ズートピア見てきました




5段階評価
世界観5
テンポ5
キャラクター5
オチ3
メッセージ性4




感想(長いよ)





まず素晴らしかったのがテンポの良さ。
話がどんどん進んでいき、密度のあるストーリーに時間以上に長く楽しめた。ただ展開が早いだけでなく丁寧に話を進めているから置いていかれることも無い。さらには伏線もしっかりと回収できていて、要所要所は時間をかけて見せ場を作る。文句のつけようがない話の進め方だった。

ディズニー作品はその独自の世界観を売りにしているが、今作もその例に漏れず見事な世界観の演出だった。原点である動物の擬人化をミッキーとは全く異なった世界に表現してくれた。特に気に入ったのが各動物の違いの意識。大きさや草食、肉食といった違いだけど、これを取り入れることで今までにない舞台を築いているだけでなく、物語の主題をより強く印象づける働きをしている。そのような動物たちの現実性の追求の過程で都市部(ズートピア)の他に熱帯、乾燥帯、寒帯などの異なる環境の区画を設けたことも舞台が単調にならないためのアクセントとして機能している。ランドでのアトラクション化が待ち遠しい笑。

今作はキャラクターもできが良かった。ジュディもニックもかわいいしかっこいい。これはディズニー映画に共通して言えることだけど、表情がとても豊か。互いに似た過去を過ごしてきたからこそ互いを思いやることができる。2人とも主人公として十分に魅力的だった。終盤、橋の下で仲直りするシーンが個人的にはこの映画のベストシーン。もうニヤニヤが止まらなかったわ笑。他の動物たちも基本的に憎めないやつばかりでかわいかった。


その他の点については普通程度か。ストーリー。ご都合主義に定評のあるディズニー映画だけど、今回気になったのはせいぜい羊の籠ってた電車が実は動いたってことくらい。中盤の人探しシーンは推理ものみたいで楽しめた。ただオチが弱かった。ライオンが捕まってその後の展開を見た瞬間に羊が黒幕だと予想できてしまった。ブルーベリーのやつも尺撮りすぎてバレバレだった。証拠は録音してましたってのもモンスターズインクで見飽きたよ笑。
作品のメッセージもディズニー
映画ではよくある「あきらめずに夢を追いかけよう」「あきらめなければ夢は叶う」系のやつで良くも悪くも例年並みだった。まあでもこれは致し方ないところはあるか。



全体を通して、ズートピアはシュガーラッシュに似ているといった印象を持った。特に世界観とキャラクター、あと主題が。ズートピアは話のテンポがよくて、シュガーラッシュはオチが良かった。ただ2つともベイマックスやインサイドヘッドよりは断然おもしろいほどにクオリティは高いから十分満足できる。(インサイドヘッドはピクサーだけど。)そういえばこの2つは主人公の声優もどハマりだったな。もう来月にはピクサーからファインディングドリーも公開されるからそっちも楽しみ。