>オリジナルフルアルバム

>タイトル:Mining

>アーティスト:kojikoji

>リリース日:2022年 8月 31日

>記事作成日:2022年 11月 10日






聴きました!


最近、ありとあらゆるところでフィーチャリングボーカリストとしてお見かけするこの方。「声、物凄く良いなぁ〜」というのが半分と、「さくらももこさん方面からなにかしらの“審議”が入らないのかなぁ〜」というのとが半々(笑)


そのお声を聴くたびに「良い声だなぁ〜」と思っていたので、これはもう、ソロ作をちゃんと聴くしかないだろう!と。




『true to true』

アコギのフォーキーな響きに、クラブのアンプから聴こえるような野太いビート。正反対みたいな2種類の音を掛け合わせるのが、近年のトレンドのような気がします。まさにその感じの曲。アコギのチル感と野太いビートのアグレッシブ感、一粒で二度美味しいよなぁ。


『poyon』

可愛らしい曲。つぶやくような、囁くような歌声に癒される。張らない感じが本当にいい。ぬるめのお湯に長時間浸かって脳がとろける感覚に近い、音と声。


『ペタッ』

これもまた、適度にふにゃっとした曲。フニャっとしたペタッ。でも、決して、「気が抜けた」とか「印象が薄い」とか、そういうネガティブなフニャではないんだな。ギターとかは結構硬質な音だし。オケにキレはありつつ、全体的にはリラックスしたフニャッとミュージック。


『Rosewood』

突然のラップ。でもぼく、客演で聴いたこの人の歌声は、歌モノよりもラップ的なアプローチのヤツの、ほうが好きだったかもしれない。そんな事を思い出しながら、ゆったりとした気持ちで聴く。


『wan-tan』

この辺まで聴き進めた辺りで、「そうか、この人はチル音楽がやりたい人なのか」と思い至る。なんかもうちょっと、クールでソリッドな音楽をやるのかなって勝手に推測してたんだけれども。

この曲も、ほんのり感傷をまぶしつつもあくまでもふんわりと柔らかい穏やかな空気感を纏った曲。そう、それはまさにワンタンのようなふんわり感。


『味のないsummer』

もう、曲タイトルの“奥行き”が凄い…たった10文字の中に、ものすごいドラマが詰まってる感じ。

曲自体も、凄く良いです。淡く淡く、ひたすら繊細に…でも、同時に強いエモーションも感じる。薄皮一枚の奥に、たぎるような想いが詰まってそうな感じ。その薄皮を楽しむもよし、たぎる想いの正体を想像しながら聴くもよし。


『終着地点は秘密』

前曲とは反対に、凄く素朴な曲。ぽろろんと鳴るアコギに、お喋りするように歌うボーカル。

中盤からのほんのりラップテイストのメロディラインが特に好きですねぇ。NakamuraEmiさんとか、山田エリザベス良子さんとかの音楽に初めて出会った、下北沢のビレバンを思い出しました。9割日常で1割非日常…そんな下北沢のイメージと、この曲の日常感(そしてほんの少し混じる非日常感)とがシンクロした感じ。

…ふらっと下北に行って、たまたま耳にして気に入ったCDを買って帰る。そんな日々がなつかしくなってしまった(直接の曲の感想とは関係なくなっちゃったけど)。


『はぐれ雲』

「ラップ的なアプローチの曲のほうが好き」みたいな事を上で言いましたが…この曲、ガッッッツリ歌モノだけどもんのすごく良い!! 普遍性の高いメロディに、飾り気の少ないオケ。“聴く”というより“肌に染み込む”ように、馴染むように入ってくるミドルバラード。

これは、名曲。


『じっくりコトコト』

再びラップへ。この脱力感と可愛らしさ、誰かに似てると思ってたんだけど、daokoさんだ! いい感じにユルくて、でもキメるとこキメてる感じ。


『陶芸』

ラストは、よりラップ感し。ここまでくると、ラップ“的”とかラップ“感”とかじゃなく、ガッツリとラップですね。シンプルだけど可愛らしいオケに、小気味の良いラップが乗ってる。




そんな、計11曲。


なんちゅーか…凄く、ヒーリング効果の高いアルバム だった気がします。曲によって、切なさや快活さや憂いやユーモアみたいなものが“トッピング”されてはいるものの、基本的にはどの曲も穏やかで和やかな雰囲気で統一されていた感じです。


まぁ、客演で参加されている楽曲の中でぼくが聴いた事のある曲は、オケにしろ共演アーティストのボーカルにしろ結構コッテリとした(インパクトの強い)曲が多かったように感じるので、無意識のうちにそういう先入観を持って聴いてたところはあったかも。つまり、家系ラーメンみたいなパンチの強いものを想定して聴いたら、中華そばのようにあっさりしたものが出てきた感じ(笑) 中華そばとしては極上なんでしょうが、“家系ラーメンのお口”になっちゃってたなぁと。完全に自己責任。






お気に入りは、

#06 『味のないsummer』

#07 『終着地点は秘密』

#09 『はぐれ雲』






この作品が好きなら、

・『祝日』/PoPoyans

・『by the sea』/Lisa Halim

・『DAOKO』/DAOKO

などもいかがでしょうか。






サブスクにあれば聴くかな…レベル(^_^;)











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