空を染める 夕暮れの光
茜色の景色を眺め歩く
ゆらりゆらり送り火はゆれて
遠くひぐらしの音が聞こえてくる

ずっと前から 変わってないような
穏やか流れていく時間を
もっと感じていたいと願っていた
雨音のような せせらぎは静かに唄う


夏がおわりを迎えて季節が移ろう
何か大切なものを失くした用に
鳥が飛び立つ 鮮やかな夕焼けの光を背に
青空の彼方へと




紅く染まる うろこ雲見上げ
昨日よりも涼しい風感じた
ひらりひらり草花は揺れる
優しい黄昏の中で



響く川の瀬
囁く虫の声
聞こえる音色と静かな吐息
風が巡って季節は奏でる
夕映えの空 別れと旅立ちを悼んで


そばにいて欲しいただそれだけを望んでた
ずっといつまでも続くはずないのに
時は過ぎ行く
もうすぐ夜の帳降りてきて


夏がおわりを迎えて季節が移ろう
何か大切なものを失くした用に
たった一つの伝えたい言葉さえ声に出せず
そっと思いを紡ぐ
別れを告げる夏の黄昏