>オリジナルフルアルバム

>タイトル:アドナイン

>アーティスト:ナオト・インティライミ

>リリース日:2023年 7月 19日

>記事作成日:2023年 8月 31日






聴きました!


6作目の『Sixth Sense』辺りから、“○枚目”の数字がアルバムタイトルに反映される感じになりましたが…9枚目のオリジナル作品は『アドナイン』だそうな。

通常盤は8曲入りだから、厳密にはミニアルバムになるのかな。でも、ファンクラブ限定盤はプラス3曲なので、計11曲。立派なフルアルバムサイズ。


今年のティライミは“毎月シングルリリース中”ですが、本作は決してそれらをまとめただけの作品ではなく、新曲も何曲か入ってました!




『サマータイムマジック』

という訳で、新曲からスタート。

軽快でダンサブルなリズムに、キレの良いアコギやスティールパンの音なんかが聴こえてくる曲。賑やかでありつつ、同じくらいクールでもある。オマットゥリ感も醸し出しつつ、スタイリッシュ。ティライミの幾つもの側面が堪能出来るサマーチューン。


memo

配信シングル曲。

シングルリリースされた時から、すんげぇ好きな曲。アコギ主体の柔らかな音に、人懐っこいメロディ。とても“あったかい”雰囲気なのに、歌詞の切なさが…そのギャップは、致命傷になりかねない(笑)。

一聴する限りではさらりとしてるんだけど、“ちゃんと”聴こうとするともの凄くコッテリしてる…。濃いのにしつこくないラーメンみたいな?(笑)。


With

配信シングル曲。

もの凄くラグジュアリーな曲。ラグジュアリーで、都会的で、どこまでもスタイリッシュ。各楽器、手数自体は多くないんだけど、一音一音に存在感がある。だから、全体的なイメージとしてはスタイリッシュで洗練されてるんだけど、聴き応えも充分あるという。


ひそかに絶好調

配信シングル曲にして、wacciとのコラボ曲。

これもまた、大好きなんだよなぁ。近年のティライミは、以前に比べて音楽的に複雑な事をやっている感じがするんですが(別に“難解”という事ではない)、この曲は、とにかく“分かりやすい”ミドルバラード。メロディラインはNHK『みんなのうた』なんかで聴こえて来そうなくらいにキャッチーだし、歌詞も一読すればストーリーが分かる表現(言葉選び的にも言い回し的にも)だし、アレンジもとってもフレンドリー。言うなれば、wacci感が強い。それもまたオツ。


『南の島の雪だるま』

新曲。ファンクラブ盤のみの収録だそうな。

とっても短いけど、凄く好き。子どもの声も重なってきて、過去曲で言うなら『わなげうた』とか、あんな感じに近い。

ミニギター?ウクレレ??のサクッと軽い音も、とてもいい。

子どもと一緒に聴きたい曲。


Secret

配信シングル曲。

コレも好きなんだ…好きな曲ばっか(笑)。

「パクリだ!」「二番煎じだ!」などと言いたいのでなく、あくまで印象の話なんですが…YOASOBIっぽい曲。打ち込みで、比較的軽い音なんだけどちょっとトラップ感もあるビートに、こんな感じのメロディラインに、このボーカルスタイル。そして、ほぼ全編でユニゾンのコーラスをしている女性の歌声。配信シングル時点ではクレジットを確認できなかったのですが、くらげさんというお方なんだそうな。この声、結構好きだなぁ。ぜひご自身の作品も聴いてみたい。

そしてなにより、ベースで参加しているリョクシャカの穴見さんの音。なんとグルーヴィな事か。何度聴いても鳥肌モノ。


愛してた

配信シングル。尚且つ過去曲のセルフカバー。尚且つれんさんというゲストボーカルとのツインボーカルスタイル。

この、れんさんというお方…かなり、非常に、もの凄く、“イマ風”のボーカリストさん。声量としては太くはないんだけど、その分繊細でとてもフェミニン。オッサレな歌声。ティライミも、そこに完全に乗っかってる(笑)。

『愛してた』は元々好きな曲でしたが、こっちのバージョンも好き。


EQ

配信シングル曲。

最近めっちゃ色んなところで客演なさっているRin音さんとのコラボ。ある種の緊張感というか、ヒリヒリした疾走感がクセになる曲。

元々、ティライミの作風はラップとの親和性が高いですからね(ご自身でも随所にラップパートを挟んでるくらいですし)だから違和感がないというか、何なら「そうそう、これがティライミだよ!」くらいに思ってしまう(笑)。


『ご褒美のレインボー』

新曲、かつファンクラブ盤のみの収録曲。

ファンクラブ盤にのみ収録されているからなのかな、過去曲のフレーズなんかも聴こえてきて、ファンには嬉しい仕上がりに。共犯関係というか、自分たちにしか分からない合言葉でやりとりするような感じがして。

これも、ミニギターなのかな、ウクレレなのかな。軽やかな音がいい。そして、サビのメロディの人懐っこさ。リラックスしてるけど、初期ティライミの作風を彷彿とさせる“コク”もある。

そんで、そんな歌い上げは要らなかった(笑)。


パッキャマラード

配信シングル。この曲が、連続リリースの“第一弾”でしたね。

元ぼくりりのたなかさんとの歌詞共作。(ご本人や熱心なファンの方は違うと仰ると思うんですが)ぼくには中二病を盛大にこじらせて爆死したようにしか見えなかったぼくりりさんなので、正直ちょっとナナメから見てしまっていたのですが…凄く良い曲だった。それこそたなかさんが関わっている“詞”の部分が、なんか凄く良かったんだ。別に上段から偉そうに講釈を垂れる感じではなく、でもなんか、学びの多い歌詞。転んだ人にしかわからない、立ち上がりの辛さ。そこを共感してもらえる感じがして、とてもいい。

再びぼくりりが好きになりそう(大好きだったんですよ)。


『サマータイムマジック(Chill Out ver.)』

ラストも新曲。オープニングナンバーの別アレンジですが、雰囲気が違い過ぎてほぼ別の曲。タイトル見ないで聴いてたら、同じ曲だと気付くまでに時間がかかった可能性あり。

オリジナルのほうが“ナイトプールな夏”だとしたら、こっちは“『ぼくのなつやすみ』な夏”。しかも、8月31日の感傷。これはこれで、なかなかにオツな仕上がり。




そんな、計11曲。


まぁ、率直にいうと、アルバムとしての統一感は無かったです(笑)。みんな、てんでバラバラな方向を向いてる。だから、「こういうアルバムでした」と一言で言うのは無理。

でも、その分、昔作った自作のプレイリストを聴いてるみたいな感じだった。「あ、良い曲。おっ、次も良い曲。あ、更に良い曲」みたいな(笑)。ジャンルも時代も関係なく、好きな奴をごった煮にした奴。


ティライミ、まだまだ引き出し持ってた…。






お気に入りは、

#02 『memo』

#03 『With』

#04 『ひそかに絶好調』

#05 『南の島の雪だるま』

#06 『Secret』

#07 『愛してた』

#08 『EQ』

#09 『ご褒美のレインボー』

#10 『パッキャマラード』

#11 『サマータイムマジック(Chill Out ver.)』







この作品が好きなら、

・『』/優里

・『ALOOOOHANA!!』/平井大

・『Kiss The Knowledge Knives』/SUKISHA

などもいかがでしょうか。






CDで手元に置いておきたいレベル\(^o^)/
















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