【渋谷区】生活保護「渋谷区における水際作戦の事例」② 当ブログによる解説です(書き中) | 渋谷区精神保健福祉オンブズパーソン

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渋谷区生活保護「水際作戦」事案 記者会見資料
                     2013年6月6日(木)
                     NPO法人POSSE


元記事http://seikatuhogotaisaku.blog.fc2.com/blog-entry-139.html







以下、解説です。

当該相談者は福祉事務所に訪れた時点で、統合失調症の診断がなされ、障害基礎年金受給資格を得ているということを面接担当者に告げているのである。
障害年金受給資格は原則「就労不可」の診断がなされた者に決定されるものであり、相談者の所有する『国民年金・厚生年金保険年金証書』いわゆる“年金証書”の確認を持って「就労不可」であるという公的な証明になりうるのです。
それらの前提に配慮するべきであったはずです。
それでも面接担当が、手続き上の必要から詳細な現症確認を望むのであれば、
相談者が障害年金裁定時に年金機構に提出した診断書のコピーを本人か主治医に提出を要求すれば、診断書に「就労不可」の記載がほぼ確実にあるはずです。も しくは主治医に、新たに福祉事務所宛(既存の年金機構宛てのものとは別に)に意見書か診断書の作成をお願いするよう最初から促せば良かったのです。
「何かそれを証明するもの…。」では精神障害者では具体的な発想に辿りつきにくいと思われるので、
『主治医の意見書や診断書』とはっきり指示するべきです。
それ以外の結論はないと面接担当はわかっているんじゃないですか。


また、

>相談者「精神障害者を家に置いておけるのか、とかそういう感じではあります。
       田舎なので昼間歩いているだけでどうしたの、どうしたのって」


というとてもデリケートな問題もはらんでいるものであり、このことに面接担当は無神経である。
この場合は「治療環境を整える為一人暮らしが望ましい」旨の主治医意見書があると良いのです。




面接担当者の資質について

福祉事務所職員の大多数は一般事務職であり、精神障害者への接し方、あるいは障害者を取り巻く問題などに対するノウハウや知識については個人差が大きい。
そのため国は退院促進支援事業の方策として全国すべての福祉事務所に対し精神保健福祉士(PSW)や社会福祉士(CSW)など専門職員を設置するなど指導しているはずである。

この事案の場合、社会的入院からの地域生活移行事案ではないにしても、
相談者はすでに統合失調症を発症しており、障害者 認定されているのであるのだから、
面接担当の人選には配慮が足りないです。渋谷区福祉事務所にはPSW・CSWは居らっしゃらないのでしょうか。せめて保健所保健師や地域生活支援センター職員の同席はできないのでしょうか。
この相談者の様な事案の場合も、すでに行われている「生活保護精神障害者退院促進事業」にならい居住支援・住居確保策を適用するべきと考えます。

録音文を読んでいるとあまりに痛々しいと私は感じました。


(書き中。また書き直します。)




●どうしても血縁者に連絡されたくない事情のある方
  扶養義務・照会をタテに水際作戦にあった方 参考にして下さい。


以下は最新の厚生労働省の見解です。5月20日厚労省通達

http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/topics/dl/tp130530-01-01.pdf
 
 35ページ 37ページ 3生活保護法の改正について 

  (1)3③(iv)扶養義務者に対して報告を求める規定について

  真に保護が必要なものに保護が届く妨げになる恐れがある場合はその対象 から除くことはもとより、
それ以外であっても家族の問題に行政が立ち入ることにはくれぐれも慎重に対応することが必要であり、
そうした観点から対象となるケースは限られたものになると考えている

  (2)     扶養義務への通知について

  家庭裁判所を活用とした費用徴収を行うこととなる蓋然性が高いと判断するなど明らかに扶養が可能と  思われるにも関わらず扶養を履行していないと認められる極めて限定的な場合に限る


以上 厚労省HPから
間違いだらけの生活保護バッシング―Q&Aでわかる 生活保護の誤解と利用者の実像― 間違いだらけの生活保護バッシング―Q&Aでわかる 生活保護の誤解と利用者の実像―
生活保護問題対策全国会議

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