MS Studio -学校写真の世界-

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学校写真歴20年を迎えましたので、忘備録と情報発信用にブログリニューアルしました。ぼちぼち更新していきたい…。

新しいカメラは当然のように各性能が良くなっていますね。

特にミラーレスカメラの時代になってからは、数世代離れるとまるでレスポンスが変わってきてしまうので、スマホのような速度で進化しています。

 

ミラーレス機は、基本的に価格=AF性能になるパターンが多いです。

一眼レフ機でもその構図はありましたが、AF測距点の数の違いくらいしか差を感じることはなかったように思います。しかしミラーレス機は悲しいくらいに差が出ます。

 

咄嗟にピントが合うかもAF性能ですね

 

「AFの速さ」とはよく言いますが、そもそも「AFの速さ」とは何を指すのでしょうか。各メーカーともAF性能向上をうたっていますが、よく考えて整理してみましょう。

 

●被写体を正確に認識し捕捉する性能

●被写体をつかんでからレンズを駆動するまでの速さ

●被写体をつかんで離さない性能

●レンズのAF駆動の速度

 

考えられるだけでもこれだけあります。

つまり「被写体捕捉は速いが、追いかけ続ける性能はそれほどでもない」という可能性もあるのです。

 

某カメラのAF性能紹介では「世界最速0.02秒の高速レスポンス」と記載がありますが、これはおそらく「AFが動作し始めるまでの速度」でしかなく、0.02秒でピントが合うという意味ではありません。

 

このあたりは数値に表すことが難しい性能でもありますので、実機を触ってみるしかありません。AFはコンピューター処理とモーター駆動という、大変パワーのいる仕事をしています。電池の持ちとトレードオフの部分でもありますので、下位機種ではどうしても限界があります。

「上位機種と同じAFアルゴリズムを搭載」とあっても、それはイコール上位機種と同じAF性能という意味ではないのです。

ソニーから新しく「α7 V」が発表されましたね。

ダイナミックレンジが大幅に広がって、ハイライト飛び・シャドー潰れに強くなりました。またAF性能も上がったようで、高画素機「α7R」、高感度機「α7S」とともに、定番機として順当にブラッシュアップされてきた良いカメラのように思います。

 

「 Redefine basic 」なんてコンセプトからカッコいいのはさすがソニー。

 

 

 

 

さて筆者が使用しているキヤノンですが、EOS R6 Mark IIIが2025年11月より発売開始されています。

3000万画素台と高画素化され、AFも若干ではありますが進化し、動画機能も充実した新世代機です。売れ行きは好調のようですが、あえて私はここで旧型の「R6 II」の方をお勧めしたいと思っています。

 

EOS R6 Mark III ぱっと見ではR6 IIとの違いを探す方が困難

 

 

 

■そもそもII型とIII型でどこが変わったのか

 

(1)ボタンやダイヤルなどの操作系はほぼ変化なし

(2)メモリーカードが「SD x2」から「CFexpress Type-B+SD」に変わった

(3)画素数が2420万画素→3250万画素に向上

(4)JPEGでも可能な「プリ連続撮影」機能を搭載

(5)最大で7K60pの動画記録も可能になった

(6)ボディ内手振れ補正が最大8段分→8.5段分に向上

(7)バッテリーが新型の「LP-E6P」に変更(互換性はあるが機能制限あり)

(8)本体HDMI端子がマイクロHDMIからフルサイズのHDMI端子になった

(9)撮影可能枚数が760枚→620枚に減少(モニター撮影時の値)

(10)常用ISO感度が102,400→64,000に減少

(11)ストロボ同調速度は最大1/250で同一

(12)AF性能はわずかな改善のみ

(13)画像処理エンジン「DiGiC X」も同一

 

 

 

■学校写真の撮影では実際はどう違ってくるのか

 

(2)のメモリーカードの変更は大きいですね。CFexpressカードは高速連写にも耐える高速読み書きができるのが特徴です。ガンガン連写してバッファがなくなって連写が止まる…ということが大幅に減りました。

一方で、2枚のカードに同時記録しようとすると違う種類のカードを1枚ずつ用意する必要があり、SDカードの記録速度に引っ張られて連写も制限がかかるので、バックアップ目的としては不便になったと言えます。

