歯科医院経営に効く!設計、内装、デザインを考える

歯科医院経営に効く!設計、内装、デザインを考える

歯科医院の「集客向上」を意識した、デザイン面からバックアップする設計事務所です。

歯科医院の新規改装、リニューアルコンサルタントについての徒然コラムです。

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開業から30年、新築から20年を経てのリニューアル事例です。

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歯科医院経営に効く!設計、内装、デザインを考える-リニューアル事例

如何でしょうか?

今後とも、よろしくお願い致します。
いつも有難うございます。エコラインの小野です。

気をつけたい防犯

狙われる歯科医院

最近、歯科医院に泥棒が入られたというお話を伺うことがあります。目立たない裏側の窓ガラスを割って侵入されたり、受付カウンター越しにレジスターごと盗まれたりといった例です。


私たちは、これからの歯科医院の作り方として、待合室などが外部からよく見えて、初めての方でも気兼ねなく入りやすいようにすることをお勧めしています。同じように受付カウンターもできるだけオープンにして、患者さんと身近に接することができるようにお勧めしています。


このような歯科医院づくりと防犯は両立できるのでしょうか。結論から言うと、開放的な歯科医院は防犯的にも優れていると私たちは考えています。もちろん、やみくもに開放的にすればいいのではなく、きちんとガードすべきところはガードし、泥棒に隙を見せないようにしなければなりません。

泥棒の侵入しやすい場所

まず、泥棒はどこから侵入するかを見てみましょう。歯科医院と言っても、住宅の一部を使っているところ、マンションの一室、事務所ビルの一室など、その立地は様々です。そして、住宅やマンション、事務所では、それぞれ泥棒が侵入しやすい場所が違います。


下のグラフの階別被害率を見れば判るように、戸建て住宅では1階が圧倒的多いのに対して、マンションや事務所ビルでは各階に分散しています。


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侵入口を見ると、戸建て住宅では居室の窓が多いのに対して、マンションや事務所ビルでは表の出入口が多くなっています。誰でも自由に入れるビルほどその傾向が高くなっています。マンションや事務所ビルでは表玄関から入って上の階に上がり犯行に及ぶため、階が上でも被害が多いのです。マンションのバルコニーも安心はできません。雨樋を登ったり、非常階段や隣のビルから侵入することもあります。


侵入の方法では、戸建て住宅がガラスを破られるのが多いのに対して、マンションや事務所は錠破り(ピッキング)が多くなっています。マンションは1階以外では事務所と同じような傾向となっています。

ガラスとドアの安全性

戸建て住宅で被害の多いガラスには、下の図のようにたくさんの種類があります。よくある誤解として網入りガラスなので安全と思い込みがちですが、あの網は火災の時に熱でガラスが割れても脱落しないためのもので、破壊には弱く防犯性は期待できません。強化ガラスも普通のガラスに比べると強度はありますが、先端のとがったもので割ることができます。


断熱性能があがることで最近よく使われだしたペアガラスは、ガラスが2枚になっている分、破壊するのに時間がかかるという意味でやや安全性は高いものの、万全とは言えません。合わせガラスとは、2枚のガラスの間にフィルムをはさんだもので、フィルムの強度や枚数によっていくつかの種類があります。


マンションや事務所ビルで被害が多いピッキングとは、ドアの錠を特殊な器具を使って解錠することです。古いタイプの錠だと、数分で開けられてしまいます。新しい錠でも、すぐに解錠方法が広まるなど、泥棒とのいたちごっこになっています。


 また、扉の丁番をはずしたり、ドアに穴をあけて手や道具を入れ、内側のロックをはずすなどの手口も出ています。


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狙われる留守の時間

泥棒が入りやすい場所を見てみましたが、その時間を見ると、人がいない時間に襲われているという共通点があります。住宅が狙われる時間は日中が多く、逆に事務所や店舗は夜間が多くなります。


泥棒が狙いやすいのは、まず「留守であること」、次に「入りやすくて逃げやすい」ところです。そして「5分以内に入れること」です。戸建て住宅では、インターホンを鳴らしたり、人の動きがないか様子を見て、留守であることを確認します。


そして、塀の陰に身を隠して庭に廻り、1階のはきだし窓などのガラスを割って入るという場合が多くなっています。一方、マンションや事務所・店舗ではインターホンで留守を確認した後、ピッキングで侵入するという方法が多くなっています。

