2022年9月

天橋立でのお宿は「対橋楼」さん、文殊堂の門前、廻旋橋のたもとにある歴史のある老舗旅館です。

お値段は、日曜日泊で4人1部屋1人22000円、休前日泊で高級食材満載の昨日の城崎温泉「喜楽」さんが20900円だったので、それより高いお宿という事になります。

立地は最高、天橋立文殊地区の正に中心、多くのお部屋から廻旋橋が見えます。

外観は、壁とかは大丈夫??、といった感じで古さが前面に出ていますが、、、

 

ウエルカム和菓子は、ロビーと言うか土間 (といってもオサレな空間) で、系列の「勘七茶屋」さんの智慧の餅を頂きました。

ストレートなあんころ餅、お餅がしっかりしていて、餡子は上品、美味しいです。

この智慧の餅、向かいの勘七茶屋さんで、1個100円、安いでーす。

お部屋、リニューアル仕立ての説明、きれいでオサレで居心地の良い空間です。

 

温泉、内湯は広くはなく、コロナ対策で男性5名、女性3名の人数制限あり。

通常は系列の文殊荘のお風呂が利用できるみたいですが、これもコロナでNG。

代わりに駅前の温泉施設「智慧の湯」さんが無料で利用できたので、内湯は翌朝にして、夕方、行ってきました。

城崎温泉の外湯みたいな温泉施設だったけど、お客さんも少なく、ゆっくり温まりました。

 

かって与謝野晶子さんが滞在した宿、写真・作品等を展示したギャラリーもありました。

与謝野晶子さんが旅をした最後のお宿、この後体調を崩されて2年の闘病後帰らぬ人となったそうです。

 

夕食です。

お酒は飲み比べで、、、。

噂の古代米の伊根満開はあまりにフルーティ過ぎて、、、好みから大きく外れる。

この中では与謝娘かなぁ。

真名井の酒はちょっとスッキリすぎるけどなかなか美味しい

磯清水も同様にスッキリだけどもう一つコクが欲しい

でも、丹後の地酒を飲んで地物中心の夕食に合わせて堪能、、、幸せ、幸せ。

先付・前菜

帆立の梨みぞれ、凝ってるなぁ、なかなか美味しい。

他の前菜も一手間二手間かけたお料理。

お造り、サワラと鯛が弾力があってプリプリ

鯛蕪、関西の薄味、煮物はやっぱり出汁の効いた甘くないやつが好き。

鰤、銀秋焼き 鰤はこの辺りで養殖が盛んなお魚ですね。

チョコレート豚と秋野菜の吉野鍋

これ、葛の餡かけ具合が丁度よく、味付けも優しくて、とても美味しかった。

チョコレート豚は聞いたことないけど、多分この辺りのブランド豚なのでしょう。

鱸ガダイフ揚げ 丹後こしひかり 赤出汁のお味噌汁

単なる天ぷらじゃなく一ひねり、ご飯も美味しいお米でした。

香の物も上品に盛り付けつれています。

デザート、、、

 高級な食材等はないけれど、丹後の地物を多く使い、しっかり手の込んだ、お出汁が効いた料理の数々に、大満足です。


夕食の後、砂州で花火があるという事で、行ってきました。

花火は5分程度でしたが、逆に丁度良い時間でした。

 

朝、早く起きて、砂州をRUN、、、ランナーの端くれとして、天橋立に来たからには、ここは是非走っとかないと、、、。

松並木の終点まで折り返し5.5km。

昨日の片道歩いたよりも、往復走った方が楽に感じる???、、、。

丁度朝日が昇る時間。

絵に描いた様な白砂青松、朝の光で輝いています。

結構汗掻いたけど、気持ちのいいRUNでした。


RUNの後は温泉。

最初先客1名でしたが、すぐに貸し切り状態。

定員5名、たしかに狭いけど、貸し切りなら問題なし。

泉質は含弱放射能-ナトリウム塩化物泉、なめるとしょっぱい、、、なかなか温まるお湯でした。

 

お風呂の後は朝食。

朝食も丹後の幸がいっぱい。

干物は鯵、なんとなく日本海と言う感じはしないけど (そりゃ、日本海でも鯵は採れるでしょうけど) 、旬だし、脂乗りもよく、なかなか美味しい。

くろちくわとはんぺんが味が濃い、焼くとさらに深みのある味になります。

関西風のお出汁の効いた玉子焼きは大好き。

そして、へしこ、このしょっぱさがいい 、そしてほんの1口のこのサイズがいい、多いと食傷気味になるけど、たまに、少量だと本当に美味しい。

やっちゃいけないけど、3杯飯、、、やっちゃいました。

 

そして、お部屋のバルコニー (庭園となっていたけど)に廻旋橋を見るために、出たら、、、なんと、、、

片側が徐々に斜めにずれて行って

半分が開いて、外海へ出る遊覧船が通過しました。

11時から15時まで1日5回と、不定期に大型船通過時に廻旋させているようですが、朝動くのは不定期な観光船等が外海に出る時だけ、ラッキーでした。

見れたからOKだけど、館内放送とかしてくれてもいいのにね。

「人押して 廻旋橋の 開くとき 黒雲動く 天の橋立」 

与謝野晶子さんが「対橋楼」さんで詠んだ歌です。

今は電動式らしく人が押すことはないけれど、、、また、この日は快晴で黒雲は動かなかったけど、、、廻旋橋の旋回を間近で上から見る事が出来るのは、、この宿の特典ですねー、。

下の写真は与謝野晶子さんのギャラリーにありました、自筆かなぁ~。

 

古風にて、シックで、居心地の良いお宿。

観光の拠点としての立地も最高。

お料理は一手間二手間かけていて、とても美味しい。

従業員の方々も親切で、柔らかい関西弁が関東人の旅心をくすぐります。

ケチをつけるとしたら階段が狭くて急でエレベーター等はない事くらいかなぁ。

とても良いお宿でした。