朝日新聞朝刊より 1月6日付


博士号や修士号、そして、学士。

日本では文部省が認定していない非認定校を卒業しても、その学位はニセモノ?扱いになる。


米国では、州当局から認証された民間団体が認定するが、非認定校が300校以上存在する。

中には郵便ポストだけの大学もあり、これらの称号をお金で乱発する為に、【ディグリー・ミル/Degree mill * 学位(学歴)製造工場】とも呼ばれている。

* ディプロマ・ミル(Diploma mill)とも言う。

これは、卒業証書製造工場といったところか。


日本でも、相当数のニセ博士が存在するのではないか。

ニセ博士が関与した本当の博士号はどうなるのか?

これらは、徹底的に調査してもらいたいものだ。


授業や指導も行い、非認定校と最初から明示していれば問題もなく、そこで博士号を取得しても【非認定の博士号】としては間違いはないが、一般的な感覚からするとニセモノの烙印が押されてしまうようだ。


知らないで数百万円を払い取得した人は気の毒だが、最初から知っていてこれらの学位を買い、だまされた!と言う人もいる。

米国などでは、ニセ学位を得て出世してしまった人が多過ぎ、もう対処しようがない状態であるらしい。


また、これらに限らず、卒業証書、学生証や社員証など、ニセモノを発行して稼いでいる人々も存在する。需要があり、売れるから商売になる。

詐欺師も、肩書を使う時は、ステータスのあるものを使用する。

そう!肩書があると、生きていくのに非常に楽なのです。


結局、昨今の食品偽装問題にしても、人間の見る目がないから相手の事は分からないのである。


人は見た目が9割とかいう書籍が売れた時期もあったが、第一印象が大切なのは言うまでもない。もっと言えば、面接などではこれらの肩書は、履歴書などで初対面の前に情報として知り得る事も多く、その後に会うとすると、見た目以上の威力があることになる。

そう。固定観念を持って見てくれるからです。


例えば、博士号の人が太っていても、【裕福だから美味いもんばかり食べてるからだろうな~うらやましい】くらいしか思わない。

これが、本当は賢い人間でも高校中退で肩書もなく、太ってたりすると、【頭も身体も使わんからや。このデブ!】みたいな感覚になりがちである。

↑例えは、適当に書いただけですので・・・


最近は、ネット時代で様々な情報が開示されるようになっているが、一昔前まではこれらのお金で買う事の出来る【博士号】は、一般にはあまり知られておらず、相当に効果があったようだ。


お金さえ出せば、学校にも行かず、日本語で博士論文書いて、博士号プレゼント!

以前から、学歴コンプレックス、或いは、学歴にハクをつけて商売の売り上げアップを狙い、新興企業の社長さんや研究者などが海外で博士号を買っていたという話しは聞いていたが・・・


皆さんも、留学されるようでしたら、認定校か否かよ~く調べてから行動に移して下さいませ。



近現代ニセモノ年代記―似非史観でめぐる人物・出来事・美術骨董/与野 冬彦