前回からの続きです。

もうオイラは酔っぱらってます。




4人で隣県から山を登って1時間。

下って2時間。


合流点のテント場を設営したら

下から釣り人が上がって来ましたが

師匠が話し合って

今日1日はうちらが本流と支流を

やる話し合いをしてくれました。




栗ちゃんとカメちゃんは支流、

オイラと師匠は本流に

それぞれ別れました。



山越えの疲れがあり、荷物を極力少なくして遡行しました。

確かパンだけ2個持ちました。




ここはナメと小滝が連続して

非常に良い渓景で

岩魚は丸見えです。


しかし時季が時季だけに雪代も

終わり水量も平水。

餌ではつらい状況。



こんな時は毛鉤。


自慢じゃあないが

オイラのテンカラ針は非常に釣れると釣り仲間には評判でした。


しかしいまいち食いが悪い。


◯◯◯大滝を越えた頃、

師匠が釣った岩魚を捌いたら

羽蟻ばかり食べてました。


川の淀みを見ると羽蟻がいっぱい👀


そして師匠が今日は黒い毛鉤だ‼️


しかしオイラは茶色の自作毛鉤しかない。



師匠が黒いウルフパターンの毛鉤を

1つ持ってました。


そこから入れパクパク❗


いいか、この黒い毛鉤は1つしか

ないから合わせ切れさせないように。慎重に合わせろよ❗



さらに釣り登り、3又まで来た所で

収竿。

キープは8匹。


支流組が坊主なのを考えて

1人2匹の割合です。






テント場に戻ると

支流組は餌釣りで言えない数を

持って来てました。



夕飯は盛大に焚き火を燃やし、

お互いの苦労を労います。



酒に酔っ払った師匠は

明るいうちに

今日は疲れた😖💦と

テントで寝てしまいました。


残った3人は米を炊いて

レトルトカレーを食べました。


今思えば、

この時が地獄の始まりでした。







翌朝、

師匠が持病の胃潰瘍で

口からドバっと出血😰

軽く500mlは出ました。



他の3人ではオイラが一番山慣れ

してるので


オイラが川沿いに下って

ドクターヘリを呼ぶ決断をしたら


師匠が、

それは駄目だ‼️

会社に遭難騒ぎがバレる❗

会社にバレたら

お前ら何やってんだよの

圧力が掛かって

渓流釣り禁止🈲



じゃあどうしろっていうんだよ⁉️

とオイラは言った。




来た道をそのままゆっくり帰れば。

と師匠は言った。




思い起こせば、

昨日、師匠は夕飯を全く摂らず

酒だけ飲んで寝てしまった。


疲れた身体にアルコールのみ。

しかも胃潰瘍持ち。

師匠は前にも胃潰瘍で2.3回入院

していた。



この状況は偶然じゃなく必然だと

後悔した。



そこからは200メーター歩いては

5分休憩し、




師匠のリュックを

ロボコンみたいにオイラが

前後に背負い、


来る時は3時間だった道のりを

丸々11時間かけて帰って来た。


師匠は休む度に血を吐いては

自分の脈を測っていた。


休む度に大丈夫か?


本当にこの人は死ぬんじゃないか

と心配した。




山の頂上に着いた時は

オイラは1人で下り、

また山を登って師匠のリュックを

背負って

また下った。



皆、岩手県で入院しろと勧めたが

意地でも栃木に帰ると

言い張る師匠。



帰りのコンビニで

ヨーグルトと牛乳を買って、

師匠に飲ませた。





栃木県に帰った後、

必ず病院に行く約束をして

帰ったが


心配する仲間を

彼は裏切った。



病院に行ったら

即入院が分かってたので


師匠は牛乳とヨーグルトと

薬だけで

確か1日だけ休んで

会社に来る身体に整えて来ました。



恐るべし自己治癒能力。

ドラゴンボールの

ピッコロ大魔王みたいな

凄い回復力だ。


多分師匠のやせ我慢の限界だったと

思います。



その時の反省は

酒を飲んでも

疲労困憊でも

必ず夕飯は食べて寝よう❗です。


特に持病がある人は自分の身体を

労りましょう。


そんな20年位前の思い出話です。

因みに師匠は今でも現役バリバリです😁