全日本写真連盟が創立100周年を迎えたことを記念して、「100年後に残したいもの」をテーマに島根県本部が開催した本コンテストには、支部会員、個人会員および一般の皆さま58名から、118点の作品のご応募をいただきました。
審査は、県内審査を通過した37点の作品について、関西本部委員の田中 賢先生に最終審査をお願いし、その結果、17点の作品が入賞・入選となりました。
これらの作品は、2月5日(木)から2月8日(日)までの期間、浜田市立石正美術館ギャラリーにて展示いたします。また、2月8日(日)には表彰式を行います。
多数の皆さまのご来場を心よりお待ちしております。
総評関西本部委員・田中賢先生
ある時、ある人から、「どのような基準で審査をしているのですか」と聞かれ、「被写体に封じ込められた作者の心の痕跡を探します」と応えたことがありました。もちろん同時に写真の基本であるピント、プリント色、構図、瞬間把握等、表現を支える技術についても確かめます。今回一次審査に残った作品の多くは前述の基本をクリアしていました。入賞作品には、”作者の心の痕跡” が被写体に封じ込められており選者の心を揺さぶりました。
入賞・入選作品
100周年記念大賞「願いを込めて」藤原靜雄(一般)
講評:大勢の人が寺の本堂で念仏を唱えながら巨大な数珠を回している状況を、広範囲に俯瞰撮影されているので、天井に響く読経の声や数珠の音などが伝わってくるようです。また本堂内の熱気が屋外の積雪をも溶かしそうに思える構成が素晴らしい。
推薦「眠りにつく前に」石倉太介(個人会員)
講評:役務を終えて、車両基地に戻ってきたと思われる中央の車両の前照灯に照らされた一本のレールの赤い色は、運行で発生した車輪の余熱を代弁しているように感じます。綿密な撮影計画と深い表現意図に基づく秀作です。
特選1「虫送り神事 」松谷敏秀(浜田支部)
講評:稲の害虫を追い払い豊作を祈願する日本の伝統行事の虫送り。行列を緑の棚田の中に小さく描写し、画面の奥に赤褐色の石州瓦の家屋を配した構成が個性的。石見地方の夏季の郷土色が見事に表現されています。
特選2「親子三代」西尾 透(フォト雲州支部)
講評:束ねた稲を稲架に掛ける作業を絶好のタイミングで撮られています。稲刈りと脱穀が同時に行われている現代にあって、このような昔ながらの天日干し作業が、何世代にも渡って受け継がれてほしいと願いたくなる作品です。
準特選1「水行」本木儀和(個人会員)
講評:水行を行う人物の肢体が最も躍動的な瞬間を捉えています。逆光で高速シャッターを切ることによって、水飛沫が輝き人物のシルエットが克明に描写され、画面に力感が溢れています。
準特選2「七夕の帰り道」三加茂幸子(朝日フォト神立支部)
講評:七夕の笹を持って家路についてる少年少女たちの気持ちが、何かひとつのことに集中した一瞬を上手く捉えています。夕方の光に照らされた子供達は、短冊にどんな願いを託したのでしょう。
準特選3「水張田の夜明け」岩谷順子(朝日フォト神立支部)
講評:田植え後の水田に夜明けの空と築地松を写し込み、出雲平野独特の美しい風景を表現されています。近頃は松を剪定する職人不足や松くい虫被害で消滅の危機にあるとか。記録写真としても貴重な作品です。
入選「中海風情」加藤正人(松江くにびき支部)
入選「神事」吉井睦雄(松江くにびき支部)
入選「荒波に飛ぶ」三島しげみ(フォト雲州支部)
入選「しじみ漁」田坂 将(フォト雲州支部)
入選「家族で守る夢」樋野淳巳(浜田支部)









