先日、父の五十日祭がありました。近くに住んでいる従姉妹がご夫婦で参列してくれました。五十日祭は仏教でいう四十九日に当たり、本来ならお供え物(食材)で作ったお料理をみんなでいただくようですが、今は仏教と同じように会食をするのが一般的のようです。


 ただ、今回、いろいろと問題が発生してしまいました。一番の問題は、会場から墓地までの一本道がいつも異常に渋滞するので、時間がまったく読めないことでした。時間が読めないため、会食の予約時間も決められない。さて、どうするか。直前まで悩みましたが、結局、予約はせずに近場で入れるお店を探すことになりました。ただ、参列してくれた従姉妹ご夫婦をあちこち連れ回すわけにもいきません。そのため、結局、2軒目で入れたお店で食事をすることにしました。会食とは程遠い、普通のランチ会になってしまいました。その代わり、従姉妹ご夫婦には、当日の引き出物とは別に、御霊前のお返しを送る形にしました。


 もっとちゃんとできたら良かったのですが...。会食を先にするというのが解決策のような気がします。それも変ではありますが、一番失礼がないような。何だかみっともない話なので、このことは誰にも話しませんでした。


 さて、それから何日か経って、会社で一緒に働いている女性とランチに行ったときのことです。


 彼女が何の脈絡もなく法事の話をし始めました。彼女の身内の法事では会食でどんな食事をし(かなり豪華な内容でした)、それが食べきれないほどの量で、さらにはお土産も付くのだとか。良いお酒も飲めるというようなことも言っていたかも知れません。私とは目を合わせず斜め上をじっと見つめて、不満そうな様子に見えます。豪華で素晴らしい会食に不満があるとは思えません。


 ある程度彼女の話を聞き終えたところで、私は諦めて、先日の五十日祭での会食の顛末を彼女に話しました。渋滞で時間が読めないために予約ができなかったこと、その結果ただのランチ会になってしまったこと。


 すると彼女はようやく納得したという様子でこう言いました。


 「ああ、それなら、まぁ...仕方ない。」


 彼女の不満もどうやら収まった様子でした。


 彼女はいったい何に不満を持っていたのでしょうか。私は五十日祭について誰にも話していなかったので、当然、彼女も知らなかったはずなのですが...。