みなさん、こんにちは。管理者のもうです
今回は
「脳外科看護師の経験、知識にはどんなものが求められるか?」
についてです。
脳外科の看護
■ 脳外科の看護師に必要な知識、経験
脳外科の看護師は経験・知識として何を求められるのでしょうか?
「脳外科へ転職してみたいけど、今の私の看護経験で大丈夫かな・・・?」と心配に思っている方はいませんか?脳外科は急性期中の急性期だし、なんか怖そうな人いっぱいいそうだし、勉強とか残業とか多そうだし、・・・等大変そうなイメージを持たれる方も多いかもしれません。
就職、転職前にあらかじめどのような経験や知識が必要とされるのかを把握しておいた方が、実際に現実とのギャップに困惑することなく仕事に入り込んでいけると思います。
というわけで、今回は脳外科で働く看護師に必要とされる経験や知識についてわかりやすくお話します。
■ 脳外科で看護師に必要な経験・知識と能力は?
まず、以下が脳外科で行われる基本的技術です。
○脳外科病棟で使う頻度の多い看護技術
採血 ルート確保 吸引 Hrカテ挿入 血糖測定(インスリン注射)
腰椎穿刺介助 IVH挿入介助 創傷処置介助
■体位交換 オムツ交換 病衣交換 清拭 経管栄養
(患者さんが寝たままでの)シーツ交換 車椅子移乗 足浴 手浴 洗髪
上のピンクが医療行為で、下の水色が身体介助になります。
救急外来やICUを経由してくる場合には、既にある程度の事が済んでいることも多いですね。脳外科で頻度が多いのは医療行為と思われがちですが、脳の疾患という患者の特性から身体の自由が利かないことも多く、実は意外に介護的側面も多いのです。
例えばオムツいじりをしていて手が便まみれ・・・とか、オムツ外しをする場合はシーツだけでなくマットまで汚染されていたりとか。そんなことが夜間でもあります。少ない人手と最短時間できれいにしなくてはなりませんから、手浴が必要だったり、全身清拭が必要だったりということがあります。そう、たとえ深夜でも。
こういったことのスピードもある程度求められます。これらは、脳外科で病棟経験を積めば、いやでもできるようになります。
では知識的な部分で必要とされることには何があるでしょうか?
実際に患者さんを受け持ってからでないとイメージがわかないかもしれませんが、やはりある程度の知識は事前に予習しておくと何かと安心です。
○脳外科で必要な知識
各種脳外科疾患
(脳血管疾患、脳腫瘍、髄膜腫、脊損、パーキンソン、認知症、てんかんetc.)
他科の疾患(心電図異常、DM、肝硬変)
モニター管理 人口呼吸器管理 ドレーン管理
急変対応(BLS・ACLS)
各種脳外科疾患は、自分がわかりやすい参考書を一つ購入して、それに載っている疾患の病態生理・検査・治療を押さえておきましょう。他科の疾患については広げたらきりがないのですが、最低でも心電図とDMについては押さえておきたいですね。
肝硬変・肝機能以上は脳外科の患者でもいます。コンプライアンスの悪い患者の中にはアルコール性肝障害を抱えている人もいて、出血傾向が高くなるので脳出血を起こしやすいから。そんな時には、おそらく脳外科病棟で受け持つことになります。
出来れば、脳外科に勤める前に考えられる参考書は一通りそろえておいて、ちょっとで
も読んでおいたほうが、より入り易いと思います。
また、管理面では状態の悪い重症者は挿管してモニターを装着していますから、それらの管理・観察が必要になりますが、いきなり脳外科に入って1人で担当を持たされることは少ないと思います。ドレーン管理というのは、オペ後にICUへ入らず一般病棟に戻ってくる際に必要です。
これらも病棟勤務しているならどこに行っても必要ですから、押さえておきましょう。
そして最後の急変対応です。何から勉強していいかわからないですよね?
そんな場合には、BLS(一時救命)とACLS(二次救命)を学ぶのが効率よく必要なことを学べます。心電図の読み方と心筋梗塞・狭心症まで学べますから、最低ラインの勉強としてはいいでしょう。BLSをとってから、脳外科に入るまでにACLSまでとれれば、理想です。
私自身は外来勤務にうつってからBLS・ACLSをとりましたが、もっと早くとっていればよかったなあと思います。そして、この急変対応の基本はどの職場にいっても必ず求められるものなので、勉強しておいて損になることはありません。むしろ、勉強しておかないといけない絶対項目です。
■ 脳外科に必要な能力・・・それは、経験を積んで身に付けるもの
最後に、脳外科で必要な能力についてです。確かに求められるもの・必要なものはたくさんあります。例えを挙げるならば、観察力、コミュニケーション力、時間管理力、判断力等々。
でも、これらは本で読んだから簡単に身につくというものではありません。現場で実際に働くことで磨かれていく能力だと思います。いくら本からの学習能力の高い人でも、これ
らの能力は実際に経験しないとなかなか身に付きません。
「自分は判断力に欠けるから向かないかも・・・」と嘆く必要はありません。現場に出れば、これから必然的にしっかり身につきます。大丈夫。
最低限の脳外科疾患についての知識を入れたら、あとは現場に出てしまうことです。それが一番の近道。
さあ、脳外科に興味をもっているなら、あとは実行あるのみです!
次回は、 「脳外科での教育」についてお話します(^^)
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