🌱 自分らしくいられる言葉がけ
〜セルフペップトークの在り方〜
テーマ1 脳科学から考える 言葉と心の関係
〜脳が安心すると、自分にやさしい言葉が生まれる〜
Topic2 比較が脳を止める理由

 


 
気づくと、
誰かと自分を比べていることがある。

あの人はできているのに。
自分はまだ足りない。
もっと頑張らなければ。

比べようと思って比べているわけではない。
ただ、目に入ってきてしまう。

比べてしまったあとに、
少しだけ、体が重くなる。
やる気がなくなったわけでも、
投げ出したいわけでもない。
ただ、動こうとすると、
どこかでブレーキがかかる。

そのとき、
自分に向けて、
どんな言葉を使っているだろう。

「まだまだだ」
「この程度では足りない」
「もっとできるはずなのに」

比較の言葉は、
自分を動かすための言葉のようでいて、
実は、
今の自分を否定する言葉に
近づいてしまうことがある。

脳は、
否定されていると感じると、
前に進む準備よりも、
身を守ることを優先する。

だから、
比べれば比べるほど、
頑張ろうとしているのに、
動けなくなることがある。

今の私は、
誰と比べているだろうか。

そして、
その比較は、
私を前に進ませているだろうか。

比べることをやめなくていい。
ただ、
比べたあとに、
どんな状態になっているかに
気づいてみてもいい。

比較は、
悪いものとして扱われがちだけれど、
本来は、とても自然な反応だと思う。
人と関わりながら生きていれば、
自分の位置を確かめたくなるのは当たり前だ。

誰かの姿を見て、
「自分はどうだろう」と考えること自体は、
決して間違いではない。

けれど、
比較が苦しくなるときがある。

それは、
比べた結果を、
そのまま自分への評価にしてしまうときだ。

あの人よりできていない。
だから、自分は足りない。
まだ、ここにいてはいけない。

そんなふうに、
比較が「確認」ではなく
「裁定」になった瞬間、
体のどこかが緊張し始める。

脳にとっては、
順位や正しさよりも先に、
「ここにいて大丈夫かどうか」が
何より大事だからだ。

比較の中で、
自分を追い立てる言葉が増えてくると、
前に進むためのエネルギーは、
少しずつ守りに使われていく。

だから、
頑張ろうとしているのに、
動けなくなることがある。
比べてしまう自分を、
責めなくていい。

ただ、
比べたあと、
自分の内側で何が起きているのか。

少し呼吸が浅くなっていないか。
肩に力が入っていないか。
言葉が、厳しくなっていないか。

そこに気づくだけで、
比較は、
自分を止めるものから、
自分の状態を知らせるサインに
変わっていく。