CFexpressカードが初めての人はカードリーダーも用意しなくてはいけませんし、そのリーダーも1万円近くするので安くありません。

ソニーのようにCFexpress Type-AとSDのどちらでも使えるカードスロットを2つという構成なら、運用や予算に合わせて選択ができて良いのですが…。

 

R6 IIはSDカード x2なのが案外便利だったりする

 

 

(7)(9)のバッテリー周りの変更も、買い替えユーザーには地味に痛手かもしれません。

高画素機になったため消費電力が増え電池の減りが早くなり、それに対応した「LP-E6P」電池でないと全機能が使えません。

従来の「LP-E6NH」「LP-E6N」を使った場合、Wi-Fi機能が使用不可だったり、プリ連続撮影ができなかったり、連写枚数と速度が落ちたりします。また最も古い「LP-E6」は使えません。

 

高画素化によって(10)のように高感度に若干弱くなっています。ただ筆者は実際に高感度状態で撮り比べたことがないので、どのくらいノイズ感が違うかはわかりません。実際の撮影でも現場で25600以上を使うことは本当に稀ですので。

(12)のAF性能も、上位機種であるR3などのセンサー技術の転用はされず、従来のR6系の画素数アップ版になったので劇的な変化は望めません。暗所AFの検出性能も同一です。

 

R6 IIからホットシューも現行タイプなので、EL-5などの最新ストロボが使える

 

 

 

■R6 IIは生産完了するの?

 

III型に切り替わる…のかと思いきや、キャラクターも価格も若干違うため、どうやらしばらくは併売という方向になるようです。

 

R6 IIIは2025年12月3日現在の価格.com最安値で386,100円(ボディのみ)です。いっぽうR6 IIは254,800円(ボディのみ)と、新製品でまだ値段が落ち着いていないことを考慮しても13万円も違いがあります。

さらにキヤノンは、2025年11月14日~2026年1月14日までキャッシュバックキャンペーンを行っていて、R6 IIはこれに該当し3万円キャッシュバックの対象になっていますから、実質15万円も差があることになります。

 

 

 

15万円あれば、それこそRF24-105mm F4L USMあたりを1本買えてしまう金額です。

もちろんR6 IIIの機能に魅力を感じての買い替えを否定するものではありませんが、現状果たして15万円の価値があるのか?と言われると、個人的にはちょっと疑問が残ります。

 

 

 

■とはいえ買うなら今しかない

 

R6 IIIとしばらく併売とはいえ、いずれはIII型より先に生産が終わるでしょう。そしてキャッシュバックキャンペーンは2026年1月14日までです。

キヤノンRF機は中古でもあまり値段が落ちない傾向があるので、わざわざ保証の短い中古を購入するより、このキャンペーン期間中に新品を購入した方が幸せになれると思います。

 

EOS R6 Mark IIは、EOS RやRPユーザーから見れば劇的に進化したカメラです。また初代R6ユーザーにとっても、操作性やAF性能やホットシューなどを含め細かいところのアップデートをきちんと実感できる良い機種です。

SDカード2枚で手頃かつ安心して運用でき、従来からのLP-E6系バッテリーも予備で使えるので、初期投資を抑えることもできます。

 

R6 IIがあれば、ほとんどの撮影シーンで困ることはありませんし、クライアントから「え?その機材使ってるの?」なんてことも言われません(笑)

すでにR1やR3を持っていたり、EOS-1D系をまだまだ使っている人のサブとしても十分活躍できます。

 

2025年のクリスマスプレゼント・または2026年のお年玉だと思って、あえて今「EOS R6 Mark II」を選んでみてはいかがでしょうか。

学校写真では、普段の撮影の90%…いや極端に言えば100%ズームレンズだけで撮れます。

でもやっぱり本当は単焦点レンズの方が良い時もあるんです。

それに、学校写真以外…たとえば家族写真やポートレートを撮影する時は、単焦点レンズの画質の良さ・背景ボケと取り回しの良さが際立つこともあります。

 

 

そこで今回は、ちょっと背伸びして「単焦点レンズを使ってみたい」という方にお勧めのレンズを紹介してみたいと思います。(10万円以下目安・フルサイズ機前提・あくまで筆者の独断です)

