年金関連の記事 第3回目は「老齢基礎年金の増やし方」についてお話します。

 

前回までにお伝えしたように、年齢を重ねるともらえる老齢年金には、大きく分けて国民年金法に基づいて支給される老齢基礎年金と、厚生年金保険法に基づいて支給される老齢厚生年金があります。

今回は自営業などで国民年金にだけ加入している方が将来受け取れる老齢基礎年金額を増やすための方法について紹介します。

 

国民年金は20歳から60歳まで40年間保険料を払えば、およそ年間78万円(繰上を行った場合を除く)がもらえるようになります。

しかしながら、年間でおよそ78万円ということは月にすれば6万5000円程度になることから、「それじゃ足りないよ」という方もいると思います。会社員として厚生年金に加入していた方であれば、この金額に厚生年金が上乗せされますが、ずっと自営業だったり専業主婦・主夫の方であれば国民年金以外の年金は原則としてありませんので、不安はぬぐえないと思います。

もちろん配偶者の方がいれば夫婦合わせての年金で生活できればよいのですが、それでも夫婦ともに国民年金老齢基礎年金のみだと夫婦で年間156万円程度になります。

 

「これでは厳しいな」と思われる国民年金のみ加入の20歳以上60歳未満の方のために、大きく分けて2つの制度をご紹介したいと思います。

 

まず1つめは「付加年金」です。

この「付加年金」は、毎月納めている国民年金の保険料に400円上乗せして納めると、将来もらえる年金が毎月200円増えるというものです。これをオススメする理由としては、金額は少ないですが通常の保険料納付に比べてお得だからです。

毎月400円多く保険料を納めると、将来の年金が毎月200円増えるということは、納めた保険料を2年で元が取れるということです。

例えば、59歳から1年間だけ通常の保険料に加えてこの付加年金の保険料を納めたとすると、納めた付加年金の保険料の金額は400円×12か月で4800円ですが、これによって老齢基礎年金の額が月200円(=年2400円)増えます。2年間、老齢基礎年金を受給すれば付加年金なしに比べて4800円多くもらえることになり、3年目以降は長生きすればするほど付加年金をもらい続けられることになります。

このケースでは付加年金の保険料を納めたのが1年間だけですので、増える金額も年2400円のみですが、当然ながら 付加年金 の保険料を納めた期間が長ければ長いほど、将来もらえる付加年金も増えていきます。

付加年金の納付を希望される方は、日本年金機構HPを参考に市町村役場で手続を行ってください。

https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/sonota-kyufu/1go-dokuji/20140625.html

付加年金を納められる方は、あくまで国民年金のみ加入している被保険者の方です。厚生年金に加入中の方は納付することはできません。)

 

今回紹介する2つ目の制度は「国民年金基金」です。

こちらも付加年金と同じく上乗せして保険料を納めるものですが、こちらも国民年金のみに加入されている方が対象となる制度です。先ほどの付加年金との一番の違いは、金額設定の自由度です。

先ほどの付加年金は保険料が月400円と固定ですが、こちらの国民年金基金は掛け金に上限はあるものの、その範囲内であれば金額を自分で選べるというもので、納めた分の掛け金は税金の面でも控除対象となります。

現役の間の収入には余裕があるので付加年金だけでは物足りないという方向けの制度になります。

付加年金国民年金基金は両方加入することはできないため、どちらかを選ぶことになりますが、基金の方に興味をお持ちの方は全国国民年金基金のHPをご参照ください。

 

 

 

<今日の法律豆知識>

よく勘違いされるのですが、会社員などで厚生年金に加入している人の中には「僕(私)は厚生年金に加入しているので、国民年金には加入していません」と話される方がいます。

しかし、これは間違いで、国民年金は基本的に20歳になれば誰もが加入することになりますが、一方の厚生年金は会社などで一定の要件を満たして働く人(社長含む)が国民年金にプラスして加入することになります。

なぜこういう勘違いが起きるのかを僕なりに考えてみたのですが、思いついた原因は以下の通りです。

1、もともとは国民年金と厚生年金は別物で、どちらか一方に加入だった時期があり、その時の名残で今もそうだと思っている人がいる。

2、給料明細などの控除名を見ると「厚生年金保険料」として天引きされているので、厚生年金にだけ保険料を払っていると思っている人がいる。

今のところ思いついたのはこの2つですが、これ以外にも思い当たる原因がある方はコメントなどで教えてください。