ロッキンジャパン2023

8月12日(土)に参加してきました


信じられない暑さや出演キャンセルなど

色々ありましたが、

結論から言うとサンボマスターが最高でした






サンボマスターのライブが最高なことなんてみんな知ってるし

(なにをいまさら…)

と呆れられるかもしれませんが

こちらも最近色々あって落ち込んでいたので

山口さんの言葉が刺さりすぎて泣きまくってしまいました




ライブレポート

なんておこがましい文章は書けません


ただ、魂を強く揺さぶられた時は

その感覚を忘れないようブログに残しておくようにしています

別に誰のためでもなく

自分が今日生きるための備忘録です


MCの内容などは、メモを取っていたわけではないのでうろ覚えですが

雰囲気だけでも伝われば幸いです


ロッキンに行った方と思い出を共有したり

行けなかった方に素晴らしさを伝えたりできればと思っています



そんな文章ですが

よかったらお付き合いください
















僕はお笑い芸人をやっています

今現在全く売れていません






8月1日にM-1グランプリ2023の予選が始まりました



コンビを組んで10年目です

昔のM-1はコンビ歴10年目までしか出場できない決まりがありました

(今は15年目までです)


それは創設者のの島田紳助さんが

「10年やってM-1決勝残らなかったら辞めた方がいい」

という

辞める線引きとして設けたものでした



(他人の決めた基準に縛られるなんて無意味だ)

なんて意見もあるかもしれませんが

逆に言うとそれくらいタイムリミットを設けて追い込んで活動してきました




しかし

9年間 僕らは毎年1回戦で落ちていました


そんな奴らは10年も待たずにすぐ辞めた方がいいですし、はっきり言って才能は無いと思います



でも今年こそは一気に決勝まで行けると本気で思っていました

毎月主催ライブをやって過去最高のネタが作れていました






しかし結果は今年も一回戦落ち




これはもう本当に死のうかと思いました


芸人を始める時は25歳くらいで売れて

31歳の時は冠番組を持ってる予定でした


でも現状は10年目の31歳で一回戦落ち

今回の人生ではもう幸せになれそうにないから

死んで来世でコンティニューしよう

なんて思っていました






でも実行する勇気も無く

芸人を諦める決心もできず

アルバイトをしてダラダラと時間が流れていった11日間でした








8月12日(土)

ロッキンのチケットが当たってお金も払っていたので

気分転換になれば、と思い後輩と2人で参加してきました






後輩にも現状を相談して、慰めてくれたりもしました


でも今はどんな言葉も気休めにもならないし

この11日間

どんな音楽を聞いても

「やっぱ売れる人たちはすごいなー

 俺にはそんな才能無いなー」


と落ち込むばかりでした






ロッキンにいる時、ついには後輩に


「M-1受かってたらもっと楽しめたのになー」


なんて言ってしまう始末で

大変申し訳ないことをしました









お目当てだったジェニーハイ、新しい学校のリーダーズを見て

すごいなー!と思う反面


やっぱこういう人たちが売れるんだろうなー

俺には無理だなー

周りも楽しそうなカップルばっかだし

場違いだからもう帰ろうかなー


なんて思っていました



そこに更に追い打ちをかけるように

一番楽しみにしていたCreepy Nutsの出演キャンセル

体調不良は仕方がないことなのですが、非常にショックでした


つくづく自分は持ってないな〜

と落ち込みました









そんな落ち込んだ気持ちで

でも楽しみな気持ちでサンボマスターのライブを見に走って行きました



サンボマスターのライブを見るのは大学生以来なので10年ぶり

その間もCDで聞きまくって

辛い時、何度も救ってくれた僕のヒーローに会いに行きました










会場はGRASS STAGE

何人くらい入るのかわかりませんがパンパンでした




みんなサンボマスターに元気をもらいに来ている感じで

なんとなく好きな空間でした


僕の前には大学生くらいの男の子3人組が

ライブが始まるのを今か今かと楽しみにしていて

なんだか嬉しい気持ちになりました

きっと一生の思い出に残ると思います










ステージの上にサンボマスターの御三方が

登場するや否や

いきなりかましてくださいました






1曲目

【輝きながら走ってく】



いきなりこれかー!