歯科医院の特徴

歯科医院ではどうかというと、まず夜間が危ないという点では事務所や店舗と同じですが、もうひとつ昼休みが危険な時間帯です。


多くの歯科医院では、気の早い患者さんのために、昼休みでも玄関の鍵を開けておくことが多いのではないでしょうか。一方、スタッフの皆さんは昼休みには休憩室に入ったり、外に食事に出られます。受付には誰もいなくなってしまいます。冒頭でご紹介した事例も、窓ガラスが割られたのは夜間で、受付カウンターが狙われたのは昼休みのことです。


このように防犯の状況は危険度が増してきています。泥棒に入られないために、さまざまな工夫をしなければならなくなりました。


防犯のソフト的手法とハード的手法

防犯を考えるためには、一般に次の4つの手法があります。
①周囲からの監視の確保
②領域性の強化
③犯罪者の接近の制御
④被害対象となる部材や設備の強化・回避


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歯科医院を例に考えると次のようになります。
まず犯罪をしようとする者が、被害対象物(この場合は歯科医院)に近づこうとするのを、「監視の確保」で防止します。近所の方やスタッフ・患者さんの目があるとそこで犯罪を犯そうという気持ちがなくなります。防犯カメラを設置することもこの分類に入ります。夜間室内に電灯を付けておくことも、侵入者にとっては見られる危険があるのでいやがられます。私たちが開放的な歯科医院をお勧めしているのもこの監視の確保のためです。


常に人の気配がしたり、近所で掃除や挨拶などをしていると、外部の人間には「領域性」が感じられ、近寄りがたくなります。これも大切な防犯対策です。私達はその建物や住宅の人が顔見知りかどうかで、その建物への視線の投げかけ方が違ってきます。そして普段と様子が違ったり、いつもと違う人がうろついているとすぐにおかしいと気付くことができます。


この2つが主にソフト面の防犯対策です。次の2つは主にハード面の防犯対策です。
夜間など人の目が届かない時には、犯罪者の動きを限定し、「接近しにくく」します。建物の裏側に入りにくくしたり、入っても身を隠しやすい所を作らなかったり、歩くと音がでるように砂利敷きにしたりする対策です。また、防犯ライトをつけることもこの部類に入ります。因みにブロック塀は泥棒にとっては身を隠すことができるし、登ることができるので大変に好都合だそうです。逆に生垣は入りにくく音が出るので嫌われます。


私たちは歯科医院の受付カウンターをオープンにするようにお勧めしています。そのほうが患者さんとより親密にお話ができるからです。一方で、防犯の面からは接近しやすいため狙われる危険性が高くなります。次の写真は私達が設計させていただいたもりやま歯科の例です。普段は開放されている受付カウンターが昼休みはガラス戸によって閉めることができます。ガラス戸によって開放性と防犯性を両立させています。


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以上の対策の後に、物理的に被害を防止する方法を考えます。鍵を二重にしたり、ピッキングやサムターン回しなどへの対策、ガラスの破損防止対策にフィルムを貼ることなどがこれにあたります。金庫やレジスターは持ち去られないように固定することも必要です。


このように防犯対策というと、鍵やガラスのことだけに目が行きますが、その前にもやるべきことがたくさんあります。

破れ窓理論

最近、ブロークンウィンドウズ(破れ窓理論)が注目を集めています。ニューヨーク市警が採用したこの理論は、犯罪を小さなうちに摘み取れば重大犯罪が起こりにくいという理論です。実際にニューヨークではこの理論を適用することによって重大犯罪が1/3になったそうです。


この理論を応用して考えると、犯罪が起こらないようにするには、はじめに窓ガラスが割られるような小さなことが起こらないようにすることがポイントです。そのためにはふだんからゴミが散らかっているとか、ガラスが汚れているということを見逃さず、常にきれいにしておくことが大切です。


ある警察関係者のお話では、殺人などの事件が起こる家では、ほとんど例外なくトイレが汚れているそうです。直接の因果関係がどうなっているかは判りませんが、破れ窓理論と共通する原理があるような気がします。


トイレも歯科医院の廻りもいつもきれいにして、近所の方とおつきあいをするのが、よい防犯対策になると思います。そして、防犯対策を行うことは、自分の身を守ると共に、犯罪者を作らないことになるのです。


本日も有難うございます。

ワークショップのすすめ

いつも有難うございます。エコライン小野です。

いきたくなる歯科医院を求めて

いきたくなる歯科医院を作るにはどうしたらよいか。いろいろと悩まれる方も多いと思います。私たちが設計させていただいた歯科医院でも、院長先生がお一人、あるいは奥様とお二人で考える場合が多く、ほとんどの歯科医院でも同じ傾向ではないかと思います。


