12月26日から1月4日まで
10日間ほど休みなしでずーっと働いていました
芸人の仕事ではなくアルバイトで

普段、週に4日以上働きたくないでござる
と宣っている香月ですが
意外と働けました
普段のクソモラトリアム生活に比べたら
いくらかまともな労働者生活だったと思います

やはり人間追い込まれるとなんだかんだやるもんですね



しかしなかなかにしんどい10日間でした


みんなが休んでいる年末年始に
休めないのが辛い
ってのはそんなにありません

逆に普段、平日に休ませていただいているので


ではなにがしんどかったかと言いますと


今1月4日の深夜なのですが

地獄の連勤が終わって
「明日から休みだー」
とアイスを買ってウキウキで家に帰り
晩御飯を食べたところで
疲れすぎて寝てしまったんです

気絶するように


何がショックかって
そんなに疲れてたのかと!
10日働いたくらいでぶっ倒れるのかと!
もう若くないのかと!



そして何より悲しかったのが
ぶっ倒れるまで働いたというのに
何も達成感が得られなかったということです


「俺がんばったなー」
という気持ちは微塵も湧かず

「こんなのが続くなら人生やっていけない」
という絶望の気持ちしか得られませんでした



常々思っていたのです
自分は悲しいほどまともな人間だ
と、


芸人は社会不適合者の集まりで
芸人やってなかったら犯罪やってたような人間失格の集まりだが
自分は普通に就職して普通に暮らしていただろう
だからこそそういった芸人たちに憧れを抱いている
と、


でも今回で思い知らされました
自分は全然まともに生きられません


何もクリエイティブな活動をせずに
誰かの下で働いて
ただお給料をもらう生活に何も見出せませんでした


この年末年始、お笑いの仕事が一切無く
完全にフリーターのような生活をしていましたが
生きている意味がわかりませんでした

そのくせやけに安定していました

歪な天秤が綺麗に静止していました




あんまり売れてない現状をを肯定したくないのですが
僕は相方とネタ合わせをしている時間が好きなんだと思います
2人で話し合って前に進んでいく感覚が


でもフリーターにはその感覚がありませんでした
する必要もありませんでした

与えられた仕事をやっていればお給料がもらえて
別に何も悩む必要もありません

でも生きてる実感もありませんでした




こんなこと言うと
「俺は社会の歯車になんかならねぇ!」

と田舎の駅前でほざく若者みたいになってしまいますが
そういうわけではないんです


奥さんや子供のために芸人なんていうクソみたいな夢を諦めて
まともに働いている人を僕は尊敬していますし
そういう人が日本を支えていると思います

実際、僕も結婚して子供がいれば
守るべき人のために社会の歯車になることができると思います
そしてそれは案外心地良いと思います


でも28歳童貞の香月純という歪な歯車は
社会にコミットすることができませんでした



もし今、芸人をやってなかったらと思うと
心の底からゾッとします


芸人をやっていなくても
おそらく香月は童貞でしょう

そしてお金だけは一丁前に稼ぐので
そのお金で風俗に行くでしょう
いや、その前にクソほどギャンブルをしていると思います


とにかく、あまり良いお金の使い方はしていないと思います


そして
芸人をやっていないので
テレビで漫才を見て
「俺の方がおもしろいわ」
なんてほざいていると思います

そして今より絶対つまらないと思います



自分で道を切り開こうとせず
どんつきでボソボソ文句言いう毎日


倒れるまで働いて
そのお金でパチンコ行って
負けて風俗行くの諦めて
家で一人でオナニーする日曜日


そんなビジョンが鮮明に浮かんでしまった2021年の正月でした




まともな労働者生活を送っていたと思いましたが
そんな生活をしてたら
自分は全然まともじゃいられないな
と思いました


僕も立派な人間失格の一人です

早く売れてまともな生活がしたいです。