とテンションぶち上がりました



「負けないでキミの心 輝いていて

 大丈夫 乗り越えられる」



しんどい心に歌詞が刺さりすぎてぶっ倒れるかと思いました




今年一回戦で落ちたことはしっかり重く受け止めて

辞めるにせよ続けるにせよ

ちゃんと挫けて反省しよう

と思っていました




負けそうな時

挫けそうな時にサンボマスターのライブは見ちゃダメですね

挫けられなくなっちゃいます


立ち上がって前を向かされてしまいます





そしてメンバー全員で

「オイ!オイ!」

と煽ってくれて


それに合わせて会場もみんなで

「オイ!オイ!」

と一気に盛り上がりました


真夏の酷暑に負けないくらい熱いロックンロールがそこにはありました






ミュージシャンにもいろんなパターンの人がいると思います


MCが苦手でひたすら曲で魅了する人

カリスマ性で魅了する人


サンボマスターはとにかく問答無用で周り全員を巻き込んで盛り上げてくれる人だなー

と改めて実感しました



こんなに熱くて本気でぶつかってきてくれるバンド

盛り上がらないわけがないです

フェスでのサンボマスターは最強です




同じようにマキシマム ザ ホルモンのナヲちゃんや青山テルマさんも

問答無用に周りを巻き込んで盛り上げてくれるので大好きです


「恥ずかしがってんじゃねー!

 声出せー!」

なんて言われたら出すしかないですよね!








2曲目は朝にお馴染みのあの曲

【ヒューマニティ】




尊敬する大好きな芸人さんの番組に

大好きなバンドの曲が流れるのが最高すぎて

聞くたびに晴れやかな気持ちにさせてくれる曲です




曲の終盤で山口さんが

「2023年のピークを持ってくる時が来ました〜!」

と言ってからみんなで


「ヒューマニティ!ボクのいのち!

 ヒューマニティ!キミのいのち!」


と叫んだのが

今のところ2023年で一番楽しかったです






曲終わりのMCで


「熱中症、周りの人、いろんなことに気をつけて

その上で全力で踊りまくれる人!

挙手をお願いしまーす!」


と言われみんなで手を上げて応えました

このあたりでもう恥とか悩みとかは吹き飛んで

アドレナリンが出まくっていました








そして3曲目

【青春狂騒曲】



中学生の当時

NARUTOのアニメを見ていて大好きだった曲を聞けることにテンションが更に上がりました

曲中ずーっと飛び跳ねていました



サンボマスターと観客が

溶け合って一つになっていました


中学生の頃から今の今まで

ずーっとサンボマスターは最高です







山口さんが


「甲子園もワールドカップも優勝は1チームだけ

でもサンボマスターは全員が優勝だー!」


と叫び

「ラブアンドピース!」

と言うと


この辺でもうみんな察して

また一段とボルテージが上がりました









4曲目

【世界はそれを愛と呼ぶんだぜ】



やっぱりどう考えても名曲ですよね

一時期この曲ばかり有名になって

本当に好きな人は少し距離を置いていたような気がする曲ですが

いつ何度聞いても心が熱くなります




指を2本高く掲げてみんなで愛と平和を叫びました

そして山口さんの


「悲しみで花が咲くものか」


この言葉も本当に沁みました


すぐウジウジ悩んで悲しいことばかり考えてしまう自分には

モルヒネのように劇的な心の鎮痛剤になりました




全員で飛び跳ねて盛り上がり

全員で優勝しました


10年連続一回戦で落ちた僕を優勝させてくれるのはサンボマスターだけです









その後のMCで山口さんが

「お前たち、自分なんかいないほうがいいって思ってねぇだろうな?

俺はお前たちはいたほうがいいって伝えに来たんだよ!

