社労士つつみ

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2019年社会保険労務士試験合格。
2021年6月1日付、社会保険労務士会登録。

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〔問 2〕 失業の認定に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

 

A 受給資格者の住居所を管轄する公共職業安定所以外の公共職業安定所が行う職業相談を受けたことは、求職活動実績として認められる。

 

B 基本手当の受給資格者が求職活動等やむを得ない理由により公共職業安定所に出頭することができない場合、失業の認定を代理人に委任することができる。

 

C 自営の開業に先行する準備行為に専念する者については、労働の意思を有するものとして取り扱われる。

 

D 雇用保険の被保険者となり得ない短時間就労を希望する者であっても、労働の意思を有すると推定される。

 

E 認定対象期間において一の求人に係る筆記試験と採用面接が別日程で行われた場合、求人への応募が2回あったものと認められる。

 

 

解答:A

 

解説:

 失業の認定(求職活動実績)に関する出題です。

 肢CDは難問ですが、一度出題されると次から常識のように出題されるのがこの試験の怖いところです。

 

 

A:正

 直感的に「正」と判断してよい肢です。遠方の企業に応募する際、その企業を管轄する職安で職業相談を受けるようなケースを想起できれば、簡単に判断できます。これを求職活動と認めない理由は考えにくいですね。受給資格者の住居所を管轄する職安以外で受けた職業相談を求職活動実績として認めないのはナンセンス。

 失業の認定は受給資格者の住居所を管轄する職安に限られますが、職業相談にそのような制約はありません。

 

B:誤

 失業の認定は本人が申告します。本人が失業認定申告書を提出しなければなりません。病気や災害などで提出が困難な場合は、証明書による認定がなされます。設問のような「代理人による認定」を認める規定はありません。

 

第15条 失業の認定

4 受給資格者は、次の各号のいずれかに該当するときは、前2項の規定にかかわらず、厚生労働省令で定めるところにより、公共職業安定所に出頭することができなかつた理由を記載した証明書を提出することによつて、失業の認定を受けることができる。

一 疾病又は負傷のために公共職業安定所に出頭することができなかつた場合において、その期間が継続して15日未満であるとき。

二 公共職業安定所の紹介に応じて求人者に面接するために公共職業安定所に出頭することができなかつたとき。

三 公共職業安定所長の指示した公共職業訓練等を受けるために公共職業安定所に出頭することができなかつたとき。

四 天災その他やむを得ない理由のために公共職業安定所に出頭することができなかつたとき。

 

 

C:誤

 行政手引を読まないと分からない難問です。面食らった受験生も多かったのでは?

 まず「失業」とは・・・

 労働の意思及び能力を有するにもかかわらず、職業に就くことができない状態にあることをいう(法第4条第3項)

 次に「労働の意思」とは・・・

 就職しようとする積極的な意思 をいう(行政手引51254

 

 自営や内職については、この行政手引に以下のような記載があります。

 ()求職条件として短時間就労を希望する者

   雇用保険の被保険者となり得る求職条件(20303ロ及びハに留

  意)を希望する者に限り労働の意思を有する者と推定される。

 ()内職、自営及び任意的な就労等の非雇用労働へ就くことのみ希望している者

  労働の意思を有する者として扱うことはできない。

 

 自営の開業に先行する準備行為に「専念」すると、上記(ハ)に該当することが読み取れます。求職活動と「並行」して開業の準備行為を行う分には、法第193項に「自己の労働によって収入を得た場合」が規定されており、求職活動との並存が想定されています(つまり労働の意思を有するものとして認められるということ)。

 

 

D:誤

 前記、肢Cの解説を参照願います。「労働の意思」の「労働」とは、「雇用保険の被保険者となり得る求職条件(略)を希望する者に限り労働の意思を有する者」と推定されています(行政手引51254)。

 

 

E:誤

 直感的に「誤」と判断してよい肢です。設問の筆記試験と採用面接が、仮に同日でおこなわれた場合と比較すれば、判断できます。応募は1回、と考えるのが常識。

 

