「・・・僕は・・・皆を守りたいんだ・・・!」
そう言っているアレンは少し悲しげな顔をしています。
「今、この世界は魔物が溢れかえってる。
最近は道にも出てきて、隣町に行くのも難しいんだ。
それでも、ここは田舎だから、都会から仕入れてるものもいっぱいあるから、行かなきゃいけない。」
それは、悲しく、厳しい現実でした。
「だから、僕が強くなって、皆を守るんだ!街の外を歩く人の護衛をするの!
そしたら、皆安心して町の外を歩けるでしょ?」
その少年の無垢な瞳に、エタさんは少し懐かしさを感じました。
「そう・・・だな・・・・。」
「え?!いいの?!」
輝くアレンの顔に、かつての自分を見てしまったエタさんは、了承するしかありませんでした。
「あ、あぁ・・・。そんなに言うんならな。但し、修行は厳しいぞ?」
わかってるよ!そう嬉しそうに笑うアレンに、エタさんは、複雑な表情で答えました。
「じゃあ、明日から修行するぞ。明日の朝、村の入り口集合だ。」
「はーい!」
その姿はまるで・・・・・・
「エタさん!エタさん!剣術教えてよ!」
その少年に、エタは頷くことができませんでした。
自分の二の舞にさせてはいけないと思ったからです。
しかし、村の皆を守りたい、その夢を語る姿を見たとき、自然と頷いていたのでした。
その姿はまるで・・・・・―かつての自分―だったからです。
しかし、我に返ったエタは、少しだけ、ほんの少しだけ後悔しました。
もしかすると、自分と同じ道を歩んでしまうと思ったからです。
悲しい悲しい破壊の道に・・・・・・
ですが、もう引き返すことはできません。
かすかな希望を信じて、アレンを強くするのみでした。
(もしかしたら・・・。アレンなら、伝説を変えることができるかもしれない。)
もし、アレンが大人になって道に迷った時のために、
孤独になってしまった時のために、
書き残そう。
この村に。
エターナル・シルバーの真意と、
進むべき道と、
信じるべき者の存在と・・・・
…俺の夢を。