本来は自分の撮影スタイルや用途でどの焦点距離が良いかを決めていくのですが…最初に言ってしまうと「35mmと85mm(90mm)」がイチオシです。なぜかと言いますと

 

■35mm

集合写真撮影にちょうど良い画角

写ルンですとほぼ同じ画角でスナップに使いやすい

寄ることで広角+ボケを活かせる

 

■85mm(90mm)

The ポートレートという画角で良いレンズが揃っている

卒業アルバム用個人写真を撮るのに使いやすい

70-200mmクラスを使うより圧倒的に軽く小さい

 

こんなところでしょうか。

筆者も35・50・85mmと単焦点レンズを持っていますが、35mmと85mmの出番が多いですね。

 

 

【キヤノン】

キヤノンのフルサイズミラーレス機は、社外AFレンズの製造を許可していないので純正しか選択肢がありません。

 

■RF35mm F1.8 MACRO IS STM

 

小型安価で、最短17cmまでぐっと近づけるのも魅力です。つけっぱなしにしてスナップするのにも使いやすいですね。

別売の純正レンズフードが「ほんとに役に立つの??」というくらい小さい上に別売で高価なので、気になる人は下記のような52mm径の社外品ねじ込み式レンズフードを用意すると良いと思います。(筆者も社外のレンズフードを使っています)

 

 

 

■RF85mm F2 MACRO IS STM

 

重さ500g・最短35cmまで寄れるので機動力のあるレンズです。値段も比較的お手頃価格。

同社RF50mm F1.8のようなボケの汚さもなく、無難に使える万能レンズです。

キヤノンは低価格帯レンズのフードを別売にしているのが非常に不満なのですが、面倒でも必ずフードは購入しましょう。

 

 

【ニコン】

社外レンズもありますが、純正レンズの出来が素晴らしく良いと評価の高いのがニコンです。

 

■NIKKOR Z 35mm f/1.8 S

 

キヤノン比較ではちょっと高価で大柄にはなりますが、S-Lineの素晴らしい描写とシンプルで操作性の良い外観のレンズ。最短25cmまで寄れて、レンズフードなど一式が同梱なのもこだわりが見えて良いですね。

 

 

■NIKKOR Z 85mm f/1.8 S

 

こちらも画質に定評あるS-Lineのレンズ。本当にニコンZマウントのS-Lineレンズの描写は素晴らしく、文句がある人はそういないと思います。ボケも綺麗です。

 

 

【ソニー】

社外品を含めると非常に選択肢が多く悩むのがソニー。画質にこだわるなら「G Master」シリーズ一択ですが高価なのでお手頃価格のレンズから。

 

■Sonnar T* FE 35mm F2.8 ZA(SEL35F28Z)

 

名門カール・ツァイスをAFで使えるのがソニーのメリットでもあります。

F2.8とやや暗く、最短35cmと絶妙に寄れないのが欠点ですが、小型軽量でボケは大変に綺麗なのが魅力。

35mmにはF1.8もありますが個性を出すにはこちらの方が良いと思います。発売日は2013年と古いため、程度の良い中古を狙うと良いかもしれません。

 

 

■ FE 85mm F1.8(SEL85F18)

 

Gシリーズレンズではなく価格も安めですが、描写が良くAFも速いと高評価のレンズです。ただしボケはあまり綺麗な印象がありません。側面にボタンが配置されていて操作性が良いのは高く評価できます。

 

 

【シグマ】

安かろう悪かろうというイメージを完全に脱却した、キレの良い描写をするレンズ作りを得意とするメーカーです。フルサイズ向けはニコン用とソニー用のほか、ライカLマウント用もあります。

 

■CONTEMPORARY 35mm F2 DG

 

シグマは35mmレンズだけでなんと3本も出しています。そのうちの末っ子にあたるのが本レンズ。ライカLマウントとソニー用があり、ニコン用は出ていません。

全長6.7cmという小型さ、金属製の質感の良さ、色収差(色にじみ)も少なくボケも案外綺麗で、絞りリングで操作することもできる操作性の良さもあるとの評価です。

ソニーユーザーは純正のF1.8やツァイスF2.8よりも、こちらのレンズの方が総合得点では上になると思います。

 