 行政手引51254から抜粋します。

 求人への応募には、実際に面接を受けた場合だけではなく、応募書類の郵送、筆記試験の受験等も含まれる。ただし、書類選考、筆記試験、採用面接等が一の求人に係る一連の選考過程である場合には、そのいずれまでを受けたかにかかわらず、一の応募として取り扱う。

 

 

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〔問 1〕 被保険者資格の得喪と届出に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

 

A 法人(法人でない労働保険事務組合を含む。)の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関して、雇用保険法第7条に規定する届出の義務に違反する行為をしたときは、その法人又は人に対して罰金刑を科すが、行為者を罰することはない。

 

B 公共職業安定所長は、雇用保険被保険者資格喪失届の提出があった場合において、被保険者でなくなったことの事実がないと認めるときは、その旨につき当該届出をした事業主に通知しなければならないが、被保険者でなくなったことの事実がないと認められた者に対しては通知しないことができる。

 

C 雇用保険の被保険者が国、都道府県、市町村その他これらに準ずるものの事業に雇用される者のうち、離職した場合に、他の法令、条例、規則等に基づいて支給を受けるべき諸給与の内容が法の規定する求職者給付及び就職促進給付の内容を超えると認められるものであって雇用保険法施行規則第4条に定めるものに該当するに至ったときは、その日の属する月の翌月の初日から雇用保険の被保険者資格を喪失する。

 

D 適用事業に雇用された者で、雇用保険法第6条に定める適用除外に該当しないものは、雇用契約の成立日ではなく、雇用関係に入った最初の日に被保険者資格を取得する。

 

E 暫定任意適用事業の事業主がその事業について任意加入の認可を受けたときは、その事業に雇用される者は、当該認可の申請がなされた日に被保険者資格を取得する。

 

 

解答:D

 

解説:

 

A:誤

 両罰規定に関する出題です。

 両罰規定とは、法人に所属する役員や従業員らが、法人の業務に関連して違法な行為をした場合、個人だけでなく、法人も併せて罰せられる規定です。 法人が違法行為を防ぐために必要な注意を果たしたと立証できなければ、罪に問われます。

 設問の雇用保険法第7条違反についての罰則は同法第8311号に規定されています(6箇月以下の懲役又は30万円以下の罰金)。その両罰規定は同法86条にあります。

 

第86条 法人等に対する罰則

 法人(法人でない労働保険事務組合を含む)の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関して、前3条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても各本条の罰金刑を科する。

 

 

B:誤

 被保険者でなくなった人に通知してあげないと、分かりませんよね。被保険者でなくなった理由が離職の場合、会社を辞めているのですから「会社に通知されても・・・」という直感的な判断で「誤」としてよい肢です。

 

 

C:誤

 適用除外(法第6条)に関する出題です。

 適用除外なので、そもそも被保険者にはなれません。「被保険者資格を喪失する」が誤りです。

 本肢は第6条の6号「国、都道府県、市町村その他これらに準ずるものの事業に雇用される者のうち、離職した場合に、他の法令、条例、規則等に基づいて支給を受けるべき諸給与の内容が、求職者給付及び就職促進給付の内容を超えると認められる者であつて、厚生労働省令で定めるもの」を指しています。

 適用除外は条文を確認しましょう。改正前は「65歳に達した日以後に新たに雇用される者」も適用除外でしたが、改正後は以下のとおりです(高年齢被保険者の扱い)。

 

第6条 適用除外

次に掲げる者については、この法律は、適用しない。

1 1週間の所定労働時間が20時間未満である者(第37条の5第1項の規定による申出をして高年齢被保険者となる者及びこの法律を適用することとした場合において第43条第1項に規定する日雇労働被保険者に該当することとなる者を除く。)

 

 

D:正

 雇用契約を交わした日ではなく、雇用関係に入った実態で判断する、という趣旨です。契約書を交わさず雇用保険の適用を逃れようとする悪質なケースもありますので、実態で判断されます。

 

 

E:誤

 任意加入の認可を受けた日に被保険者資格を取得します。

 

