まちあるき新聞 -32ページ目

睡蓮の長いまどろみ ★★★☆

久しぶりの小説。
宮本輝も久しぶり。
分かりやすさと庶民の設定に共感しました。
あとはミステリアスの要素もOK。

純文学の王道は読むと、心が整理される。
新書のような知識的な発見は少ないが、心情を整理整頓してくれる作用は
ありがたいね。

差分 ★★★★★

佐藤雅彦氏のつくるものが、好きだ。
たまたまヴィレッジヴァンガードに立ち寄って、いろいろ遊んでいたら、この本に出会った。
僕としたことが、佐藤氏の新刊をチェックしていなかったとは。不覚。

広告批評の佐藤雅彦研究室特集も驚きだったが、
この本もまた衝撃的。

差分:aとbの差を取ることで、「ある表象」が生まれる。

今まで僕が面白いと思ってきた範囲に、
差分は結構な割合で説明をつけてくれるのではないかと思っています。

●差分は解釈は生み出すが、過程を具体的なイメージとして生み出さない。「な」「バス」
●「順序をもった情報」から、物語を作り上げる。
●知識よりも目の前の状況を優先して解釈する。
●視覚情報+身体=自分が動かしている。「ふちを触る」
●差分の印象は、みんなかなり近い。
●いい作品は気配がある。
●批評:Aの横にBを置くと、A単体のときとは違って見える。
●知識判断を超える生き物が脳のなかにいる。

世界は分けてもわからない ★★★

福岡伸一さんの新版です。

期待通りの面白さ、
美術品に絡めたチャレンジは野心的だが、
関係性がもう少し具体的で連想しやすかったら、もっとよかったかも。

抑えた知識を箇条書きに。

●たんぱく質を構成しているアミノ酸で一番頻度が高く使われているもの
 =グルタミン酸(うまみ成分)
●たんぱく質を構成しているアミノ酸で一番頻度が低く使われているもの
 =トリプトファン
●フラッシュを浴びた眼が赤く反射する。
 →視線の方向に光を放てる。
 →人間はそれに敏感に反応する。視線だ。
●たんぱく質の合成ルートは一つ。分解するルートは何通りもある。
 →壊すことに重点を置いている。
●たんぱく質のふるまい方が、細胞のふるまい方を制す。