もちろん、歯科医院をどういうふうに作るかは、院長先生の治療方針や、患者さんにどのように接するかなど、その歯科医院の根幹にかかわる部分が反映されます。院長先生が責任を持って考え、実現していくべきことです。私たちがこれまでたくさんの歯科医院を取材させていただいた一つのポイントは、そのこだわりの部分です。


もう一つのポイントは、患者の視点です。患者さんが入りやすく、また行きたいと思うかどうかです。この二つがインテリアにうまく表現されている歯科医院は、患者にとってもスタッフにとってもよい歯科医院と言えるのではないでしょうか。

いろいろな意見を集めるために

取材させていただいた歯科医院の中には、この二つのポイントが見事に表現されている所がたくさんありました。一方残念ながら、もう少しと感じてしまう歯科医院もありました。


どの歯科医院も患者さんのために快適な空間を作ろうとしていると思います。またスタッフの皆さんが働き安いように配慮していると思います。しかし、それが本当に患者さんやスタッフの立場で、快適で使いやすいか、その検証がなされておらず、失礼な言い方ですが、院長先生の独り善がりになっているのではないかという所もあります。


歯科医院によっては、スタッフが参加して医院づくりに取り組んでいる所もあります。私が以前通っていた歯科医院では定期的に患者さんへの無記名アンケートを行い、出された要望にはすぐに対応する所もありました。
患者さんの本当の意見というのは、アンケートでないとなかなか把握することができないと思います。しかし、スタッフの意見であれば、すぐに聞くことができます。そのような風通しのよい人間関係ができている歯科医院なら問題ありませんが、中には、スタッフの皆さんが構えてしまって本音を言えないとか、スタッフ自身が気付いていないなどという所も多いのではないでしょうか。


そんな歯科医院向けに、はじめての人からでもうまく意見を引き出す方法があります。それがワークショップです。

ワークショップとは

ワークショップとは共同作業という意味で使われる言葉です。

私が専門とする建築やまちづくりの分野ではここ10数年くらい前から少しずつ行われるようになってきました。

今でも多くの建物では、建て主がどんな建物を作るかを構想し、建築家がそれを形にするという作業が行われています。これを利用者の意見をくみ上げながら、より使いやすく親しみのある建物にしようという試みがワークショップです。


最近、ワークショップがよく行われるのは公共施設です。役所の担当者が建物を構想するのではなく、利用者である市民を集めていろいろな議論を行い、その結果を建物に反映させようとしています。しかし、ただ単に市民を集めて意見を言ってもらうだけでは、それを建物に集約することができません。意見を言った人たちもどこに意見が反映されているか判らず、不満が残ってしまいます。


そうならないようにするためには、いろいろなテクニックが必要となります。通常はファシリテーターという専門家が会議をリードし、様々な手法を用いて、意見をくみ上げ、取りまとめを行います。

本音をくみ上げるために

私はいろいろな場面でこのワークショップを行っています。その回数は200回を超えていると思います。


例えば住宅の設計でも、ご主人や奥さんとだけ打合せをするのではなく、家族全員に集まってもらってワークショップを行っています。改めて家族会議をする習慣のない家庭では、親の意見を子供に押し付けがちです。最近ではほとんど奥さんの意見だけで打合せが進められることもあります。しかし、ワークショップを行うことによって、家族がどんな希望を持っているかを全員が理解し、その希望と家全体の兼ね合いをみんなで考え、そこで出された結論をそれぞれが納得することができます。


以前、ワークショップを行った二世代家族は、ご両親とその娘さんの家に若いご主人が同居されていました。サザエさんの家族のようです。ご両親と若いご主人はお互いに気を使っておられ、なかなか本音を言いません。


ワークショップを行っても、気を使った意見しか言いませんでした。しかし、それを契機に家族の話し合いを続けていくうちにだんだんと本音が出てきました。一時はそのために気まずい雰囲気となることもありましたが、第三者である私たちがいることで前向きに話し合いを進めることができ、最後にはお互いが納得できる結論を出すことができました。

あそこで本音を話すことができてよかったと感謝していただくことができました。

ワークショップのルール

また、企業でワークショップを行うこともあります。あるベンチャー企業では、どうやったらお店の売上を伸ばすことができるかを、客の視点から考えてみようというワークショップを行いました。


このワークショップの第一の目的はアイデアを生み出すことです。そのためにいくつかのルールを作りました。このワークショップにはまだ30代ながらカリスマ性のある社長にも同席してもらいました。ただし、社長も重役も平社員も対等に話し合えるように、ワークショップ中は無礼講とします。普段、この会社の会議では、社長を前に口答えなどできない社員がほとんどですが、アイデアを出すためには立場は関係ありません。次にこの場では、言った意見に責任を持たなくてもよいというルールも加えます。通常は自分の意見に責任を持たなくてはなりませんので、自分で自分のアイデアを殺してしまうことが多々あります。


