4月28日から5月1日までウガンダのカンパラを旅行してきました。
よく、ウガンダと間違えられる国、ルワンダ。果たして両国は似ているのか、違っているのか?この記事では1.安定感 2.高揚感 3.アフリカ感という独自の視点から、両国の首都を単純に比較したいと思います。
キガリ:ルワンダの首都
カンパラ:ウガンダの首都
1.安定感
これは、どう考えてもキガリに軍配が上がります。テニスの試合で言うと6-0です。
(1)道路
まず、インフラの安定感。キガリは首都の中のほぼ全ての主要道路が舗装されており、中央分離帯、信号、車線といったものが備わっています。高低差やカーブが多いことを除くと、ほぼ先進国の道路と変わりません。
ところが、カンパラの道路は上で挙げたような設備がほとんど備わっていません。首都の中でも舗装されていない区間がかなりありますし、中央分離帯もあまりないので、常に反対から来る車とぶつかりそうになります。信号もなく、ラウンドアバウトが中心なので、そこらかしこで渋滞が発生しており、到着時間が読めません。また、人やバイクが多方向から飛び出してきて、1日に3回はガチでぶつかりそうになります。
(2)治安
キガリにはほぼ1年住んでいますが、これまでのところスリやひったくりなどの軽犯罪にも遭ったことはありませんし、ふっかけてくるタクシー運転手などのぼったくりもほとんどいません。
ウガンダでは旅行中、車を利用していたのでスリやぼったくり被害には遭いませんでした。ところが、汚職警官はいました。どういうことかというと、カンパラから2時間ほどの街ジンジャに入る手前にある大きなダムが綺麗だったので、同乗していたもう一人の観光客と車の中から写真を撮っていました。しばらく行ったところで軍服を着た数人に止められました。そして、いかにも悪者そうなボスがやってきて笑顔で「ここは撮影禁止なのにお前らは写真を撮ったから逮捕する。」と言われました。冗談ではありません。だいたいそのような表示はありませんでしたし、あったとしても目立たないものです。同乗者のアメリカ人が必死で説明しても埒が明かなかったところ、運転手と現地語でやりとりして、運転手が「少しのお金をあげれば解放してくれるようだ。」と言いました。もう面倒くさかったので5ドル相当の金を渡したところ喜んで立ち去って行きました。運転手がグルだったかは不明ですが、これほど人間の笑顔を見て不快になったのは久しぶりです。
2.高揚感
その場所に居てワクワクする高揚感。これは6-3くらいでカンパラ(ウガンダ)に分があります。
(1)買い物
カンパラに来てびっくり!全然違和感のない立派なモールがいっぱいあります。1階にはおしゃれなカフェやKFCなどのレストランが入り、2階は専門店街になってます。日本のAEONなどのモールに比べたら規模と質で若干劣りますが、それでも雰囲気が輝いていて高級感もあります。空港のあるエンテベ近くにもこういったモールがゴロゴロしていました。こういったところに行っても別にムズング(外国人)ばかりが占拠しているのではなく、現地の人も半分以上います。国民の経済力が上がっている証拠なのでしょう。
一方キガリにもモールらしきものはありますが、どうにも雰囲気がもっさりとしており、高級感が感じられません。人もまばらで空き店舗も目立ちます。まだ高級消費ができる人がそれほど多くないのでしょうね。
(2)ナイトライフ
ルワンダでもナイトライフを楽しむことは可能です。自分自身が12時前に寝ないと気が済まない人間なのでそもそもナイトライフを意識することはほとんどないのですが、知人の中には夜遅くまでカジノで遊んでいたり、ナイトクラブ的なところで飲んでいたりする人もいます。
カンパラのナイトライフは相当充実してそうです。滞在中にはメニュー豊富な美味しい日本食レストランで寿司などを食べた後、ルーフトップのバーに案内してもらいました。とても雰囲気があり、ガンガン鳴る音楽を楽しむフロアと、落ち着いた雰囲気の中シーシャを吸いながらサッカー観戦できるフロアが分かれているのも好印象です。見事なバーカウンターもあり、先進国に置いてあるのと変わらないほどのヴァリエーションがありました。案内してくれた人によると、このほかにも似たようなバーがたくさんあり、オールナイトで遊んだこともあったとのことです。また、キガリと違う点は、ナイトライフの楽しめる場所は、辺り全体の雰囲気が高揚感に満ちているということです。キガリでは、それぞれのレストランやバーがぽつぽつと個別に存在している感じですが、カンパラはそういったエリアは少し別の空間になっており、その周辺に行くだけでワクワクした気分になれます。
3.アフリカ感
これは、カンパラの大勝です!!テニスで言うと6-0。でも良く言えば、ルワンダの雰囲気がアフリカらしからぬほど平和で落ち着いているということでもあります。
(1)売店など
もう、カンパラ市内を車で移動していると、ありとあらゆるところにサモサ(大きな揚げ餃子のよなもの)やナンのようなもの、そしてチキンや魚の焼いたものを売っている屋台があり、非常に活気があります。ちなみに彼らはその場で調理してその場で売るため、調理している様子も見られます。ストリートは絶えず人が群がっていたりして活気があります。また、主要な道路で停止した時にはほぼ必ずと言って良いほど物売りが押し寄せてきます。新聞、飲み物、ちょっとした日用品など様々なものを売っています。実際に買うことはありませんが、見ていると面白いです。このように、カンパラではいかにも町がエネルギッシュに動いているというのを感じることができますね。
一方、キガリはこういった小規模な売店や物売りは市の法律で禁止されているため、ほとんど見かけません。ちょっと小腹がすいたからといってサモサを買うことは難しいです。町が整然とし過ぎているために、日本人旅行者が「アフリカらしい!」と思う機会はカンパラに比べてかなり少ないように思います。
(2)動物
アフリカのイメージというと、そのへんにいっぱい動物がいる、というのを思い浮かべる人も少なくないでしょう。もちろん、アフリカで思い浮かべるライオンやサイ、インパラなどの動物は首都にはいません(というかその辺を歩いているようなことはありません)。ただ、カンパラでは、至る所を鶏、ヤギ、牛が歩いています。これらの動物は家畜として飼われているもので、住民たちが所有している大切な財産なのです。まだまだ人が住む場所と動物が暮らす場所の境目が曖昧なのでしょうね。こういった動物からダイレクトに人間が恵みを受けていることを感じられるのもまた、アフリカらしさのひとつなのかもしれません。
では、キガリはどうかというと、今まで家畜と言われる動物たちが平気でのそのそと歩いている光景を目にしたことがありません。キガリ市は環境美化にかなり力を入れていて、ゴミも全く落ちていませんし、木々も美しく手入れされています。アフリカらしいか、と言われると残念ながららしくありません笑
いかがでしたでしょうか?
もちろんこれは首都だけの比較なので、また郊外に行けば違った顔が見られますし、ルワンダもウガンダも魅力ある地方都市があります。
安全そしてそれほど疲れずにアフリカを旅行したいならばルワンダの首都キガリはオススメです。他方、がっつりアフリカらしさを味わいたいならば、キガリでは物足りないので、カンパラに行くべきでしょう。旅行される方がいたら、参考にしていただければ幸いです。