社会現象にまで発展した人気アイドルグループAKB48。最近は、河西智美の児童ポルノの件や1月31日に峯岸みなみが坊主謝罪などスキャンダルが多い。


最初に断っておくが、僕はAKB48が好きである。残念ながら、握手会やライブに行ったことがあるわけではないが、iPodにはAKBの曲がほとんど入っている。多くの曲がアップテンポなモノが多く、僕自身ノリがいい曲が好きなので、ぴったりなのである。


だが、AKB48に対して何かしらの違和感をずっと抱えてきた。その違和感というのは、ほんとによくわからないモヤモヤである。


2月23日のミュージシャン宇多丸さんとプロデューサーの秋元康さんとの対談形式のラジオを聞いた時にその違和感の正体が分かった。ちなみに、この対談が行われたのは、以前に宇多丸さんがラジオで峯岸みなみの坊主事件に関して述べており、それがきっかけとなってこの対談が実現した(以前にも宇多丸さんと秋元さんは対談を行っている)


内容は、峯岸に関して以外やAKBの向かっている先、恋愛禁止についてなどについて言及してある。

その対談の文字起こしをしたブログがこちら
http://48loveakb.com/weekend-shuffle_akimoto-yasusi_6-1.html








秋元康=不過視な存在

さて、話が飛んでしまったが、その違和感について述べたいと思う。結論から言うと、その違和感の正体は、AKBの生みの親の "秋元康" だったのである。


では具体的にどの部分に違和感を感じていたのか。それは、AKB48が可視化されたアイドルグループなのに対して、そのトップにいる秋元康自身が不過視な人であったからである。


元々AKB48というグループは、会いにいけるアイドルというコンセプトで作られたグループである。それは、従来のアイドル観念を打ち崩す手法だった。アイドルは、トイレにも行かないと信じられているくらい不過視なものであった。


が、AKB48は握手会を行ったり、劇場で公演をすることでよりファンにとって身近なアイドルとなったのである。他にもブログやSNSで私生活を見せたりなど昔のアイドルからは考えられなかったことである。


そのメンバー達が可視化されているが、肝心の秋元プロデューサーに関しては可視化できていなかったからなんだか気持ち悪さが自分の中に残っていたのだと思う。


プロ野球で言うと、秋元さんは元中日ドラゴンズの落合博満監督に近いモノを持っていたのではないか。落合さんは中日の監督に就任してから、何かすると『オレ流だ』とマスコミに叩かれていた。が、しかし、ベンチではポーカーフェイスを貫き通し、メディアを通じて多くを語らない人であった。

はっきり言って僕は、落合さんが何を考えているか全く分からなかった。それは、落合さん自身が可視化されていなかったから。

現役選手で言うとメジャーリーガーのイチローが落合さんに当てはまる。ちなみに、落合さんやイチローがポーカーフェイスを貫き通していたのは、ゲーム中で対戦相手に自分が何を考えているかを悟らせたくないから。



何を言っても狙っていると言われる

対談の中で秋元さんが言った印象的だった言葉がある。それが上記の言葉である。これは、秋元さん自身が不過視な存在であることが招いた結果なんじゃないかと思う。人間ってやっぱり、見えないものに対してすごく気持ちわるさを感じる。


でも、秋元さんが見えないことでファンはAKBが次に仕掛けてくることを自分なりに予測する。そこにAKBのおもしろさがあるわけだが、一方で見えないことでの気持ち悪さも出てくる。
どこまでを可視化させるのか?というのは、秋元さん自身分からないんだと思う。

でも、僕はAKBに対してずっと感じていた違和感をこのラジオが解消してくれた。これからも引き続きAKBを応援していこうと思う。


 対談メモ

 AKBのセンターは、完成された子じゃなくて、伸びしろがある子
 
 →昔のアイドルの松田聖子や山口百恵のように完成された子じゃなく

  前田敦子のように、ソロデビューをさせようとしたら
 「なんで私をソロデビューさせるんですか!」と号泣するような子
  

 プロデューサーの仕事は、0.1を1にすること
 
 →0.1というのは、光る原石の部分。
  それをどう磨いていくかを考えるのが俺の仕事
  
  アイドルの話はポップコーンに例えれる。ポップコーンは、フライパンで
  くるくる揚げるじゃない?どれが弾けるかわからない。
  
  これと一緒なんです。僕はアイドルとして誰が売れるか分からないんですよ
  もっと言うと苦手なんです。だからプロダクションのスカウトさんとかには
  勝つ事はできない。でも、この人を売ってくださいって言われて、その人を
  どうやって一番輝かすことができるかな
ということはできる。
  
  
 ・僕が作詞を続ける理由の一つがスタッフに対する説得力
 
 →僕が全体を運営して、作詞をあれだけしていたらスタッフも

  納得して、俺たちも頑張ろうってなる。

  だけど、僕がおおまかなこと言って、旅行に行ってたりしてたら
  スタッフに対して説得力も何もない。


 ・AKBの落としどころは永遠の学校
 
 →規模がちっちゃくなってもやることは変わらない。
  元々、今の段階がおかしいんだもん。本来会いにいけるアイドルなのに
  劇場予約がいっぱいとか、握手会に並ぶのに時間が何時間もかかるとかね...