労働保険料徴収法附則

第二条 雇用保険に係る保険関係の成立に関する暫定措置

 雇用保険法附則第2条第1項の任意適用事業(以下この条及び次条において「雇用保険暫定任意適用事業」という。)の事業主については、その者が雇用保険の加入の申請をし、厚生労働大臣の認可があつた日に、その事業につき第4条に規定する雇用保険に係る保険関係が成立する。

 

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〔問 10〕 労災保険の特別加入に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

 

A 第1種特別加入保険料率は、中小事業主等が行う事業に係る労災保険率と同一の率から、労災保険法の適用を受けるすべての事業の過去3年間の二次健康診断等給付に要した費用の額を考慮して厚生労働大臣の定める率を減じた率である。

 

B 継続事業の場合で、保険年度の中途に第1種特別加入者でなくなった者の特別加入保険料算定基礎額は、特別加入保険料算定基礎額を12で除して得た額に、その者が当該保険年度中に第1種特別加入者とされた期間の月数を乗じて得た額とする。当該月数に1月未満の端数があるときはその月数を切り捨てる。

 

C 第2種特別加入保険料額は、特別加入保険料算定基礎額の総額に第2種特別加入保険料率を乗じて得た額であり、第2種特別加入者の特別加入保険料算定基礎額は第1種特別加入者のそれよりも原則として低い。

 

D 第2種特別加入保険料率は、事業又は作業の種類にかかわらず、労働保険徴収法施行規則によって同一の率に定められている。

 

E 第2種特別加入保険料率は、第2種特別加入者に係る保険給付及び社会復帰促進等事業に要する費用の予想額に照らして、将来にわたり労災保険の事業に係る財政の均衡を保つことができるものとされているが、第3種特別加入保険料率はその限りではない。

 

 

解答:A

 

解説:

 

A:正

 設問のとおりです。条文からそのまま出題されています。

 

労働保険料徴収法 第13条 (第1種特別加入保険料の額)

 第1種特別加入保険料の額は、労災保険法第34条第1項の規定により保険給付を受けることができることとされた者について同項第3号の給付基礎日額その他の事情を考慮して厚生労働省令で定める額の総額にこれらの者に係る事業についての第12条第2項の規定による労災保険率(その率が同条第三項の規定により引き上げ又は引き下げられたときは、その引き上げ又は引き下げられた率)と同一の率から労災保険法の適用を受けるすべての事業の過去3年間の二次健康診断等給付に要した費用の額を考慮して厚生労働大臣の定める率を減じた率(以下「第1種特別加入保険料率」という。)を乗じて得た額とする。

 

 第1種特別加入保険料は「過去3年間の二次健康診断等給付に要した費用の額」を考慮することになっていますが、第2種~第3種特別加入保険料は「社会復帰促進等事業として行う事業の種類及び内容その他の事情」を考慮することになっています。(同法第14条、第14条の2)。

 

 

B:誤

 正しくは「当該月数に1月未満の端数があるときはこれを1月とする」です。

 特別保険料額は

 特別加入保険料算定基礎額(給付基礎日額×365) × 保険料率

 で求められます。

 第一種特別保険料の計算に関して、厚労省HPが参考になります。

https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/rousai/dl/040324-5-06.pdf

 

 

 

C:誤

 前段は正しいのですが(肢Bの解説参照)、後段は誤りです。特別加入保険料算定基礎額(給付基礎日額×365)について、設問のような扱いはありません。給付基礎日額は、特別加入の対象となる中小事業主や一人親方等の所得水準に見合った額を「申請」するものです。

 

 

D:誤

 第1種特別加入保険料率は、当該事業と同一の労災保険率が適用されます。第2種特別加入保険料率は、事業または作業の種類により定められています。

https://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/roudouhokenpoint/dl/tokubetsukanyuuhokenryouritsu_h30.pdf

 設問のように「事業又は作業の種類にかかわらず同一」ということはありません。

 

 

E:誤

 財政の均衡を保てなくてもよい、などと法で定められるはずがありません。条文にも明記されています。

 

(第2種特別加入保険料の額)

