2017年8月10日の運行開始から延べ2396日目の2024年3月1日、SL大樹は累計乗車人員50万人を達成し、鬼怒川温泉で記念式典が開催されました。その当日、東武鉄道はこれを記念した「SL大樹50万人ありがとうウィーク」を実施する事を発表しました。期間は3月16日から29日で、景品や記念品の製作のほかに記念ヘッドマークの掲出がありました。しかしリリース内容にデザインなどは記されず、春分の日である20日の1~2~5~6号で実施するという事だけが記載されており、当日のお楽しみとなりました。この手の節目を祝ってオリジナルヘッドマークが作られるのは初めてではないでしょうか?

 

首の皮一枚で決まった卒業を祝して大学の学位授与式に出席した翌日、無理矢理早起きして各所に場所取り。緑プレートの325が茶編成を牽引するネタ要素てんこ盛り編成なので編成では絶対にVを撮りたいところです。

 

空は薄曇り。午後には風が強まる予報のため、できるなら2号を曇りの定番下段で決めたい。イルミネーション期間が終わった倉ヶ崎は、電飾が撤去されて花の種を植えるまでの間で一面がまっさらになっています。

もともとSLの編成写真を適正比率で撮れる立ち位置は160mmぐらい必要で、手前のアームとキロポストをうまくかわしつつロッドを揃えるのが難しかったりせっかく爆煙で来ても煙が充分に入らなかったりふたら運用の日はケツのDE10がある分バランスを取りづらかったりと条件が厳しい撮影地でした。

それが昨年のイルミネーション設置を機に立ち位置が拡張され、前進が可能になりこれら諸々の課題が一挙に解決されたのです。私が理想としていた135mm前後で撮る事が出来、年明け間もない賀正ヘッドマークでは夢にまで見たバリ晴れエロ光の6号で優勝を決めるに至りました。

そしてイルミネーションが撤去された3月、かねてより更に前進してみたいと思っていたので「前進の前進」的な位置に陣取ってみました。LINEを見るとシモイマ出庫を待つC11 325に取り付けられたヘッドマークが送られており、良いデザインに撮影意欲は益々沸き上がりました。

 

沿線各所に場所取りしていると1レ発車が迫って来て前進の前進でピン電を試し撮りする余裕がなくなったので、後から来る知り合いに送ってもらおうと3.8キロポストにポジショニングしてモノを待ちました。定番にも数人来ているのが見えましたが決して多くはなく、いつもの様子でやって来ました。

 

 

下り勾配なので煙が見えるかどうかは運ゲー。そこそこ出てくれました。

鬼怒川橋梁に追いかけましたがこちらはスカでした。すぐに追っかけを再開して9キロポストに向かい、いつものように手持ち寝ローアンでシュート。

 

 

マーブルの煙で後ろの架線柱が隠れました。外道のショバですがひとまず面縦は1発成功です。

車に走って戻り、タイミングを見て発進させるとすぐに抜き返します。そのまま先行したらTWSの梅で止まって苦し紛れに流し撮り。

 

 

梅はほぼピークを迎えており良い背景になりました。更に北上してツルハ裏に先行。

 

 

空爆発ですが期待通りの煙でした。柵さえクリアすれば割と良いアングルだし、煙も出やすいので編成の保険カットを撮るには最適です。信号場にゲバを置いたら鬼怒川温泉の転回。人混みはそれなりで、鬼怒太像の前には乗客が記念撮影用と思しきヘッドマークレプリカが置かれていました。転回するSLと絡めて撮る事も出来そうでしたが、まさに記念撮影をしようとする人たちが順番待ちをしていたためそちらは午後に回して普通に撮りました。

 

 

信号場に戻って知り合い数名と合流し、雛壇を組んで2号の1発目を撮影。向かって左側の旗が風に吹かれて棒に絡みついてしまっていますが、煙も出ておりひとまず無難に回収できました。倉ヶ崎に民族大移動して今回の本命。あまり前進しまくると間延びする事は信号場やカミイマストレートなどで経験しているので、普段より引いたアングルかつ適正圧縮で煙も充分に取り込める120mm程度のポジションを選択。風も心配するほど強くなく、あとは煙を充分に吐いてくれるだけ。1号ではしっかり出ていたのでスカの可能性は低いはずです。

 

 

白煙で通過、ロッド位置も申し分なくV!

やはり前進すると収まりが良いですね。さらに前進して85mmで撮った知り合いがいるので後で見せてもらうとして概ね理想通りの写真が残せて一安心です。

すぐに撤収してシモイマ入換。ホームは大盛況でした。

 

 

推進で側線に入るタイミングで原色スペーシアが来たのでやや強引な並びアングルで。

 

 

続行で新車が来ました。

 

 

入庫まで見届けたら昼飯を食って5号を撮ります。3.8を1号で撮れてしまったのでスナップしようと思い倉ヶ崎界隈を徘徊していると早咲きの桜を見つけました。

 

 

晴れれば悪くないかも?踏切なので車被りのリスクが高く極めようとは思いません。

追いかけて発電所。鬼怒川橋梁からは流石に追いつかない所です。

 

 

マーブルで通過。これで本日のノルマは達成されましたがせっかくなので最後まで追います。素早く撤収して陸橋下へ。尊師フレンズとKRGN氏がいました。

 

 

撮影後ゆっくり片付けていると尊師フレンズが暇そうにしていたのでシモイマまで乗っける事にしました。

 

鬼怒川温泉は午前中に比べると空いており、HMのレプリカの前にも人が居ませんでした。鬼怒太像、レプリカ、本物(SL)がバランス良く収まる立ち位置を見極めて構えてみると中々いい感じ。レプリカの前で暇そうにしている記撮係らしきトーブ社員数名に声をかけて下がっていただき、転回を始めたC11に掲げられた本物のHMが見えたらシャッターを切ります。

 

 

特別なHMが二つ並んだ瞬間。他のイベントでもなかなか見られない光景です(記撮用のレプリカはSLと一緒に写せない位置に飾られる事が多い)。

ダイヤ改正により大幅時変となった6号までは時間があるので、棒に巻きついた旗を戻してもらえないか側線に移動しましたが、風で戻っていました。1番線に入線したスペーシアXは先日の甲種で輸送されたN104Fでした。

 

 

旗も元通りになった事だし信号場では2号の上位互換でも撮ろうか、と再び雛壇を組んで待機。すると上空の雲が切れ始め時折日差しが現れるようになりました!逆転晴れに賭けて待ってみると確かに編成全体が余裕で入りそうなスポット晴れが出現。同じ頃鬼怒川温泉駅から汽笛が聞こえ、まもなく踏切が鳴ります。陸橋を潜って現れたC11 325の前面には、自由になった日章旗が泳いでいました。あとは背景の枯れ木が隠れるタイミングでロッドが降りてくれさえすれば…!

 

 

キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

見送った後は皆大興奮でした。晴れ予報ではなかったのにコレが撮れるのは奇跡とも言えましょう。

続く倉ヶ崎では煙が強風に煽られBOSE。シモイマで尊師フレンズを突放し、入換は2号で満足してしまったので撮らずに帰宅しました。