土曜日の朝食に立ち食いそば屋さんでカレーを食べ、日曜日のお昼もカウンターだけの小さなお店でカレーを食べた。




この日は朝に閃いた事を、善は急げの気持ちで早速実行に移した。


生地も色も形もそれなりに気に入っているのに、なぜか手が伸びない長袖のシャツを持っていて、このままわたしのクローゼットの中で劣化させてしまうのはなんとなく切ないと思い、区の再利用ボックスに持って行く準備をしたのは4月の終わりのこと。


再利用ボックスがある図書館へ行こう行こうと思いつつ、シャツを白い紙袋に入れてから2ヶ月半が経過していた。




閃きはいつも早朝にやってくる。


「あのシャツを半袖にしてみたらどうかな」

もうそろそろ起きる時間、現実と夢との中間をふらふらしている意識の中で考えていた。




シャツのお直しをお願いしたのは、以前2度ほどお直しをしてもらったことのある、おばあちゃんたちが営業しているお店で、ドアを開けると相変わらずのんびりした雰囲気が漂っていた。


昨年の夏には半袖ワンピースをスカートに作り替えて貰い、秋の終わりにはコートに開いた穴を目立たないように縫い合わせて貰った。


おばあちゃんたちのおかげで、わたしはお気に入りの服を気持ち良く着続けている。


物に新しい命を吹き込むことができる仕事って、とても素晴らしいと心の底から思う。




今回、持ち込んだ長袖のシャツがどんな風に生まれ変わるのか、出来上がりの日が待ち遠しいな。