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■タレントを合理的に育てることは可能か?

ブログの下書きが30件を超えましたw
どんどん書いたものを出して行かないと溜まる一方(>_<)
ということで、古いものも出てきてしまいますが、ご容赦を。

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以前、以下のツイートをしました。

合理化と言えば、以前、某大手事務所様の打ち合わせか何かで、タレントを育てるのに合理化しないとみたいな話が出てて、タレントを育てるのに合理化なんて無いって言ったことを思い出す。

タレントはひとりひとり違うので、合理化は無理。技術的な共通のカリキュラムがあったとしても「タレントを育てる」という部分での合理化はできないのです。そして、事務所あるあるで、研修生とかに合理的に画一的なレッスン受けさせるんだけど、そうすると事務所はやらせた気になって実は育たない。



140文字の中では伝えきれないこともあるので、ブログに記しておこうと思います。

タレントプロダクションは日本では資本主義社会における企業ですからタレントを効率よく育てて利益をあげることを考えます。
それを考える事自体は当然です。

だから合理化を考えます。

特にタレントの基礎レッスンなんかはみんな同じようにやればよいという安易な考え方から、ひとまずはレッスンさせておいて、芽が出たらそこからつまみ上げる。

手間もかかっていないし、なんか合理的にみえるかもしれませんね。

一般的な価値観で考えるとそういう合理化を考えるでしょう。
人間の合理化を考えるプロセスなんてそんなものです。

タレントから費用をとってレッスンをやっていたとしても、実は結果としては金銭的にも時間的にも結構かかるので、合理的ではありません。
スタジオ代だって、ボイスレッスンやダンスレッスンの先生たちのお金だってバカになりませんし、何よりも時間がかかる。
素人は、基礎はマニュアル的だから合理的にレッスンできると勘違いしがち。

実はレッスン自体がどうこうということではなく、合理的にレッスンが行われるアプローチが行われていないことが問題なんです。
だから結果として合理的なレッスンができてない。

また、上記のような通常の考え方で進めた場合、結果は製品の生産で言えば、「歩留まりが大きい」です。
歩留まりが大きいことを合理的とは言いがたい。

時間がかかる上に歩留まりが悪いって…どこが合理的なんだよって思いませんか?

同じお金をかけるなら、見る目がある人を雇って選りすぐられた子を短期間で集中的に育てた方が金銭的にも時間的にも結果的にも合理的です。

でもね、それがなかなかできないのが今の芸能界の現状。
その原因は育てられる人が足りていないこと。


声優でも歌手でもみんなそうなんだけど、タレントにまず第一に基礎レッスンをやらせるという考え方がある。
とても一般的な考え方だと思うけど、ここに大きな落とし穴がある。


基礎レッスンをやらせる前にはさむべきプロセスがある。
実はここってとても大事なところにも関わらず、オミットされることが大変多い。
そのプロセスはタレントとになる人にとって避けては通れないものなので、できるだけ早い段階でやるべきであり、そのプロセスできちんと結果を出すことで通常の基礎レッスンを何倍ものスピードで終わらせることが可能になるものなのです。

合理化を考えるなら、実はそういうところに合理化の鍵がある。
また、「タレントを育てる」鍵もそこにある。

今、芸能界でタレントを育てられる人がどんどん減ってしまっている。
タレントを育てる鍵はそこにあるのに、オミットしてしまうから、育てられる人が減っていくのも致し方ない。
大量生産と歩留まり、それがもたらす未来は最終的にはタレントの大量使い捨て時代なのではと危惧してしまいます。

勘違いな合理化はとても恐ろしい
それによって自分たちにもたらされる未来のことを真剣に考えねばなりません。


さて、そんなことでタレントを合理的に育てることは可能か?
答えは実はイエス。

でも一般的な考え方しかできない今の芸能界ではノー。


だって芸能界って一般社会よりも更に一般論が通じない世界なんですよ
一般論がはまるわけがないです。


合理化を考えるところから合理化は生まれない
非合理的に見えても、面倒なことを丁寧にやることで結果的に合理的であることは実は多い。

一般的な価値観ではそれを合理的と思いつく人はいない。
であれば、一般的価値観の元ではタレントを合理的に育てることは無理!
なので、一連のTwitterでは無理と書きました。