 

■CONTEMPORARY 90mm F2.8 DG 

 

シグマの85mmにはF1.4というレンズがありますが、こちらはF2.8と控えめで90mmとした、マクロでもない小型な中望遠レンズです。デザインは上記35mmと同じ方向ですね。やはりライカLマウントとソニー用のみです。

小さくて軽い、それでいて金属のしっかり感があるのが最高のレンズです。後ボケが綺麗ですが前ボケはやや汚いという評価もあり、F2.8はズームレンズでもカバーできることから万人向けではないかもしれません。

 

 

【タムロン】

昨今はブランドイメージ向上と、特にソニー用レンズに力を入れているのが特徴です。

 

■35mm F/2.8 Di III OSD M1:2

 

なんと15cmまで近づけるのがこのレンズの最大の特徴です。F2.8と控えめですが重量わずか210g、その分小型軽量で価格も安価(新品実売4万円程度)なのが嬉しいところです。現在はソニー用のみ。

シグマがとにかくシャープさを求めたのに対し、タムロンらしい柔らかい描写と滑らかなボケが楽しめるレンズだと思います。

 

 

■90mm F/2.8 Di III MACRO VXD

 

タムロンの代名詞「タムキュー」こと90mmマクロレンズ。描写力とボケの滑らかさはマクロ撮影だけでなくポートレートでも活躍します。ソニー用とニコン用があります。

90mmでF2.8というスペックだけ見れば大柄ではありますし、ズームレンズでカバーできる範囲でもありますが、最短23cmまで寄れることと、ボケや光芒の綺麗さはこのレンズならではと言えます。

 

 

レンズ購入は新品だけではなく中古も視野に入れて良いと思います。ただし中古は1点ごとに状態が違い、前ユーザーがどのように使って保管していたかがわからないため、フリマアプリやオークションサイトの個人出品者から購入するのではなく、保証のある専門業者から購入することを強く推奨します。

レンズ交換は一眼カメラの楽しみのひとつでもありますので、単焦点レンズで新しい表現を探してみてはいかがでしょうか。

写真の世界というよりムービーの世界の話ではあるのですが、昨今境界があいまいになりつつあるので、きっと知っていると便利な話のうちのひとつを。

 

それはバッテリーの話。

いやバッテリーなんて各カメラで専用のやつがあるし、それ以外使えないじゃん…!

 

たしかにスチル機ではそうなんですが、業務用のムービーと関連製品の多くは、実は規格品を使っていて共通だったりするのです。

代表的なものを3つ、今日は紹介しておきます。

 

 

 

●Vマウントバッテリー

業務用ビデオカメラやシネマカメラでは、ほぼ標準とも言えるバッテリーの規格です。

電圧は14.4V(14V~14.8Vくらいまで表記の揺れはありますが基本は同じ)ですが、一部にハイパワー版で28.8Vのものがあります(対応機器でないと使えません)。

 

日本での業界標準は「IDX」社のバッテリーで、上の写真の「IDX DUO-C198P」はその中でもド定番のバッテリーです。

お値段は2025年11月現在、Amazonで79,800円…!!やはり業務用です!!

 

スペックとしては193Wh(14.54V/13.24Ah)となります。いまいちピンとこないと思いますが、例えばキヤノンEOS R6などに使われるLP-E6NHは7.2V 2.1Ahで15Whしかありませんから、このバッテリーでも実に13倍近い容量を持っていることになります。

さらに他メーカーでは400Wh近いような巨大なものまでありますから、文字通り世界が違います。

 

端子というかマウンターというか、この部分の形状がV字型なのでVマウントと呼ばれます。

世界的に見ると「Vマウントバッテリー」のほかに「ゴールドマウントバッテリー」というものもありますが、日本ではまず見ません。

 

こういう中型の業務用ビデオカメラ(ENGとも呼ぶ)に使われていたり…

 

CMや映画撮影に使う、こういった超高価なビデオカメラにも使われます。

 

 

カメラ以外では、大光量のLEDライトの一部機種に、これを複数個組み合わせることで電源として使えるようになっているものがあります。

 

バッテリーを左右に2個装着して、LED照明の電源として使うための変換装置

 

