こんにちは、みなさんお元気ですか?
台風17号は今日9月30日午後7時30分ごろ、愛知県に上陸したそうです。
みなさん十分ご注意ください。

さて昨日9月29日(土)のこと、日本橋三越本店で開催中の第59回日本伝統工芸展に行ってきました。
日本橋三越本店には東京メトロ三越前駅が一番の最寄駅ですが、今回はJR東京駅から徒歩での訪問です。

こちらが日本橋三越本店の新館↓

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そして本館↓

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昭和10年に完成したこの建物、国会議事堂、丸ビルに次ぐ大型建築物だったそうで、平成11年には東京都選定歴史的建造物に選ばれています。

正面玄関にある、三越の守護神とも言うべきライオン像↓

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ロンドンのトラファルガー広場にあるネルソン記念塔の下の獅子像がモデルとされ、英国の彫刻家メリフィールドが型どりバルトンが鋳造したものだそうです。

それでは日本伝統工芸展が開かれている7階ギャラリーへ行ってみましょう↓

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日本伝統工芸展は、わが国に伝わる優れた工芸技術の保護育成をめざし昭和29年に創設されたもので、国内最大級の公募展。陶芸、染織、漆芸、金工、木竹工、人形、諸工芸7部門の人間国宝最新作と一般公募作品より厳格な審査を経て選ばれた入選作616点が展覧されています。
会場内の写真はありませんが、ずらりと並ぶ作品群は素晴らしいものばかりでした。

ちなみに、わたくし臣(しん)は初めてこの展覧会を訪れたのですが、その目的はこちら↓

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茨城県筑西市在住の漆芸家・大西勲先生(重要無形文化財保持者=人間国宝)の作品(曲輪造盛器 まげわつくりもりき)が展示されているからです。
大西先生は平成12年、「曲輪造黒溜盛器」という作品で日本伝統工芸展日本工芸会総裁賞を受賞しています。

なお、展覧会の出品作品一覧表をみていると、もうひとり筑西市ゆかりの人物を発見。旧下館市出身の陶芸家・羽石修二さんの作品も展示されていました。
筑西市ゆかりの作家が二人も出品しているとは、筑西市民としても嬉しいことです。


というわけで、第59回日本伝統工芸展のご紹介でした。


■第59回日本伝統工芸展(東京展)
主催 文化庁、東京都教育委員会、NHK、朝日新聞社、公益社団法人日本工芸会
会期 平成24年9月19日(水)~10月1日(月)
会場 日本橋三越本店
入場無料

■大西勲
漆芸家。 昭和19年福岡県中間市生まれ。20歳代で木内晴岳(きうちせいがく)から鎌倉彫を学び、昭和49年、人間国宝の赤地友哉(あかじゆうさい)に師事して「曲輪造(まげわづくり)」を主とする「きゅう漆(きゅうしつ)」の技法を習得。昭和55年、妻の故郷である茨城県筑西市に転居。平成12年「曲輪造黒溜盛器」で日本伝統工芸展日本工芸会総裁賞受賞、平成14年には人間国宝(重要無形文化財保持者)に。平成16年紫綬褒章受章、茨城県特別功労者、下館市民栄誉賞受賞。長年にわたり石川県立輪島漆芸技術研究所で指導にあたるなど技法の伝承にも尽力している。

■きゅう漆とは
きゅう漆は漆塗(うるしぬり)を主とする漆芸技法であり、素地(そじ)の材料の選択に始まり、下地工程を経て、上塗・仕上げ工程に至る幅広い領域にわたり、漆芸の根幹をなす重要な技法。【文化庁 文化遺産オンラインより抜粋】

※「きゅう漆」の「きゅう」は、「長」「彡」に「休」と書きますが、変換できなかったので「かな」で表記しました。

■羽石修二
陶芸家。昭和37年茨城県下館市生まれ。京都市立銅駝美術工芸高等学校陶芸科、嵯峨美術短期大学陶芸科卒業、茨城県立窯業指導所成型科終了。平成3年茨城県展優賞、平成5年新匠工芸展新人賞、平成12年茨城県展会友賞。平成13年には伝統工芸新作展入選を果たし、同年伝統工芸士の認定を受ける。