ヤンキー酒場は、ヤンキーたちの貸し切り飲み会場になっていて、言ってることがわかんねー、などと大声。
喧嘩の準備は整ってきていた。

男が、女に寄りかかるようにして歩いている。体がくの字型になっている。歩きにくそうだ。そうだろうそうだろう。だが、早足だ。そんなに急いで、どこいくの?

タクシー乗り場には長蛇の列。派手な服装の女たちがいる。あけてもらって突っ切った。
横切る時に、濃厚な香水の匂い。

スケボー仲間が数人集まって、芸を競っている。高校生だな。外国人もいる。

西友に入り、店内に響く、退廃的なラテン歌曲を聴きながら、ホヤとサザエと飲み物を買う。

部屋に帰って、食べながら飲んでいると、U子さんから電話。

亭主は、私より、ピー子ちゃん(飼っているチワワ)を好きなの。お話してるわよ、いっぱいしゃべってる、今。

言語以前に侵入しようとしているんだね。

そうよ。あんたは、言語以後では、シテるの?

してるような、してないような。

うちの亭主と同じ、ダメ男ね。前からわかってたけど。

決定的なことを、あまりにあっさり言わないでくれないかな?

そういうの、好きでしょう?

言ってあげてんのに。

……お父様は、職業上言えなかったが、左翼だったな。

私にも母にもそれは言わなかったわ。ねえ、本当?

私と、料理屋で飲み食いしていた時、聞いた。あれこれ、よく知っていた。

私、母もだろうけど、ちっとも知らなかった。

男同士ということがある。

そういう問題って、男とか、関係するの?

ああ、関係しない。ごめん。ごめん。