そしてVマウントバッテリーの多くには、補助出力端子として「D-Tap」と呼ばれる端子があり、こちらからもバッテリーの電力が取り出せます。
DC12Vくらいで動くもの…小型LED照明や液晶モニターなどはこのD-Tap出力を電源にして駆動することもあります。
 
さらに最近はUSB PD(Type-C)出力端子まで付いたものもあり、各種の変換プレートやケーブルなどと組み合わせると、文字通り「汎用モバイルバッテリー」に変身できます。
 
どんなものがあるのかは、Amazonなどで検索してみると面白いと思います。本当にたくさんありますので。
 
 
 
●NP-Fバッテリー
本来は25年くらい前にソニーの家庭用ビデオカメラ「ハンディカム」用バッテリーとして登場したものです。正式には「"インフォリチウム"Lシリーズ」バッテリーと呼ばれ、Lバッテリーとも言われますが…ほとんどの人には通じません(笑)
その後、業務用の小型ビデオカメラにも採用されたため、業務用でたくさん出回ることになりました。
NP-Fバッテリーを使う名機「HXR-NX5R」は今でも街中ロケの超定番カメラ
 
そんな機種のバッテリーが流用できれば便利じゃない?という流れからなのか、本家ソニー以外からこのバッテリーを使う製品がたくさん登場し、バッテリーも互換品がありとあらゆるメーカーから発売され…という経緯で小型バッテリーの世界標準になってしまった規格です。
 
電圧は7.2Vで、おおまかに2セルの「NP-F550/570系」・4セルの「NP-F750/770系」・6セルの「NP-F950/970系」の3種類があります。セル数が多い方が大型になり重たいですが持ちが良くなります。
ソニー純正のNP-F550は1500mAh(10.8Wh)・NP-F970は6300mAh(45Wh)ですが、社外品ではさらに大容量を謳うものも多いです。
筆者の手元にある社外品のF550バッテリーは3000mAhと表記があります。
 
小型液晶モニターの電源としてオレンジ色のNP-Fバッテリーが装着された状態
 
丸形のLEDライトの電源としてNP-Fバッテリーを2個使用する例
 
小型LEDライト・電動ブロワー・5~7インチの小型液晶モニターの電源によく使われていて、値段も安価なので映像をかじった人なら必ずと言っていいほど持っているバッテリーです。充電器も安いですから、Vマウントバッテリーよりはるかに手を出しやすいバッテリーですね。
 
安価な社外品で発火したなどのトラブルは聞いたことがありませんが、あまりに安いものは容量詐称している可能性もある…かもしれません。
変換ケーブルを使って各種カメラの電源にしたり、USBモバイルバッテリーの代わりにしたりも可能ですので、持っていると何かと便利なバッテリーでもあります。
 
 
 
●LP-E6バッテリー
ここにきていきなりキヤノン純正バッテリー「LP-E6」が登場です。
なぜ?と思う方も多いかもしれませんが、実はこのバッテリーも半ば汎用バッテリー扱いされ始めていたりします。
 
キヤノンEOS 5D Mark IIから採用された「LP-E6」系バッテリーですが、登場から15年近く経ってもいまだに使われているという息の長さと、Blackmagicが自社のカメラ「BMPCC4K/6K」からこのLP-E6バッテリーを採用したことで一気に汎用化が進んだ印象です。
 
Blackmagic社の小型カメラと、5~7インチの小型液晶モニターの電源としてよく使われています。上記のNP-Fバッテリーと両方使えるというモニターはけっこうあるので、キヤノンユーザーはちょっとだけ得をした気分になれます。
 
ただ、容量が1800~2160mAhと決して大きくはないので長持ちはしません。
特に液晶モニター用に使う場合は、持ちよりも小型軽量さを優先したい時に使うくらいの感覚のほうが良いです。
 
 
筆者はホールでのピアノ発表会撮影の際に5インチの小型モニターを組み合わせて撮影をしていますが、その時の電源としてNP-Fバッテリーを使っています。
持ち時間優先のNP-F970と小型軽量優先のNP-F550を持っていますが、F550を複数個持っていた方が邪魔にならない印象です。
丸1日の撮影でF550が2個あれば足りる感じなので、予備含めて3個持っていく形になります。
 
 
スチルカメラだけ触っているとこういったバッテリーとは縁がなさそうですが、ちょっとだけムービー側に手を伸ばしてみると結構便利で面白いアイテムもあったりしますので、うまく組み合わせると撮影が楽になるケースもあると思います!

