>配信シングル
>タイトル:紫苑
>アーティスト:Saucy Dog
>リリース日:2022年 10月 4日
>記事作成日:2022年 10月 13日
聴きました!
先日、7月発売の最新アルバム『サニーボトル』を聴いたんですが。サブスクアプリのサウシーのページにアクセスしたら、この曲がババンと出てきて。そこで、本作のリリースを知る。
その『サニーボトル』の感想で、ぼくは「普遍的で良い。普遍的で良いけど、そろそろ何かしらの新機軸も欲しい」と言ったような事を書いたんですが…既にそれが達成されていた(笑)
これまでのサウシーの雰囲気とは大きく異なる、壮大で深淵なバラード。
『紫苑』
もちろん、最初は耳で、歌詞は聴き取ってましたよ。歌詞が描く内容も、その時点である程度把握出来ていた。でも、その後、歌詞をちゃんと文字で追ったんですよ。そしたらそこで、なんか凄く、泣けてきた。何だこの歌詞…手垢にまみれてまみれた上でまみれたものがまみれたような、別れのシチュエーション。それはストーリーテリングにしろ、表現方法にしろ、もうほぼほぼ出尽くしてるんじゃないかってくらいに古今東西ありとあらゆるアーティストが表現してきたお別れの瞬間なのに、こんなにも新鮮に、こんなにも瑞々しく描くとは…。表現(=言葉のチョイスとか組み合わせとか)はいたってオーソドックスで、会いたいからといって震えちゃうような突飛な表現などないんです。ないんだけど、凄くオリジナルで、伝わってくるものが多い。これはすごい。
一方で、主人公が「また会えるような、そんな気がしてる」っていうところだけ若干気になった…これが、「実際にはそんな事はないと思うけど、その可能性を信じていたい」だったら涙腺崩壊モノの感動なんだけど、無根拠にほんとにそう思ってるんだとしたら事態は深刻(笑) 現実を見よ。
ストリングスと鍵盤が前面に来ていて、バンドサウンドはそれを後押しするような関係性。「某というバンドはロックか、ロックじゃないか」みたいなあまり意味のない議論をするのが好きな人たちにはあまり好まれなさそうなオケではあるけど、ぼくは、曲のストーリーやメロディが一番“映える”編成なら何でも良いと思うし、その曲に一番似合うアレンジをしてあげるのが、一番ロックンロールだと思います。
そんな、計1曲。
新境地と言って差し支えないでしょうね。例えばゆずが『嗚呼、青春の日々』を出した時のような、Mr.Childrenが『everybody goes』を出した時のような、もしくは岡崎体育が『潮風』をシングルリリースした時のような、そういうのとはまた違って。“方向性を変える”というよりは、多分に“らしさ”も残しつつも新機軸を上乗せしてきたような感じ。急激な変化が敬遠されがちな最近の風潮にあって、非常にスマートかつクレバーな変化の取り入れ方だと、ぼくは思いました。
まぁ、タイアップが付いているようなので、もしかしたらそちら方面からの影響による変化なのかもしれないですけどね。
お気に入りは、
#01 『紫苑』
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