そして最も大切なルールは人の意見を否定しないということです。私達は普段、何気なく相手の意見を否定してしまいます。誰かが意見を言うと、でも~とか、それは無理だ~など否定用語で受け答えをしてしまうことが多いことに気づきます。ワークショップではどんな意見でも受け入れることが大切です。そして、誰かが言った意見に対してディベートを行わないことにします。私たちは相手を打ち負かすために議論のための議論を行っていることが多いですが、それが大切なアイデアを生む芽を摘んでいます。


そういうルールのもとにアイデア出しを行うと、驚くほど多様な、そして面白いアイデアが出てきます。特に普段はお店を経営する立場でしか店内を見ていなかったのが、客の立場になって考えてみようと言っただけで、正反対の意見が出てきたりします。

歯科医院でワークショップ

いきたくなる歯科医院を考える時にもワークショップは有効な手法となります。ある歯科医院から改装のご相談をいただき、いろいろ検討していくうちに、意識改革もかねてスタッフを巻き込んだほうがいいと提案し、ワークショップをさせていただきました。


通常、ワークショップは2~3時間かけて行います。しかし、子育て中で午前中しか出られない方もいるということで、昼休みに1時間だけ時間をいただきワークショップを開催しました。場所はスタッフルーム。スタッフの皆さんには少し早めに昼食を取っていただき、集まっていただきました。


本来は先生も一緒の方がよいのですが、院長とスタッフは同じテーブルにつきにくいもの。そういう時には簡単なゲームなどを行い雰囲気を作ってからワークショップを行うと効果的です。しかし1時間ではそこまではできません。今回はやむなく院長先生と奥様は参加せず、スタッフの皆さんだけで行いました。


ワークショップでは第三者が入ることも大切です。第三者によって、意見を言いやすいとかまとめやすいなど、いつもとは違う雰囲気をつくることができるからです。

ワークショップの成果

写真は今回のワークショップの成果の1枚です。短い時間の中で驚くほど多くの発言が出されました。中には普段なかなか言うことができない不満も入っています。一方でスタッフとしてはこれまで実践できていなかったことが、患者の立場では必要だと思うような発言も出てきました。


この成果品を見て院長先生はどのように感じられたでしょう。出された発言の取扱いについてはワークショップの目的にもどって考える必要があります。目的は「アイデアや希望を出す」ことです。不満集めではありません。


院長としては、不満に思えて心外な思いを抱いたかもしれませんが、その不満の裏側にあるスタッフの皆さんの気持ちを捕らえたいものです。そして、ワークショップで大切なのはその後のフォローです。ただ意見を聞いても、それが実際に反映されなければ、スタッフとしては何のためにやったのか判らなくなります。出された意見はどんな意見でも平等に扱い、検討することが必要です。できればその検討にスタッフも参加できるとよりよいでしょう。もし参加できなくとも経過を説明する必要があります。その経過を見れば、自分の発言がどのように検討され、どういう理由で採用されたか、あるいはだめになったかを納得することができます。


スタッフの皆さんはどう感じられたでしょう。自分の言うことに責任を持たなくてもよいというのは、発言しやすくするためのルールです。そこから気付きが生まれ、医院の中での行動に反映されるようになれば、それはすばらしい成果となります。そのためにはスタッフの皆さんにとってもフォローが必要となります。


歯科医院経営に効く!設計、内装、デザインを考える-ワークショップ

モチベーションを高めるために

ワークショップとは「共同作業」です。医院づくりにスタッフが参加する手段となります。そして、その期待される効果とは、1つはより多くの意見を医院づくりや運営に反映させることができるということ。もう1つは(実はこれが一番大切なことですが)、スタッフが前向きに医院に係わるようになることです。


いろいろなワークショップをやってみると、参加された方は異口同音に楽しかったと言っていただけます。自分がこんなに発言できることにびっくりする方もいます。日本の教育では、自分の意見を言うという訓練をほとんど行っていないので、ワークショップに参加し多くの発言をすること自体がとても楽しい体験となります。そして発言した時にはバラバラに見えたカードが、不思議とまとめられることにも驚くことが多いようです。自分の発言が形として残り、場合によっては具体的な成果に直結することもこれまでにない新鮮な体験となります。


それらの体験をきっかけとして、スタッフが医院に主体的に係わるためのモチベーションを育んでていけると思います。


本日も有難うございます。