徴収法第14条第2項

 第2種特別加入保険料率は、第2種特別加入者に係る保険給付及び社会復帰促進等事業に要する費用の予想額に照らし、将来にわたつて、労災保険の事業に係る財政の均衡を保つことができるものでなければならない。

(第3種特別加入保険料の額)

第14条の2第2項

 前条第2項の規定は、第3種特別加入保険料率について準用する。この場合において、同項中「第2種特別加入者」とあるのは、「第3種特別加入者」と読み替えるものとする。

 

 

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〔問 9〕 労働保険徴収法第12条第3項に定める継続事業のいわゆるメリット制に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

 

A メリット制においては、個々の事業の災害率の高低等に応じ、事業の種類ごとに定められた労災保険率を一定の範囲内で引き上げ又は引き下げた率を労災保険率とするが、雇用保険率についてはそのような引上げや引下げは行われない。

 

B 労災保険率をメリット制によって引き上げ又は引き下げた率は、当該事業についての基準日の属する保険年度の次の次の保険年度の労災保険率となる。

 

C メリット収支率の算定基礎に、労災保険特別支給金支給規則の規定による特別支給金で業務災害に係るものは含める。

 

D 令和元年71日に労災保険に係る保険関係が成立した事業のメリット収支率は、令和元年度から令和3年度までの3保険年度の収支率で算定される。

 

E 継続事業の一括を行った場合には、労働保険徴収法第12条第3項に規定する労災保険に係る保険関係の成立期間は、一括の認可の時期に関係なく、一の事業として指定された事業の労災保険に係る保険関係成立の日から起算し、指定された事業以外の事業については保険関係が消滅するので、これに係る一括前の保険料及び一括前の災害に係る給付は、指定事業のメリット収支率の算定基礎に算入しない。

 

 

解答:D

 

 

解説:

 メリット制についての出題です。メリット制とは「同一業種の事業主間の負担の具体的公平を図るため、個々の事業ごとに、その事業に係る労働災害の多寡により一定範囲で労災保険率又は労災保険料を増減させる制度」です(厚生労働省HPより抜粋)。

https://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/roudouhoken01/yougo.html

 

 

A:正

 上記解説のとおり、労災保険料(率)に限った仕組みです。雇用保険料(率)には適用されません。

 

B:正

 設問のとおりです。

 X年度とX+1年度を比較して要件を満たせば、X+3年度の労災保険率に適用されます。要件を満たしたか否か分かるのはX+2年度です。そのときX+2年度は既に始まっていますので、労災保険率を変更するとすれば最短でもX+3年度から(私はそのように整理しました)。

 なお、設問の「基準日」とは、上記X+2年度の年度末(331日)のことです(労災保険料徴収法第12条第3項)。

 

C

 設問のとおりです。メリット収支率の計算の分子に特別支給金は含まれます。保険給付も特別支給金も、事業主による災害防止の取組みにより減らすことが可能と考えられます。これに対し、分子から除かれるのは以下4つ。いずれも、事業主の努力ではどうにもならないもの(事業主に責めを負わせるのが酷といえる給付)です。

(1)遺族失権差額一時金及び当該遺族失権差額一時金の受給者に支払われる遺族特別一時金

(2)障害補償年金差額一時金及び障害特別年金差額一時金

(3)特定疾病にかかった者に対し支払われた保険給付の額及び特別支給金の額

(4)第3種特別加入者に係る保険給付の額及び特別支給金の額、です。

 

 

D:誤

 正しくは「令和2年度から令和4年度までの3保険年度の収支率」です。設問の「令和3年度」の末日(令和4331日)では、「労災保険に係る保険関係が成立した後三年以上経過」という要件を満たしていません(徴収法第12条第3項)。

 

 

E:正

 継続事業の一括とメリット制に関する出題です。設問のとおり、一の事業として指定された事業以外の事業は保険関係が消滅します。消滅した事業のことは計算に含めない、という考えです。

 別の視点から考えることもできます。一括すると一つの事業とみなされ、事業の規模(人数)が変わります。継続事業に対するメリット制適用の要件である「労働者数が過去3年間100人以上の事業、又は過去3年間20人以上100人未満の労働者を使用する事業であって、それぞれ保険率(非業務災害率を除く。)と労働者数との積が0.4以上の事業」にも影響します。だから、一括した後のメリット収支率を用いることになる、とも言えます。

