。

着物も同じです。
多様性、つまりはお客様と着物のいろんな接点が必要です。
そのポイントは3つ。
”価格”、”素材”、”楽しみ方”
着物を始めようと思っても、価格が”初心者着物セット10万円”みたいな感じでは、始められる人は限られます。
着物が”絹”だけでは、扱いやメンテナンスが大変で気軽に着れません。
「着物はこう着るべき」と最初から難しいことを言い過ぎでは、楽しくありません。
着物が持つ素晴らしい伝統文化的な良さや楽しさは、まず気軽に着物に触れて楽しんでから。
最初から高い着物を買わせようとしたり、着方や楽しみ方をうるさく言い過ぎては、絶対に新しい着物ファンは増えません。
着物を多くの人に着てもらうには、価格、素材、楽しみ方のバリエーションに富んだ接点が必要と私は思います。




そして以上を踏まえ、私がとった戦略が、
多角化戦略
これについては、また次回お伝えします。