この春、乳がん体験者コーディネーターに認定されました。
これはNPO法人キャンサーネットジャパン認定によるもので、資格と言うか一種の肩書きのようなものです。
『乳がん患者や家族が「がん」と診断され直面する様々な問題を、解決できる・あるいは解決に導く既存の信頼性の高い情報(科学的根拠に基づくがん医療情報)にアクセスし、その情報を提供できる人材を養成する』。
これを目的とした養成講座を受講して認定されました。
講座は前期・後期とあって、前期はインターネットを通じての20コマの講義の視聴とレポートの提出、後期は4コマの講義視聴とレポート提出に加え、患者相談を想定したロールプレイングなどがありました。
受講したのは、自分が患ってしまった乳がんという病についてもっともっと知りたいと思ったことと、この経験を無駄にしないためにも、これから先、この経験を生かして同病の方のサポートや啓発活動などもできたらな~という漠然とした思いがあって、それにはまずちゃんと勉強するところから始めて、何か資格のようなものがほしいなぁ~と思ったからです。
私は全摘で放射線治療もなく、抗がん剤もしない選択をしたので、術後比較的すぐに病院通いから解放されました。
だけど、告知、手術と病院通いばかりしていたのに、突然もういいよ、あとは3カ月に1回の通院でね、と言われてもその流れの早さに心がついていけず、不安でいっぱいだったんです。
その不安を埋めようと、手術まではあまり読まなかった乳がん関係の本を読んだり、病気に関する講演会に出掛けたりしました。
そうしていたら、最初はほとんど医師の説明が理解できなかった私だけれど、だんだんと病気のことが分かるようになりました。
もっと早く知りたかったこともたくさんありました。
そんな中で見つけた、乳がん体験者コーディネーターの養成講座。
迷わず受講しようと決めました。
それから半年くらい経ってようやく募集しているのを見つけて申し込み、今に至っています。
受講の中で、「がんと生き、がんを克服し、がんを越えて生きる」という言葉を見つけました。
「がんとなったその経験は価値があり、ポジティブな力と変わりえる」と。
赤ちゃんが産めないこと、おっぱいがなくなってしまったこと・・・、周りの友達と比べてなんだか自分がとてもみじめに思えて仕方ないときもあったけれど、今でもそんな気持ちになるときがあるけれど、でもこの言葉のように、「乳がん」を経験したことはこれからの私の生き方次第で、もしかしたら自分の最大の武器にもなるのかな~って、そんな風に思ったりできるようになりました。
今注目されているがんのピアサポート。
仲間による支え。
支えるなんて大きなことはできないけれど、これから新たに乳がんと告知される方々の気持ちに少しでも寄り添える存在となれたらなと思っています。
乳がん体験者コーディネーターは、ピアサポートとしてのスキルを担保されてるものではないのだけれど、ご縁があって6月から若年性乳がん患者さんのためのおしゃべり会のサポートをさせてもらえることにもなりました。
自分の経験をお話することで、これから治療を始める方の選択肢の幅が広がったり、何かの参考にしてもらえたらいいな。
そして同じ病気を抱えるもの同士一緒にお話することで、力をもらえたりお分けできたり、そんな風になれたらいいなと思います。
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