青春(初回限定盤A)>シングル>タイトル:青春>アーティスト:スキマスイッチ>リリース日:2019年 7月 3日>記事作成日:2019年 8月 15日




聴きました!
スキマスイッチの最新シングル。CMやドラマのタイアップが満載。本編ディスクに入ってる3曲は、3曲共にタイアップが付いているという作品。…が、しかし、ぼくは、正直に申し上げて…初回盤Aの特典Discに収録されている、Mr.Children『HANABI』のカバーが最大の目的で購入しました。もちろん、スキマスイッチが好きだからこそ、「スキマによるミスチル」が聴きたかったわけですが。


まずは本編、Disc 1。


『青春』スキマスイッチらしい、柔らかくて爽やかでちょっぴり切ないメロディライン。時々ちょっとヒネくれた感じの出る事のあるスキマスイッチですが、この曲はそういうものが一切なく、とにかく耳馴染みの良いキャッチーな部分を追求したような聴きやすさです。
『東京』前曲が「表のスキマスイッチ」だとしたら、こちらは「裏」のそれ。別に隠してる側面ってわけじゃないんだろうけど、アーティストイメージに沿ったのが『青春』で、自分たちが好きにやってるのがこっちという感じ。フォークの匂いが強いけど、「直線的に吉田拓郎から」っていうよりは「Mr.Children『1999年、夏、沖縄』辺りを経由してのフォーク」って感じが、何となくします。『青春』は表題曲のほうのタイトルですが、曲の雰囲気としてはこちらのほうが、「スキマ、青春してんなー」って感じがします。
『糸』中島みゆきさんのカバー。まぁ、Mr.Children's childrenのスキマスイッチなので、この曲もイメージ的には「Bank Band ver.の『糸』のカバーなのかな」と思ってたんですが…そんな感じでもないですね。節回しはオリジナルに近い印象があるし、オケに関してはもうオリジナリティ(「奇抜な」という意味ではなく、「既存のどのアレンジに寄せてるでもない」という意味です)でいっぱい。数多のアーティストのカバーver.があるこの曲ですが、「どれっぽい」でもなく「スキマスイッチっぽい」でした。感傷的だけど切ないばかりでもなく、柔らかいけれども甘いだけじゃなく、いいさじ加減のいいカバーだったと思います。


そして、初回限定盤Aに付属しているDisc 2。カバーライブ『スキマスイッチ THE PLAYLIST vol.2』から、ライブ音源を5曲収録!


『丸ノ内サディスティック〜Virtual Insanity (2019.3.28 スキマスイッチ THE PLAYLIST vol.2 @Zepp Namba)』椎名林檎からジャミロクワイへの豪華なリレー。でも、この曲に居たのは林檎さんでもジェイソン・ケイでもなく、大橋卓弥でした。もちろん「誰が歌ってるのか」の話ではなくて、存在感の話。カバーテイクって、往々にして「他人のカラオケを聴かされてるだけ」になりがちだけど、この曲は「ちゃんと」大橋卓弥さんの歌が真ん中にありました。
『君はロックを聴かない (2019.4.2 スキマスイッチ THE PLAYLIST vol.2 @Zepp Namba)』好きなアーティストが、好きなアーティストの、好きな曲を!!!   圧倒的に「ぼく得」なテイク!元々男性視点の曲なので、そういうのもあってなんか圧倒的にしっくり来た!   もちろん、あいみょんさんのオリジナルも鳥肌モノの良さではあるんですけどね。大橋さんの歌声には原曲のテンションに恐ろしくマッチした哀愁があって、それをシンタさんのキーボードをはじめとする演奏陣が優しく柔らかく包み込む。曲はもちろん、歌ももちろん、でもこのテイクの良さは演奏陣の芳醇で厚みのあるサウンドかもしれない。最っ高!!!
『LA LA LA LOVE SONG (2019.4.3 スキマスイッチ THE PLAYLIST vol.2 @Nagoya)』セクシーに、かつグルーヴィに。歌い回しを似せるとか、アレンジをトレースするとか、そういうのとはまた違う…曲の持つグルーヴ感を上手くコピーして、かつ強調していると思いました。
『VIVA LA VIDA (2019.4.16 スキマスイッチ THE PLAYLIST vol.2 @Zepp DiverCity)』Coldplayですね。洋楽にからっきし疎いぼくでも知ってる、大名曲。でも、気負った感じなく、肩の力が抜けてる感じのする大橋さんの歌声がいいですね。伸びやかで、しなやかで、開放的。サウンドも、緻密ではあるけれども自由がある。
『HANABI (2019.4.25 スキマスイッチ THE PLAYLIST vol.2 @Zepp Sapporo)』アレンジも含めて、「完コピ」って感じのテイク。バンドスコア買ってきてそれ通りにやってんじゃないかな?ってくらいに(笑)   それ程に再現率の高いカバーなんだけれども、それでも溢れ出てしまう個性が素敵。特に、しっとりとした質感の演奏陣。生音だから醸し出せる迫力と情緒。そして、大橋さんのボーカル。本家桜井さんのそれには切迫感というか、切実な色合いが強かった。けど、大橋さんの歌声には、もう少し肯定的なニュアンスが強かったように感じました。悲壮感を背負って「やるしかない」という決意を固めるならばミスチルのオリジナルver.を聴くのが良いし、もうちょっとポジティブに「よし、やってやろう」と踏み出す瞬間にはこのスキマver.が合う気がする。


そんな、2枚組計8曲。
近年のスキマスイッチは、とにかくあらゆる音楽的アプローチにチャレンジしている感じがする。そうは言っても「スキマスイッチ的なもの」をちゃんと理解し、ちゃんと残しているので「あーあ、スキマも変わっちゃったよねぇ」なんていう人はまず居ないと思うのですが。このシングルでも、「的なもの」から「的じゃないもの」まであらゆる要素が詰まった作品だと感じました。きっと、「軸」を強固にしつつ「幅」は広げてきた経験と積み重ねが、カバーライブってカタチに繋がっていったんじゃないかなぁと思います。軸と幅の両方が無いと、カバーライブなんてただの「カラオケパーティー」に成り下がっちゃいますからね(笑)




お気に入りは、Disc 1 - #02 『東京』Disc 1 - #03 『糸』Disc 2 - #01 『丸ノ内サディスティック〜Virtual Insanity』Disc 2 - #02 『君はロックを聴かない』Disc 2 - #05 『HANABI』




CDで手元に置いておきたいレベル\(^o^)/









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