灼熱☆バケーション【前編】
〈第十四章〉 カナの思惑
夜の話をされて
カナはドキドキしていた。
翔の個人レッスンで、
何をすることかは知っていたし
ネットなどで知識も
事前に予習していた。
本当のところを言うと
お見合いが終わったあと
カナはすっかり“翔に抱かれるつもり”でいたのに
なかなか彼はキス以上のことをしてくれず
ちょっぴり不満でもあった。
チャラチャラしているように見えて、
意外と真面目なのである。
彼の手ほどきで、少しずつ開けてきた自分の身体が
キスだけじゃ物足りないと
感じるようになってきているのを
彼女は自覚していた。
だが、自分の口からは
恥ずかしくてとても言い出せない。
今回の旅行の話しが出たとき、
「もしかして・・・」
と期待していた。
ひろこ先輩たちと一緒だし、
隣同士だから、ちょっと遠慮しないといけないかと
思っていたけれど、
離れなら何も気にしなくていいと思うと
期待が高まるのを感じていた。