お前たちはいたほうがいいって証明しに来たんだよ!」


と言っていました





ロッキン場違いだし帰ろうかなー

とか思っていた自分に言ってくれたような気がして一気に涙が溢れてきました


隣で見てる後輩に気づかれないように汗と一緒に拭いました








5曲目は最新の曲

【Future is Yours】


シンプルでストレートな言葉


「キミはいたほうがいいよ」


この言葉がおまじないのようにリフレインして心の中に溶けていきました




20年以上活動しているサンボマスターが

いまだに素敵な曲を出してくれるのが

本当に嬉しいし、すごいことだと思います



もう新曲を出さなくても一生食っていけるのに

僕らのために歌ってくれて


昔から変わらず熱い想いと愛を伝えてくれています


サンボマスターが僕を裏切らないから

僕は道を外れずに生きてこれたんだと思います



どんな先生よりも圧倒的に信頼してるし

感謝しています






次のMCでは


「1969年じゃねーけど

ウッドストックじゃねーけど

ここで伝説作るんだぞ!

伝説のライブにするんだぞ!

できねーと思ってんのか?

お前たちならできるんだよ!

できっこないをやらなくちゃ!」








6曲目

【できっこないを やらなくちゃ】





こちらもみんな大好きなキラーチューンです


こんなに4番バッターだらけの激強セットリストでもう会場は爆発しそうでした





M-1落ちて芸人辞めようとしてる自分にこの歌詞は刺さりすぎてダメでした


こんなこと歌われたらあきらめることなんてできないですよ



サンボマスターの歌は

打ちのめされたり

諦めそうになってる人の心に響きいてしょうがないと思います



逆にサンボマスターの歌詞が刺さらない人は

今現在満たされている、または打ちのめされた経験がない人なので幸せだろうなーと思います



こんな歌詞をフェスで全力で演奏する人たちを

冷めた目で嘲笑するような人間には絶対なりたくないし

そんな奴とは友達になりたくないと思いました





隣にいる後輩にどう思われようとも

全力で


「I wanna be a キミのすべて!」


と全力で叫ぶ

そんな人間で良かったと思いました



そして改めて

コロナ禍が終わり

声出しが解禁されて本当に良かったと思いました


去年のロッキンは声が出せなかったので

(それでも十分楽しめましたが)

今年は最低限周りに配慮しつつ

全力で魂を解放することができました


長い年月みんなで我慢した甲斐がありました








そしていよいよ最後の曲



もう顔がグシャグシャになるくらい泣いていたら

山口さんが



「泣いてねぇだろうな 笑ってるか?

コロナと戦争があったけど

俺たちは生きてるんだよ!

来年も笑ってここに集まるんだぞ!

それまでぜってー死ぬんじゃねーぞ!」


とおっしゃっていました



だから僕も笑って

「ウォー!」

と応えました




人生にドン詰まって

死のうかと思っていましたが

サンボマスターと約束したので

来年までは生きてみようと思いました







7曲目

【花束】



中央のモニターに花束の歌詞が表示されていたのですが

改めて良い歌詞だな〜

としみじみ思いました




昔から聞いていたサンボマスターに


「昔から気づいてた

あなたはぬくもり取り戻せる人」


と言われたら

本当にそんな気がしてくる不思議です


音楽の持つ力ってのが何なのかわかりませんが


サンボマスターの魅力は信じさせてくれること

だと思います



正直言って自分のことを知らない人に

どれだけ励まされたって響かないかもしれません


でもサンボマスターはライブで



「おめぇの顔覚えたかんな

来年もぜってー笑って集まんだぞ」


と一人一人に言ってくれます



1人対大多数

のライブを1回ではなく


1人対1人

のライブを1万回してくれているような

だからこそ刺さるし

信じられるんじゃないかと思いました







そして渋谷さんに怒られる時間いっぱいまでライブをしてくれて

最後はバンザイでお見送りしました



終わった後は会場にいたみんなが


「良かった」

「最高だった」


と呟いていました


僕も後輩と2人で

「最高だね」

と気持ちを通わせました






今までもずっとサンボマスターを聞いてきましたが

本当に辛い時に聞くのと

ライブで聞くことによる効果で過去最高に涙が溢れました



人生最大に辛いことがあって

流石にもう立ち上がれない

と思っていたのですが


サンボマスターのライブを見れば立ち直れる

ということがわかったので

この先どんなに打ちのめされたって大丈夫だと確信しました

彼らがそれを証明してくれました





今現在毎日は辛いですし

明日から急に幸せになれる

なんてことはありません


でもサンボマスターと約束したので

来年の夏までは

全力で生きてみようと思います