今回はこちらのMADの解説を行わせて頂きます。

 

【ゆるゆり】部屋と私とラムレーズン【MAD】

 

 

 

目次

1.登場人物紹介

2.曲について

3.タイトルについて

4.構成について

5.技術的なお話し

6.おわりに

 

 

 

1.登場人物紹介

 

船見結衣(左)

今回の主役。

クールなツッコミ役で、京子とは幼馴染。

嬉しいことがあると、スキップをしては小指をぶつけている。かわいい。

思った以上に京子へのベクトルが重いのが良い…。

 

歳納京子(右)

幼少期は大人しかったが、中学生になってからはっちゃけた性格になった。

結衣の家によく泊めてもらっている。

結衣にかまってほしくて、おちゃらけたことをしてる節がある。かわいい。

好物はラムレーズンで、よく結衣に買ってもらっている。。

 

 

 

2.曲について

 

使用曲:LILLY/Hump Back

 

この曲の解釈については、以下のサイトを参考にしています。

 

端的に言うと、「死別」の歌です。

今回は「死別」までいかずに、「別れ」をテーマとして構成を組んでみました。

 

具体的な設定はあまり固めたくないんですが…

京子が引っ越しをすることになり、離れ離れになってしまう。

その時の結衣の心情に焦点を当てたのが本作です。

引っ越しじゃなくてもいいんですが、

死なずに別れさせるにはやっぱ引っ越ししかないか…ということで引っ越しにしました。

このブログのタイトルの通り、日本だと近いので、日本と繋がりのなさそうな国に行ってもらっています。

あくまで妄想なので、本編では離れ離れになることはないのでご安心を…。

 

 

 

3.タイトルについて

 

部屋と私とラムレーズン

 

察してる人も多いと思いますが、

平松愛理の「部屋とYシャツと私」をもろ参考にしています。

 

このタイトルの意味について

部屋:結衣の部屋

私:結衣

ラムレーズン:京子

 

各単語が意味するところは上記の通りです。

つまり結衣と京子が部屋で過ごすてぇてぇ時間のことですね。

構成でも解説しますが、アウトロで結衣はラムレーズンを食べることで京子との日々を思い出しているため、

 

部屋と私と京子

 

という風に言い換えることができます。

 

 

 

4.構成について

本作で描いているのは、結衣と京子が別れる前日の様子です。

以下の通り、3部構成となっています。

 

イントロ:部屋で二人で過ごした日常

Aメロ~サビ:別れの前日

アウトロ:部屋で一人で過ごす結衣

 

・イントロ

 

・アウトロ

 

イントロとアウトロで対比にしています。

京子がアウトロではいなくなり、結衣だけになっています。

文章の方も、京子がいた「騒がしい」部屋から、結衣一人だけの「静かな」部屋へと表記を変えています。

 

・イントロ

 

・アウトロ

 

こちらも対比です。

二人でいた時は、「京子」がラムレーズンを食べていました。

対してアウトロでは、「結衣」がラムレーズンを食べています。

なぜ最後に「結衣」にラムレーズンを食べさせたかといいますと、

京子がいた時のことを思い出して、寂しさを紛らわすために「京子が好きな」ラムレーズンを食べてくれたらいいな…という願望というか妄想の類です()

 

それではAメロ~サビについてシーンごとに解説していきます。

 

「寝息ひとつ聞き逃さないように しょうがない程君を見つめてる」

 

最後の一日なので、朝からイチャイチャタイム。

 

「やわらかくなったほっぺたに 指をしずませる」

 

結衣得意のオムライス。

ケチャップで描くのは京子。

果たしてどっちが描いたんでしょうか…。

 

「愛しさひとつ取りこぼさないように ため息出る程 君を抱き寄せる」

 

 

これはあくまで比喩表現なので、本当に冷凍庫に閉じ込められてるわけではないです()

ラムレーズン=京子として、京子がいなくなることに不安を感じている描写です。

結衣についてたドロップシャドウが消えることで、背景と同化しています。

消えてしまいそうな心細さを表現しています。

また、カメラを少し傾けることで、より不安定な感じを出しています。

 

「さよならはまだ言わないよ 君じゃなきゃ まるでダメなんだ」

 

「京子じゃなきゃまるでダメなんだ」

 

アニメ1期の11話で結衣→京子のベクトルの重さが随分と盛られておりましてね…未視聴の方はぜひ見てほしいです。

いつも振り回されてるけどそれが楽しくて仕方がないんだ、だからまださよならなんて言いたくない

という心情を吐露しています。

最後の扉のシーンですが、Bメロから結衣の心の扉を開いて、深層心理に迫っていくという導入として用意しました。

 

