ようやく秋らしくなってきた。

息子のC君は、新人戦が終わって
地区大会で準優勝を手にした。
満足ではなかっただろうが、
良い想い出になったようだ。

部活が落ち着くと、体育祭があり
毎日、朝早くに学校へと出かけていた。

時間外に何をやってるんだ??

男の子はあまり親に話そうとしないから
私は探り探りと、上手く会話するしかない。

「ねー、C君?朝早くに行くけど、
 体育祭の練習って、朝やるの?」
私は、C君に聞いてみた。
「うん。朝やるの。」
C君がさら〜と答えた。

ふーん。
体育の授業とかではやらないのか?
ちょっと疑問だが、
毎朝「頑張って」と見送った。


いよいよ、体育祭。

あれ?あの子、開会式で前にいる。
…まさかの、応援団??


「C君が応援団って、ウチの息子が言ってた!」
他の保護者から、そう言われ
「…何も聞いてなかった。」
と、撃沈する私。
「え?知らなかったの?
 C君が応援団やるから、
 応援してやってと息子に言われたわ(笑)」
なんて、笑いながら話すママ友。

応援団を応援する??
どんだけ弱い応援団なんだ(笑)


Mさんはひたすら写真を撮っている。
中学になってからの、父親ぶり。
今更遅いけど、やらないよりは良い。


子供の成長の折り返し、
楽しみはもう半分しかない。

一緒に暮らしたり、
学校の事に世話をやいたり、
頑張っている姿を見たり、
そんな事が出来るのも高校生までだ。

しっかり目に焼き付けておかないとな。






体育祭が終わり、
「帰ろうか?」と、Mさんが声をかけてきた。

あと数年後、C君がいなくなる。
高校を卒業して、大学に進む。
家から通えなければ、一人暮らしか…

巣立つのだな。

その時、私とMさんだけの暮らし。

それで良いのだろうか。

Mさんは最後まで
恋愛だとか、豪遊だとか、
楽しい事をたくさんしてきたから
何も悔いはないだろう。
私が健康なうちは生活にも困らない。
やりくり、炊事、洗濯、掃除…
全部、私がやり続けるのだろうから。

残りの人生、これで良いのだろうか。
あー、一度でいいから、コイツを倒したい。

前を歩くMさんの後ろ姿を見て
漫画のようなキックをする自分を想像して
プッと笑ってしまった。


体育祭が終わり、C君が帰宅した。
「俺、絶対にもう応援団やらねー!
 朝は早いし、練習きついし…」
帰宅早々愚痴。

報連相はないけど、愚痴はこぼすのか(笑)

「俺も、ずっとビデオとか写真撮ってたから
 腕が痛いよ…」
Mさんも愚痴。

お前は愚痴こぼすなっ。