先日の北京、上海での確認に続き、短期間でさらに2例の黄熱病患者さんが見つかりました。これで4例。

患者さんは2人とも44歳男性。福建省、四川省出身。2人とも黄熱病ワクチンを受けていませんでした。両名ともやはりアンゴラで感染して帰国しました。北京で隔離されている模様。

周囲の日本人に話しても、おーねつびょうってなに?、と反応が薄い笑い泣き

野口英世がアフリカでかかって亡くなった病気というと、少し反応がよくなる。けどそれで終了。



写真はwikipediaから。

それもそのはず、アジア太平洋地域で流行が起きたことは今までありません。わたしも直接患者さんをみたことはありません。

これは実は不思議なことで、黄熱病はデング熱やジカ熱と同じく、蚊によって感染者→蚊(吸血)→他の人間、とウイルスが拡がって行く病気です。

ところが、感染者(アフリカなどからの帰国者や流行地域からの移民)と(ヒトスジシマカやネッタイシマカ)が揃うことはアジアでもよくあるのに、今まで感染拡大がありませんでした。

例えば2012年にスリランカにアフリカから移民がたくさん入国したとき、もともとネッタイシマカがいて、デング熱患者さんがたくさん存在する国なのに、黄熱病の発生はなかった。

似たように感染するデング熱やジカ熱は簡単に拡大するのに。

アジア人が感染しにくいということではないようです。

本当の理由が知りたいですね。



黄熱病の症状。はじめは風邪と区別しにくいことがある。図はこちらから引用。


黄熱病は感染者(ウイルス保有者)からは直接感染しません。今回の患者さんたちはみんな隔離され、これ以上蚊とも接触しないでしょうから、現在中国での感染拡大の心配はありません。

ただし、死に至ることがある病気で、特効薬はありません(ワクチンが予防にとても有効です)。夏に中国で流行がないように祈りたいですニコニコ
にほんブログ村 海外生活ブログ 上海情報へ
にほんブログ村