子どもたちが帰ったあとは、第二部の仕事が始まります。

清掃、書類の作成(出席表や、個人記録、提出物の集計など)

保護者への連絡(これがまたしんどい)

次の日の活動内容の話し合いや、行事のスリ合わせ(たいていは同じ学年の先生と会議をして、進め方や準備を行うと思います。)

こんなことを行っているととっくに定時になります。

 

これで終われば楽なもんです。

職員会議、行事の準備、制作活動の準備、制作物の展示、

壁面装飾の作成、ピアノの練習、偉い先生への確認作業、クラス通信の作成、

書ききれないほどの仕事は、ここから残業しておこない、もちろん土日に自宅でも行うわけです。

 

(残業代もでないのに)

 

 

園により特有の仕事もあります。ですがたいていはこんなもん、もしくはもっとたくさんの仕事があるんです。

どうですか?

やってみたくなりましたか?

 

仕事が多いというのはもちろん大変なのですが、もっと大変なのは、

 

「命を預かっている」

ということです。

 

子どもは一瞬で怪我をします。

怪我をさせます。

 

当然現場に居合わせることだけではありません。

しかし何があったのか、を拙い日本語しかしゃべることのできない子どもたちから聞き、けがの程度を

確認し、大きな怪我の場合はすぐに病院に連れて行く算段をとることが必要とされます。

たとえ小さい怪我でも、保育士が見ていながら起こった事故であり、大切なお子さんを預かっている以上

ごめんなさいじゃ済まされないこともあります。

 

疲れて座って休んでいる間に、子どもたちが怪我をしてしまうかもしれません。

そんな時、「疲れて休んでいたので見ていませんでした」なんて通用するでしょうか。

 

命を預かっている以上常に気を張り、疲れてなんていられないのです。

私がこの仕事に戻りたくない理由の一つがこれ、

責任の重さへの恐ろしさです。

 

さてここまで

保育士の仕事はこんなに大変なんだぞアピールをしてきましたが、

なぜ辞めずに長く続ける保育士も多いのかと言うと、

やりがいがあり、子どもたちが成長していく姿を見ることは何にも代えがたい幸せだからでしょう。

一年間、「今年いっぱいでやめよう」と思っていても

運動会、発表会、お遊戯会…大きいイベントを終えると子どもたちの姿に感動し、

脳内麻薬のような幸福感を得られるのです。

この感情はどんどん大きくなり、この仕事をしている自分が好きになっていくのではないかと思います。

 

たまに忙しくて死にそうな仕事について、頑張っている自分が好きになり、

また同じような境遇で働く人に強く仲間意識をもって、しまいにゃ

「家族」とか言い始める人たちいませんか?

 

(そういう私はアルバイトしていた学生時代からそういう感じだったんですが)

そんな感じになって長く続いていく保育士もいるわけです。