私は後をつけていった。


ストーカーとはこういうものかと思った。


正門をでて横断歩道を渡るところまで見届けたら引き返そう


そう思っていた。


まだあと12分ある。



私はふと声をかけてみたくなった。


時間は少なくなってきている。


横断歩道を渡ってその人が離れていく・・・


私は思い切って走った。


しかしだ、


ズボンのポケットが浅かったため、ケータイを落としてしまったのだ。


あわてて取りにもどる。


しかし、私は後ろから走りこんでくる車に気付かなかった。


あ、 と思った瞬間には遅かった。


私の体に衝撃が走る。


意識が遠のく。


なんでよりによってこんな時に交通事故に遭うのだろう・・・






















その夜、様々な夢をみた。


就職して働いている夢とか、中学生で犬を買ってもらった夢とか


そして寿司を食べている夢を見る。


しかし、いくら食べても味が分からない、焦る私


なぜだなぜだ、そしてうなされる・・・



そこではっとして目が覚めた。


病院のベッドだった。


とりあえず生きていたことがキセキ。


また、目立った外傷もない、気を失っていただけのようだ。