以前に集合写真のことを書いたところ、結構な反響がありましたので、だいぶ時間は開きましたが続編です。

 

 

 

今回は撮影方法、それもピント合わせに限った話です。

 

 

三脚にカメラを据えて、ストロボのチェックも終わって、露出も決まった状態。

椅子とひな壇も並べ終わって、あとは子ども達と先生方が来るのを待つばかりですね。

 

さてピントはどこに合わせますか?そもそもAFなのかMFなのか?

 

 

いちばん良くないのは、このようにオートエリアAFのままで撮影することでしょう。

これですとピントの芯がどこにくるかがカメラ任せになり、またTTLオートのストロボを使っている場合は発光量がピント位置に連動して変化してしまうことにもなります。

 

最悪、後ろの日の丸にピントが来ている…なんてことにもなりかねません。(今のカメラは優秀ですからほぼ大丈夫でしょうけれど)

 

 

 

実際に人が入ってきてからになりますが、一番手前の列の中央の人物(まあ校長先生ですね)にピントを合わせるのが「定番」です。

 

しかしなぜ複数も列があるのに列の真ん中で合わせないのでしょう?

5列あれば中央の3列目の人物でピント合わせをしても良さそうですよね?

しかしそれではだめな理由がちゃんとあるのです。

 

 

カメラには被写界深度(ひしゃかいしんど)という概念があります。

「ピントの芯ではないけれど、ピントが合っているように見える範囲」のことを指します。

絞りを開けると背景がボケますよね。あれは「被写界深度が浅い」という状態です。

 

この被写界深度ですが、ピント面に対して前後方向で同じではありません。

手前が狭く、奥が広くなっています。カメラから見て手前側の方がボケやすいのです。

なので、集合写真の場合は最も手前列で合わせるのが基本となるのです。

(列がたくさんある場合は2~3列目などにすることもあります)

 

 

 

三脚と椅子やひな壇を使った集合写真の場合、カメラと被写体との位置関係は絶対に変化しませんから、オートフォーカス(AF)である必要がなく…というよりAFにしておくと毎回ピント合わせにいって誤差が出たり、気まぐれでAFがとんでもないところに飛んでしまったりすることもあるので、マニュアルフォーカス(MF)にして撮るというのが常識でした。

最初だけAFで合わせて、そのあとMFに切り替えるという方法です。「置きピン」なんて言いますね。

 

昔のフィルムカメラならいざ知らず、今のカメラは「そもそもMFでピント合わせをするための構造になっていない」ので、最初はAF任せにするのがいちばんです。

最近のレンズは側面にAF/MFスイッチがあって、すぐに切り替えできるものが多くてとても便利です。

 

 

しかしミラーレス機の時代になって、ちょっとややこしい事態が起きています。

 

筆者はキヤノンユーザーなのですが、キヤノンのカメラは設定でこの「電源オフ時のレンズ収納」という項目が最初オンになっています。

これは小型レンズなどでピント合わせすると全長が変化するレンズで、AF/MF関係なく電源オフしたときに収納状態に縮めてくれる機能です。

 

…そう、オートパワーオフや電源オフにすると「勝手にピント位置が無限遠に戻されてしまう」のです。

 

これを知らないままMFで集合写真を撮っていると

 

●人がいない状態で合わせて待っていたのに、撮れた写真がなんだかピントが甘い

●次のクラスまで時間が空いたら、それ以降のクラスだけピントが甘い

 

なんてことが普通に起きます。

 

1.「電源オフ時のレンズ収納」機能をオフにしてMFで撮る

2.フォーカスポイントを1点のみにして中央最前列に合わせ、AFモードのまま撮る

 

どちらかで対策をすることが重要です。

 

 

キヤノン以外のカメラでこういった機能があるかは把握していませんが、親切機能が撮影の邪魔をしてくることはよくあるので、自分の使う機材のことは面倒でもよくよく把握しておくことが大事だと思います。