tribute to the band apart(特典なし) >トリビュートアルバム >タイトル:tribute to the band apart >アーティスト:Various Artists >リリース日:2018年 9月 19日 >記事作成日:2018年 11月 28日




聴きました!
バンアパ20周年を記念するトリビュート盤!フロントマン・荒井岳史さんのソロ作にハマって、そこから逆流するカタチで出会ったバンアパ(バンド名だけは何故かずっと知ってましたけど)。そんな亜流の出会い方でしたが、こうしてトリビュート盤をチェックするまでになりましたよ。けどまぁ、バンアパ作品はそんなに詳しくないので、今回の感想も「オリジナルと比べて…」みたいなのはほぼなく、全部、各バンドによる新曲みたいな感じで聴きました(笑)


まずは、cinema staffさんによる『fool proof』。cinema staffさん、オリジナルはもうちょっとイカツい(?)感じの印象がありますが、今回のこの曲は小洒落感が強いですね。正直ぼくは、こっちの感じのほうがオリジナルよりも好きかも…。
若手有望株のKEYTALKによる『Snowscape』。奔放なサウンドのギターバンドってイメージのKEYTALKですが、この曲は普段よりお洒落な感じ。という事はつまり、バンアパの曲って誰がどう料理しようとお洒落に仕上がってしまうものなのか??(笑)
ぼく的に初めましてのFRONTIER BACKYARDさんによる『higher』。ユーモラスなデジタルサウンドと、芸術性の高いピアノと、ダンサブルなビートと。生音とデジタルサウンドがうまい感じに噛み合っていて、凄く聴きやすいです。そして、「バンアパ曲はどう料理しようがお洒落説」は継続。
久しぶりだなぁ、LOW IQ 01による『beautiful vanity』。野太いベースが心地良く、スカのリズムが気持ち良い。これは、「お洒落」というより「カッコいい」だな。別の人の歌声で聴いた時に初めて気付くオリジナルの良さ…ってのも正直ありますよね(LOW IQ 01さんのテイクがダメって話ではなくて、気付いてなかったバンアパの良さに目が向くようになるという意味です)。この曲なんかは、正にそんな感じ。
もう、カバーする側とされる側の組み合わせの時点で既に勝利が確定しているような曲、ストレイテナーによる『Can't remember』。ストレイテナーがバンアパをやったら、クールでお洒落に仕上がるに決まってるじゃないか!(笑)  そんな期待を1ミリも裏切らない仕上がり。ホリエアツシさんの柔らかくも芯のある歌声、そしてグルーヴィでドリーミンな演奏。これは、ズルイくらいですよ。
今回のラインナップの中でも結構異色なゲスの極み乙女。による『I love you Wasted Junks & Greens』。ちょっと、ゲス×バンアパという組み合わせが想像つかなくて。それでも、聴いてみたらなんかすげー納得な感じ。近年のゲスの作風に通じる、ビター度高めのクールな仕上がり。演奏陣のテクニックも堪能出来ます。
ASPARAGUSも懐かしいなぁ〜、『Moonlight Stepper』。バンアパの持つお上品な雰囲気と、ASPARAGUSの奔放な感じが意外と馴染んでいたりして。アレンジが良いです。割とオーソドックスなバンドサウンドなんだけど、不思議と印象に残る。ギターの音選びが、特に好き。
アコースティックでふんわりとした仕上がり、坂本真綾さんの『明日を知らない』。ぼく、バンアパの作品にはなんというか北欧的なイメージがあって。静けさ、美しさ、力強さ。そのバンアパへのイメージと一番似た温度感だったのが、このアルバムの中ではこの曲でした。坂本さんの歌声を聴きながら、「バンアパ聴いてるなぁ」って実感した。
tricotらしい仕上がりの『泳ぐ針』。独創的でテクニカルなアプローチ。クールでアツいロックテイストなんだけど、捻くれてる感じは本作中でも随一。まぁそれでも、この方々のオリジナルの作風に比べるとだいぶマイルドですけどね。
『ピルグリム』を、八十八ヶ所巡礼さんで。今回初めて知ったバンド。バンド名から想像して、ゴリゴリのハードロック系かネタ系のどちらかなのかと思ってたけど…結果、聴きやすいキャッチーな感じのロックバンドでした。手数の多いギターはかっこよく、どっしりしたリズム隊との好対照でした。
吉田一郎不可触世界さんによる『禁断の宮殿』。この方もお初…と思ったら、ついこないだまでZAZEN BOYSのベーシストさんだったんですね!粘度のある、アダルティな歌声。粘度はあるけど嫌味はなくて、ただただカッコいいなぁって。ここまで独自色が強まると、もうオリジナルが誰なのかもよく分からなくなってきます。それくらい、個性的。
最後は、HUSKING BEEさんによる『月と暁』。相変わらず、厚いサウンド。近年のHUSKING BEEのオリジナル作は、正直ちょっと、例えばバンドブーム時代の作品みたいな温度差(?)みたいなものを感じていたのですが、本作にはその感じがなくて、最先端のかっこよさを堪能させてもらう事が出来ました。


そんな、計12曲。
前半は、比較的バンアパの面影を残した曲が多かったように感じました。対して後半は、みなさんもう「俺の曲」みたいなパフォーマンスで(笑) どちらの感じも、それぞれに良かったです。
このアルバムを聴くと、再度オリジナルも聴きたくなってきますねぇ。
強欲な事を言うなら、もう1〜2組、ビッグネームの参加が欲しかったかも。




お気に入りは、#03 『higher』/FRONTIER BACKYARD#05 『Can't remember』/ストレイテナー#08 『明日を知らない』/坂本真綾




この作品が好きなら、・『HUSKING BEE』/V.A.・『PAUSE〜STRAIGHTENER Tribute Album〜』/V.A.・『DIVE INTO DESNEY』/V.A.などもいかがでしょうか。




iPod classicには入れておきたいレベルf^_^;)









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