留学中に行った旅行の世界にもう一度戻ってみたくて


俺はタイムマシンを作って親しいと友達に見せた。


まずは試験運転ということでワープ時間を30分にした。


一度行った時代には基本的に2度とは行けないので(まだ改良されていない)


留学の8か月前の早稲田大学へワープしようということになった。


そこで目標はそこにいる過去の友人の前に現れて(もちろん自分がいない時に)


何かちょっかいを出すというものだ。




スイッチを入れると起動に2分ほどかかる。


そして私が乗りこみ、友人が時代、場所を選択してワープが始まる。


俺は人生初めてのワープにドキドキしていた。


また、本当に過去に戻れるのかという不安も抱えていた。


場所は14号館の地下トイレ。


俺の体は浮き上がったかと思うと次の瞬間には見事に14号館トイレの便器にこしかけていた。


成功だと思った。




すぐさま出て雑誌類どを確認する。


うん、確かに今日は2008年11月13日だ。


しかし、しまったと思う。


夏服のまま来てしまった、多少寒いけどガマンするか


30分後にここに戻ってこなければならない。


そしてまたしても自分のミスに気づく。


トイレの個室にしてしまったということはもし誰かが入っていたら・・・


ワープできない!!!




しかし俺は1歩を踏み出した。恐れより好奇心が勝ったのだ。


俺はこの時代に存在すべきでない人間だ。


でもそれに気付いている者はいない。


大学の敷地内は見事に紅葉している。


どこからか学生たちの嬌声が響いてくる。




目的の達成は簡単だった。


当時の俺と友人は2人で建物から出てきたが、俺のほうはテニスラケットを持って反対方向へと行ってしまった。


そこで私は友人に近づいて


「Fuck off, you son of a bitch!]


と軽快にちょっかいを出して去った。


よし、今日の任務は完了! と思ったところで



思いがけず、自分が現在の世界で好きな人を発見してしまった。


歩く方向を見ると、大学を出ていくようである。


時計を見ると残すところあと14分。


ちょっと追いかけてみることにした。





しかし、これは俺が犯す人生最大のミスになろうとは、この時思いもしなかった。