親友とともに、九月末から十月はじめにかけて、東北を旅行した。

猪苗代湖の畔のガソリンスタンドの傍らで、そろそろ日が暮れかけてきた。

あたりに人家はなく、岸辺の葦がざわめくばかり。

スタンドを経営していたのは、元不良の三十代の女だった。

私たちは、泊めてもらった。

彼女は、三人分の布団を敷いて、私たちと川の字になって横たわった。

私たちを左右に従え、肘をついて、タバコを吸い続ける。

一代記を語る。

私たちはどうしてよいかわからない。

いや、よくわかっていたが、現にそうしていいものか、わからない。

長い時間が経ってから、姉御は、フン、ああ、もう寝るか、と言った。