「笑える程の間抜けさに ほとほとあきれていたところ」

 

京子に振り回される騒がしい日々

 

「いなきゃいないとで 静かだし」

 

でも京子がいないと、刺激がなくてつまらない

 

「結局君が愛しいのさ」

 

二人で過ごした日々が愛おしい

別れが近づくにつれ、思い出の中に溺れていく結衣

 

 

「結衣は強そうだけど ほんとは寂しがりやさんだから」

実際に原作で京子が言ったセリフです。

 

思い出に溺れる結衣を、京子が引き戻してくれるというイメージです。

ぼかしていますが後ろで手をつながせています。

尊すぎて無理…………。

 

 

「明日が怖くなるほどに 君が 君が美しかった」

 

浮かんでいるのはAメロBメロのシーンです。

別れの日が怖くなるほどに、京子との最後の思い出を美しく、愛おしく感じている結衣

 

「夜を越え 朝迎え」

 

夜は寝ないで手をつなぎながら最後のひと時を過ごしてくれたらいいな…という妄想をこのシーンにぶつけています。

良く見えないと思うんですが、黒い影っぽいのは二人の手のアップです。

 

「君に会えたらそれでいいや」

 

別れの時を迎え、寂しげにも見える結衣の表情。

 

 

泣き顔ではなく笑顔で別れようとする京子

 

そしてアウトロにつながっていく…といった感じです。

 

 

 

5.技術的なお話し

 

作業環境

After Effects cc2020

画面サイズ1920×1080

 

・オムライスの作り方

需要はないですが解説します

1.シェイプレイヤーでオムライスの形を作る

2.タービュレントディスプレイスで輪郭に歪みを若干つける

3.ベベルとエンボスで立体感をつける

4.プリコンポーズ

5.テクスチャを用意する

今回使用したテクスチャ

6.5にマット設定を適用し、4をレイヤー指定してオムライス型にくりぬく。

7.CC Plasticを適用して凹凸をつける。

8.焼き込みカラーで合成して完成

 

オムライスを作ることはまずないと思いますが、

ベベルとエンボスやCC Plasticで編集の幅が広がるよ、ということだけ頭の片隅に入れてもらえたらと思います。

汎用性は微妙ですが…使いどころはあるはず?

 

 

・水中のように揺らめく画面

 

CC. Mr.Mercuryを調整レイヤーに適用すると、画面全体が液体のようになります。

この値を調整して、画面全体に隙間がないように埋めてあげると、画面全体が揺らめいた表現ができます。

ここではParticularで気泡を飛ばすことで、より水中っぽさを出しています。

 

 

・トーン消し

キャラ素材に関して、基本的に全てトーンを消すことで、フラットな背景になじむようにしています。

トーンの消し方について説明していきます。

1.切り抜いた画像を用意する

2.illustratorで画像を読み込む

3.画像トレースを適用する

4.しきい値等を調整して、キャラの輪郭が途切れないように調整する

 途切れてしまうと、最後のキャラの周りの白塗り部分が消せなくなります。

5.拡張(Expand)を適用して、パスに変換する

6.四隅(赤丸)を選択して消す。キャラ以外の白塗り部分(青斜線)は、選択してdeleteすることで消せます。

7..aiで保存して完成。

 AEで読み込んだ時にコラップトランスフォームを適用すると、サイズを大きくしてもぼやけません。

 

 

 

6.おわりに

今回もドロドロこそしていないものの、妄想全開で作っています。

嬉々としてこの解説をする自分は、客観的に見てなかなか気持ち悪いな…と思いました()

でもゆるゆり妄想MADを作り始めてからなかなか良い作品を作れてる気がするので、ゆるゆりに限らず妄想しまくって作るのはアリかと思っています。

結京のMADは絶対形にしようと思っていたので、こうやって実現できたのでほっとしています。

京子視点のものもいつか作りたいですね。

 

余談ですが、本作で重要な位置を占めるラムレーズンをまだ食べたことなかったので、実際に買って食べてみました。

ただ、レーズンがそもそも苦手なので…まあレーズン以外の部分は美味しいかな?という感想しか出ませんでした。悲しい…。

でも2020年下半期のハーゲンダッツの人気NO1に輝いたらしいので、みなさんはぜひ買ってください!!!

 

長くなりましたが、ここまで読んでいただきありがとうございました。