 

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〔問 8〕 請負事業の一括に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

 

A 請負事業の一括は、労災保険に係る保険関係が成立している事業のうち、建設の事業又は立木の伐採の事業が数次の請負によって行われるものについて適用される。

 

B 請負事業の一括は、元請負人が、請負事業の一括を受けることにつき所轄労働基準監督署長に届け出ることによって行われる。

 

C 請負事業の一括が行われ、その事業を一の事業とみなして元請負人のみが当該事業の事業主とされる場合、請負事業の一括が行われるのは、「労災保険に係る保険関係が成立している事業」についてであり、「雇用保険に係る保険関係が成立している事業」については行われない。

 

D 請負事業の一括が行われ、その事業を一の事業とみなして元請負人のみが当該事業の事業主とされる場合、元請負人は、その請負に係る事業については、下請負をさせた部分を含め、そのすべてについて事業主として保険料の納付の義務を負い、更に労働関係の当事者として下請負人やその使用する労働者に対して使用者となる。

 

E 請負事業の一括が行われると、元請負人は、その請負に係る事業については、下請負をさせた部分を含め、そのすべてについて事業主として保険料の納付等の義務を負わなければならないが、元請負人がこれを納付しないとき、所轄都道府県労働局歳入徴収官は、下請負人に対して、その請負金額に応じた保険料を納付するよう請求することができる。

 

 

解答:C

 

 

解説:

 請負事業の一括とは、「建設の事業が数次の請負によって行われるとき、個々の下請負事業を独立した事業として保険関係を成立させることなく、法律上当然に数次の下請負事業を元請負事業に一括して元請負人のみを適用事業主として保険関係を成立させる制度」です(厚労省HPより抜粋)。

https://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/roudouhoken01/yougo.html

 

 建設業は規模の小さな零細・個人事業が大手の下請として従事する場合が多く、災害のリスクが高いにもかかわらず、責任の所在が不明確になりがちなので、下請事業者(その労働者)の保護を目的に設けられた仕組みです。

 その効果は、労災保険に係る保険関係に限って適用されるので、雇用保険の適用、保険料納付、保険給付等については適用されません(それぞれの事業において適用されます)。

 

 

A:誤

 「立木の伐採」がひっかけです。請負事業の一括は「建設の事業」です。立木の伐採の事業は有期事業の一括(労災保険法7条)です。

 有期事業の一括は建設の事業または立木の伐採の事業(請負事業の一括は建設の事業)、有期事業の一括は事業主が同一かつ一定規模以下(請負事業の一括は規模要件なし、事業主が異なるものを一括する仕組み)です。

 

 

B:誤

 請負事業の一括は「法律上当然に一括」されるので、届出や申請は不要です。下請負人(その労働者)の保護が最優先された仕組みです。

 

 

C:正

 設問のとおり。上記解説を参照願います。雇用保険に関するものは含まれません(保険料納付も保険給付も)。

 

 

D:誤

 前段の保険料納付義務に関する記述は正しいのですが、後半が誤りです。「労働関係の当事者として下請負人やその使用する労働者に対して使用者になる」とするなら、下請負人が使用する労働者の労働時間管理や賃金支払までもが、元請負人の義務になってしまいます。労働安全衛生法において下請負人の労働者に対する安全配慮が元請負人の義務とされていることと、混同しないように注意しましょう。

 

 

E:誤

 労災保険に係る保険料の納付義務は、元請負人に課せられています。設問のように、元請負人の未納分を政府が下請負人に請求できてしまうなら、下請負人の保護という制度の趣旨が根本から崩れてしまうことが、受験生の皆さんにも想像できますよね?

 労働保険事務組合に未納の追徴金・延滞金があり、滞納処分をしてもなお徴収すべき残余があった場合に、政府はそれを事業主から徴収することができます(徴収法35条3項)。この規定との混同を誘う設問ですね。

 

 

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