こんにちは、みなさんお元気ですか?

少し前の話ですが・・・
平成24年2月29日(木)、茨城県筑西市のお隣・桜川市で臨時市議会が開催され、審議される予定だった新中核病院建設の事業着手に必要な関連予算案が、議長判断により上程が認められず閉会するという異例の事態となったそうです。
開会からわずか3分後の閉会に、傍聴席からは嘆く声が上がり、中田裕桜川市長は「議会は昨年からしっかり議論できたようなので、最終的な判断を仰げると思った」と語ったとのことです(読売新聞より)。

現在茨城県では県内を9つの医療圏にわけ、それぞれ地域医療を推進しています。
中でも心筋梗塞などの心疾患と脳血管疾患の死亡率が最も高いのが、筑西・桜川市が属する筑西・下妻保健医療圏(筑西、桜川、結城、下妻市と八千代町)。
筑西・下妻保健医療圏だけではこれら急性期医療を担える態勢となっていないため、圏外の病院へ搬送することも多く、平均搬送時間が30分以上かかるのがその大きな原因だそうです。
新中核病院建設は、東日本大震災で被災した筑西市民病院(筑西市)と県西総合病院(桜川市)を再編し、心筋梗塞や脳卒中に対応する救急医療施設を備えた300床規模の病院となる予定でした。

こちらは現在の筑西市民病院↓

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昭和47年に開設され、5階建だった病棟は震災後に2階建となりました。

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「市民の健康としあわせを希い ここにこの病院をみんなの力で建てる 昭和47年6月3日 下館市長 松岡龍雄」

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そして県西総合病院↓

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運営主体は、筑西市と桜川市で作る一部事務組合の県西総合病院組合です。

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さて、聞くところによると、今回の新中核病院建設計画は国の地域医療再生臨時特例交付金の活用を前提としているそうです。
詳しいことはわかりませんが、そのためには平成25年度末までに着工しなければならず、筑西・桜川両市議会による予算議決が必要だとか。
今回の桜川市議会の対応により、病院建設への道は大きく後退となったようです。残念。


というわけで、「みんなの力」で、新中核病院問題が何とか良い方向に進むことを期待しております。


■新中核病院を巡る主な動き(参照:毎日新聞)
平成23年
3月10日…原中勝征日本医師会長が筑西市議対象に講演し、建設に向け奮起を促す
3月11日…東日本大震災で筑西市民病院、県西総合病院がともに損傷
4月22日…吉沢範夫筑西市長と中田裕桜川市長が会談し、候補地の3条件を大筋合意
6月23日…県が「筑西・桜川地域における医療提供体制のあり方検討会議」を開催
7月6日……建設地などを選ぶ「筑西・桜川地区新中核病院準備委員会」が初会合
9月5日……準備委が検討結果報告書を公表し、建設地は筑西市「竹島地区」が最適と両市長に提示
9月8日……桜川市議会が場所決定の再検討を求める決議を採択
10月31日…筑西市議会が基本計画費などの着手予算案を可決
11月1日……筑西市民病院の新入院病棟がオープン
11月10日…桜川市議会が着手予算案を議長裁決で否決
11月30日…桜川市議会が着手予算案を1票差で再否決
平成24年
1月22日…真壁郡医師会が地域医療シンポジウム
2月29日…桜川市の臨時議会で議長が着手予算案の上程認めず


■筑西市民病院
茨城県筑西市玉戸1658番地 TEL0296-28-2261

■県西総合病院
茨城県桜川市鍬田604番地 TEL0296-75-3171