『セイハクジ』
夏草が背をかこう頃には
その夢にもくれず 時を費やした
秋雲が何かを察したように
次第に空は晴れていった
どうか、元気で
どうか、幸せで
ふと足を止めながら
ずっとそばに引き寄せていく
あの橋の向こうの街がやけに
澄み、憧れのようにも見えた
だけど、胸にいだいてるその存在(もの)とは
何があっても 呼び、間違えない
いつか、元気で
いつか、幸せで
ふとひとり しゃがみこみ
そっと触れてみたくなる存在(もの)よ
どうか、元気で
どうか、幸せで
僕等がここにいた
証しとして 心が叫んでる
持(も)ち合わせた愛のかけら達･･･輝いて
誰かまで届いて欲しいと
願う気持ちを
乗せて
どうか、元気で
どうか、幸せで
ふと足を止めながら
力(ちから)、いっぱいにする
どうか、元気で
どうか、幸せで
僕等がここにいた
証しとして心が叫んでる
僕等が 夢を見た
証しとして 心が叫んでる
※セイハクジ･･･青白磁、色名。
#720＿(2021/03/11)
『１と白』(※)
２人で見つけたような
あの星のひとつ
願い事、差し出せば
きらりと輝き
わずかな時間(とき)の殆ど
すぐに消える運命
ただの空想事(ごと)でも
聞いてくれて 嬉しかった
朝の光におびえ 心にとじこめられて
他の誰も知らない 私へ帰ってく
糸をたぐり寄せても
色を端から揃えても
私のえがく夢は
闇に もがくまま
落とし物をしたように
下を気にしてる
余分な声、もれぬよう
口を手のひらで覆っていた
逃げ場のない道の先
歩幅を盗まれても
立ち尽くすほうを選ぶ
なぜ？って、まだ 引き返せない
優しい顔で名前 呼んでくれる 寂しさに
倒れ込みそうになる 私で生きてく
糸をたぐり寄せても
数を１から数えても
私のしるす夢は
風に もがくまま
糸をたぐり寄せても
色を端から揃えても
私のえがく夢は
闇に もがくまま
２人で見つけたような あの星のひとつ
願い事、差し出せば
きらりと輝き...
きらりと輝き
(※)いち と しろ
#719＿(2021/01/28)