Mirrors>オリジナルフルアルバム>タイトル:Mirrors>アーティスト:RAMMELLS>リリース日:2019年 4月 3日>記事作成日:2019年 5月 25日




聴きました!
お初のアーティストさん。とある日、会社の車を運転してたらカーラジオから流れる番組にゲストで出ていたこの方々。多分本作のプロモーションだったんだろうなぁ。そこで流れてた曲に、なんか凄く惹かれて…多分本作収録曲なんだと思うけど、惹かれたクセにもうどの曲だったか覚えてない(笑)そんなわけで、その時はラメルズというバンド名だけはきっちりと覚えておいて、そして今回いよいよちゃんとその音源を聴かせていただきました!


スタートは、『真っ赤な太陽』から。確かこの曲だったと思うんだよなぁ、ラジオで流れてたの。ファンクネスを感じさせつつ、EDM的な曲でもある。生の肉体感とデジタルのスタイリッシュさとが絶妙に絡み合っている。ドキドキが一気に爆発。
攻撃的なバンドサウンドの『Surrealism』。「攻撃的な」みたいな言い方をすると、ギターが先鋭的な感じを思い浮かべますが…この曲はリズム隊が攻撃的なんだ。特にベース。こんなに存在感のあるベースって、あんまり居ないっしょ。アグレッシブで、かつメロディアス。一方で、ボーカルとギターに関してはとてもまろやかな感じで、特にボーカルは独特な浮遊感も相まってふんわりとした印象です。
歌モノ感の強い曲、『Over the people』。ラグジュアリーにエレピが鳴って、洒脱にギターが響いて、そして印象的なフレーズが散りばめられたボーカルが光る。面白いのは、一つ一つの音はシュッとしてるんだけどそれが組み合わさる事でもの凄い音のうねりが生まれている点。なんか、カラフルな濁流に呑まれていくような感覚が、この曲にはあるんですよねぇ。心地よく溺死出来そう(笑)
『Gone with the wind』。ワウペダルの感じなのかな、ぺこぺこしたギターが凄くオシャレ。リズム隊は相変わらず野太くグルーヴィなんだけど、ギターはある種別世界にいるような軽やかな雰囲気で。いや、だからおかしいって言いたいのではなくて…このバンドは、リズム隊の派手なグルーヴ感とウワモノ勢の軽やかで柔らかな雰囲気とのコンビネーションを楽しむのが正解かなっていうお話。ほんと、聴いてて飽きない。
タイトルの素朴さとサウンドのお洒落さのギャップね、『かくれんぼ』。テンションをグッと抑えた、四つ打ちの曲。ガーッとやろうと思えば出来る曲だと思うんだけど、(多分)敢えてシュッとした感じに持っていったんじゃないかな。都会的なサウンド。
各パートのサウンドがそれぞれ良い、『Echo』。ほんと、それぞれのパートが、「際立っている」というか「立体的に聴こえる」という感じ。キャラ立ちしていて、どのパートに注目して聴いたってとにかく音がカッコいい。もちろん各プレイヤーの技術もあるんだと思いますが、ミックスが素晴らしいのかもしれない。
ベースがうねる『Dissy Dissy Dissy』。裏拍のギターはちょっとスカっぽくて、でも重厚なバンドサウンドで構築されてるのでぼく的には「ダブっぽいな」という感じ(「ダブ」の概念をよく知らんけど 笑)。結構、ベースがキモになってる曲が多い感じですね。そのバランスは、結構好きです。
『chiki-chiki odoru』。凄く現実感のある歌詞なのに、何となくメルヘンの匂いがする…イメージ的には実写版の『アリスインワンダーランド』的な、不思議な感じの曲。圧倒的な切なさ。歌声は本作随一といえるくらいに柔らかく甘いのに、オケも丸みのあるシルキーな感じなのに。何かの感覚に似ているようで、なんだろなーなんだろなーと考えて行き着いたのが「夢から覚めて、それが夢だと分かった時だ!」という事。奇しくもそれは歌詞の内容と見事にリンクしていて…言葉(歌詞)だけではなくてサウンドでもそういう表現をしている事に、驚きを感じました。すげぇ。
ロックバラード、『CLOUDY』。ペダルスチールでしょうか、中国楽器のようなとろんとした音から始まる曲。でも本編が始まってしまうと、凄くシンプルなサウンドとプレイなんですよねぇ。そして、圧倒的に優しい、歌声と歌詞。でも、優しい「だけ」ではなく、同時に同じくらい大きな切なさもある。歌詞は、分かりやすいけれども具体的なシチュエーションを説明するようなものではなくて。その歌詞の「さじ加減」と、「優しさと切なさがぎっしり詰まったサウンド」のおかげで、聴いてるとなんか涙が出てきそうになります。本作中では異色のバラード。
最後は通常の作風に戻って『Dead man & woman walking』。ワウの効いたギターがぎゅいんぎゅいん鳴りまくる、アンダーグラウンドな匂いのするロックチューン。リズム隊は引き続き、どっしりとした雰囲気で淡々とビートを刻む。その両方が組み合わさる事で、華やかなのに重厚感もある曲に仕上がっています。


そんな、計10曲。
うん、素敵。とにかく、アレンジとサウンドがカッコいい。全体的に、ほんのり夜の匂いがする艶めかしく妖しげな雰囲気。ミステリアスな魅力。でも、その中でも生臭いほどに生々しい瞬間もあったりして、色んな角度から色んな球を放ってくるので聴いてて飽きなかった。
最近流行りのアシッドジャズ…このバンドのサウンドはそういうカテゴリとは違うのかもしれないけど、でもどことなくそういう片鱗も感じました。ラグジュアリーなジャンクフード…みたいなイメージ。
気に入りました!過去作もチェックだな。




お気に入りは、#01 『真っ赤な太陽』#03 『Over the people』#06 『Echo』#08 『chiki-chiki odoru』#09 『CLOUDY』




この作品が好きなら、・『Strange Tomorrow』/TAMTAM・『I Like Me』/katyusha・『New!』/LAMAなどもいかがでしょうか。




CDで手元に置いておきたいレベル\(^o^)/









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