キッシンジャーと中国(金) | 柴犬カン、福の日記

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柴犬カンと福、筆者の出来事、想い、政治、経済、文学、旅行、メンタルヘルス、映画、歴史、スポーツ、等について写真を載せながら日記を綴っていきます。柴犬カンは2018年12月に永眠しました。柴犬福が2020年4月7日夕方にわが家にやってきました。その成長記録。

 キッシンジャーは、ドイツ系ユダヤ人で1938年にアメリカに渡った。現在94歳。1933年にドイツでナチスの政権が成立し、アメリカに渡った時は15歳だった。彼が物心ついた頃は、人類が進歩しているのかなどということは愚問であったことだろう。彼がリアリストに徹するようになったのは10代、20代の頃の経験が基盤になっている。

 

 キッシンジャーはニクソン、フォード両大統領に仕え、国務長官も務めた。ベトナム和平をまとめたことからノーベル平和賞を受賞している。彼が受賞できたのは、ユダヤ人だからだろう。ノーベル財団はユダヤ人に近い。

 

 その後、政権を離れた後でさえ、様々な教え子達に影響を与え、アメリカの政治家に大きな影響を与えた。その巧みな理論は現実主義によりアメリカの政治に大きく影響力を与えたのである。

 

 キッシンジャーが最も大きな役割を果たしたと私が思うのは、中国との国交回復である。キッシンジャーは、社会主義の中国というより、マーケットとしての中国に着目し、ソ連との間の緊張関係の中、あえて対中外交を強化することに舵を切ったのである。そして今や中国はアメリカと並ぶ巨大な経済大国になりつつある。そして驚くなかれ94歳になっても、トランプ大統領を指南し中国との関係を強固にする道を進めたのである。まずは習近平をアメリカに呼び、そしてトランプが中国を訪問したのはつい先日のことである。これもキッシンジャーの脚本によるものではないかと推察される。

 

 このようなキッシンジャーのような現実主義は、様々な国に現れるのであるが、原理原則を離れて利害を最大の行動原理として動く政治を、近代になって初めて世に紹介したのはイタリアの政治学者マキャベリであろう。イデオロギーの対立がなくなった今、様々な国の指導者たちはマキャヴェリズムを信仰し、そのもとに動いていると言えなくもないのである 。

 

 

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