深夜に禁断のベランダ通話した翌朝

僕は3時間睡眠で起きました

「おはよう」

「おはよう」

昨夜の会話は思い出したくないけど憶えてる

僕のことをどう思ってるだろうか、と思ったけど

最低限の朝の挨拶は交わせた

今日は在宅の日

出勤だったら…できなかったんじゃないかな

いつも萌絵が出勤で家を出る時間に

「仕事大丈夫そうかな。わかってたことだけど、寝不足にさせちゃってごめん。頑張ってね」

心のどこかで、萌絵も在宅なんじゃないかと思った

萌絵からの返事は短く

「お互い様だから」


否応なく、このままフェードアウトしちゃうんじゃないかって不安に駆られる

始業直前に

「無事に仕事行けたかな。今日はあまり忙殺されず穏やかに過ごせることを願ってます」

と送ると

「大丈夫。今日は在宅勤務にしました」

ホッと一安心。と同時に

(結構自分の裁量で在宅にできちゃうんじゃん=在宅デートできるんじゃん)

みたいな邪な気持ちが芽生えたけどすぐに消えた


萌絵はすっかり僕のことを勘繰るようになってて

こういうとき、黙ってたら黙ってたで何か言ってくるかもしれない

だから、じゃないんだけど、なんとなく1時間おきくらいに

「元気?」

とか短いメッセージを送っていた

ちゃんと返事は来る


この日はめっちゃ暑い日だった

お天気雨にもなるような変な天気

午後も他愛もない会話を数回


残業したとしてもそろそろ終わりでは…という時間になっても

萌絵から「仕事終わり」的なメッセージは来なかった

21時前になってようやく

「仕事してました」とだけ連絡来て一安心

今日は萌絵、仕事に集中することにしたんだろうな

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ここから、少しずついつものふたりに戻っていきました

戻っていってますが、全然戻り切っていません

戻るのか、戻れるのかもわからない

どこかお互い、痛い所には触れないような会話

僕としては、次のデートの予定が無いのがいつもイヤ
(女の子みたいでしょ 何とでも言って)

たくさん会えれば、どんどん回復すると思うんだけどな

(それではダメなのかな)