  AKB48で自身の進路を考えたり、ダンスのレッスンをしたりして自身を
  成長させるためのステージ。だからこそ自分自身の役割を見つけてほしい

  なぜなら、センターは一人しかなれないから。

 





前回のエントリーで僕の友人の性格を野球で例えると"キャッチャー"だということについて書きました。



『僕の役割はキャッチャー!』



今回もまた友人との会話から学んだことについてご紹介いたします。それは雨が降っている回転寿司屋さんでの出来事でした。



後輩と2人で寿司を食べお茶を飲んでいる時に後輩がこう切り出しました。




『僕って人を常に見下してるんですよね』

 もっと具体的に言うと、大学にいる連中を常に見下しているんですよ。
 だって、自分のやりたいことを一生懸命やっているわけでもなく、
 ただただ目的もなく一日をだらだら過ごす連中なんですよ。


 高校までは、周りが何か一つのことに対して一生懸命に取り組んでいる人が多かったんです。
 いつも周りが輝いてみえました。僕は先生や仲間達を尊敬し、
 どんな時でも彼らと切磋琢磨して練習に精を打ち込んでいました。
 部活は吹奏楽をやっていたんですが、みんなの目標は常に高い所にありました。


 でも、今、僕が通っている大学にはそんな仲間は一人もいません。

 例えば、テストでちょっといい点とったら「おまえすげーな」。僕が学校でギターを
 少しみんなの前で披露したら「おまえはみんなと違うもんな」って言われるんですよ。


 高校までは、周りが僕より優秀な人がいたから
 もっと向上心をもって一日一日を過ごすことができたんだと思います。


 大学のやつらもこのままじゃいけないって思ってはいるんですよ。
 でも口だけ。結局行動しないんです。1回、2,3人の友人を集めておのおのが
 何か好きなことを見つけよう!っていうテーマで話し合ったんですよ。
 
 でも結局あいつらが出した答えは


 『わかっちゃいるんだけど、できないんだよねー。でもまあいいや』


 俺はこれを聞いて「あぁ、こいつらもうだめだなって思いました」
 もちろん悪い奴らじゃないんですよ。ただ自分には物足りないというか....





彼が大学に対して不満を感じていたり、どうしていいかわからないと悩みを以前から持っていたのは知っていました。


でも僕は改めてこの話を聞いた時に何も言わずにただただ聞くことしかできませんでした。なぜなら彼に対してアドバイスの一つも思いつかず何も言えなかったから。


でも数日たった今、僕にはぼんやりとした答えがでました。もしその日に戻れるのであれば、僕はおそらくこう声に出して言うでしょう。



 『ピンチはチャンスだ』


 たぶん、おまえに神様が次のステージに行けってことを示している
 メッセージなんじゃないかな?高校までは、周りがおまえを引っ張ってくれた。
 でも、今度は誰も引っ張ってくれない。


 これは、自分の一人立ちを試されていると思うんだ。
 今までは周りの背中を見て学んできた。


 でも今度は自分の道をしっかり進んで、周りの仲間達に自分の背中を見せて
 おまえがみんなを引っ張る番が回ってきたんだ。



残念ながら、これが僕には正しい答えなのかは分かりません。
でも、数日間自分の中にあったモヤモヤが少しとれたような気がしました。






僕の友人で、T野という人物がいます。彼は、公務員になるために日々頑張っています。今日はそんなどこにでもいる彼のお話です




彼は特別リーダーシップがあるわけでもなく、何かに秀でたものがあるわけではありません。本当にごくごく普通な人です。ですが、彼は多くの仲間に慕われています



僕は前々からなぜ彼が多くの仲間に慕われていることに対して疑問を抱いていました。そこで僕はそれを知るためにT野の部屋を訪ねました。そして、「人と接する上で何か注意していることはあるか?」と彼に問いかけたらその時彼はこう答えました。





『僕はどんなボールでも受け止めるキャッチャーなんですよね』



彼は続けてこう言いました



キャッチャーの役割は、一般的にゲームメイクをしたり、打者の弱点を探すことなどじゃないですか。つまり、頭を使って野球をするってことですよね。でも僕は、会話において相手のことを特に考えたりするわけではありません。ただただ相手の話を聞くだけです。さっきの野球の話で言うと無心になってボールをキャッチングするんですね。



じゃあなんでただただキャッチャングできるかと言うと、人の話を聞くのが好きだからです。ひょっとしたら、人一倍物事に対して好奇心が強いのかもしれません。



じゃあなぜ好奇心が強いのか?それは僕の父と関係があると思います。僕は一人っ子なのですが、いつも父の背中を見て育ちました。例えば、映画を一緒に見てて、父が「次のシーンはこうなるで」とどや顔で話したら映画の展開がその通りになったんです。この映画を一回見ていれば、次の展開を予想できるのは容易です(ちなみに、父はその映画を一回見たことがあったようですw)



ですが、その時僕は幼稚園児です。当然、父がその映画を以前に見たことがあるという考えには行き着きません。その時思ったんです。「コイツすげーじゃん」ってね。



たぶん、そこで父親に対してライバル心がついたんでしょうね。男の人って、なんでか分からないけど、兄や父を超えたい!っていう想いあるじゃないですか?僕は、そこから父を超えたいがために、何事に対しても好奇心を持ち、取り組むことになったのだと思います。たぶん、人の話を無心になって聞くことができるのは、父に負けたくないという思いが潜在的にあるからなのかもしれませんね。





僕は単純に彼のことをすごいなーと思いました。なぜなら、彼は人の話を全く否定することなく聞くことができるからです。僕なら、人の話を聞いていると "こいつ何考えてんのや"とか "全く意味が分からない" など他人を否定してしまうことがたまにあります。これは潜在的に起きてしまうのでどうしても僕は払拭することができません。




ですが、T野は、自分の偏見を入れることなくそして相手の話を否定することなくただただ聞くことができる。そこに彼のすごさを感じた出来事でした。