いばら姫LOVE AGAIN
<第十九章>目覚めのキス
「逃げないのなら。」
と彼は言い、距離を詰めてきた。
雅の体温が高くなり、鼓動が早くなる。
どうしても、抵抗できない。
今まで彼と出会った数日で
このようなことは何回かあったが、
なぜかそれ以上になることは、無かった。
だが、今日は何かが違う。
と、雅は思っていた。
「逃げないのなら、どうするの?」
彼女は自分から、聞いてみた。
本当に、彼はどうするのか?知りたかった。
ぐっと抱く腕に力が入り、
見つめる目が彼女を射る。
そして彼は、雅の髪をかき上げると
彼女に口付けた。