志田ベリ 短編

side志田

初めて君をみた時 なんとなく目が離せなくて

わざとらしく聞いたんだ

志「ここのカフェまでどうやっていけばいいですか」

俯いたまま君は僕をみてくれなくて、

志「すみません、急に話しかけて。驚かせるつもりは なかったんです。」

思わず謝ってしまった。
柄にもなく慌てた僕をみて君は面白かったのかな。

やっとこっちを見てくれた君は

卑怯なほど無邪気な笑顔だった。

志「あの....」

梨「んふふ、ごめんなさい
すごく困った顔をしてたからなんだか可愛くて」

志「えっ///」

急に伸びてきた君の手は僕の頭を優しく撫でた

ズルいほど大人びた仕草に僕は

悔しくなるけど 堕ちていくみたいだ

天邪鬼な僕だから素直に言うなんて難しいんだ

だけどその笑顔も仕草も全部僕に向けて欲しくて

できるならこの瞬間が永遠に変わればいいなんて思ってしまうくらいに君に堕ちてしまった

僕には君が必要だから
だから一度だけ伝えるよ

志「ぼ、僕は....あなたに恋をしました。」


またびっくりさせちゃうかなって思って顔を見ると、なぜだか君は優しく笑ってて

梨「うん、私もあなたに恋

しちゃったかも」


志「....///」