(Saisei)>オリジナルミニアルバム>タイトル:▷(Saisei)>アーティスト:mol-74>リリース日:2018年 1月 17日>記事作成日:2018年 6月 20日




聴きました!
今年も本格化させよう、ロッキン'18予習シリーズ!!!
今回は、そのお名前を知るのも初めてだったmol-74(「モルカルマイナスナナジュウヨン」とお読みするそうです)というバンドによるミニアルバム。もう、バンド名からして、難解そうで繊細そうで理屈っぽそうな雰囲気がビンビン(笑) いやいや、褒め言葉ですからね。そーゆーバンド、大好物!


『●(Fanfare)』からスタート。ほら来た!難解で繊細で理屈っぽいサウンド!!(笑) やっぱり、ぼくの嗅覚は間違っていなかった。コーラスワークも美しい、幻想的な曲。明るい夜に、満点の星空を見上げたくなる…そんな、どこまでも透明で綺麗な曲。
透明な空気感はそのままに、BPMを上げて疾走感を帯びた『▷(Saisei)』にブランクレスで突入。閉じていた世界が一気に開けていくような、そんなスケール感の曲。ビートの波は力強いんだけれども、全体的にはファンタジックでもあって。そういう意味では目覚める直前の微睡みのような心地良さを感じたりもします。
さんかくが一つ増えて、『▷▷(夜行)』。一定の緊張感はありつつ、でも程良い疾走感は維持。そのバランス感覚も、なかなか絶妙で気持ちいいです。これが、もうちょっと「爽やかなだけ」「優しいだけ」だったら全然聴こえ方が違った気がします。感傷も温もりも切なさも人恋しさも、あらゆるものが何層にも折り重なって分厚くなっている作風が、もうツボですわ。
『||(Frozen Time)』。ピアノの音色が美しも儚く響き、シンセが悲しげに鳴り渡る。演奏陣の幻想的な音に対して、言葉数の多めなボーカルラインの絡み方が素晴らしい。その美しさは地平線を見渡すような眩しさで、その哀しみは深海をも凌駕する碧さ。ひたすらにメロウな曲。
そして、本作中でも突出してセンチメンタルな『◁◁(瞼)』。もちろん歌詞にも独自性と物語性とセンチメントとがあるんだけど…とにかくサウンドが、そしてボーカルのメロディラインが、胸に迫ってくる切なさ。アタマを通り越して、胸に直接刺さってくる鋭い感傷。なんなら、余韻だけで泣ける。
ラストは『□(StarT)』。最後が「□(=停止ボタン)」であり、停止マークに「スタート」という副題が付いている。いやぁ、もう、小難しいぜ!!!(笑) 聴き手、読み手にあらゆる想像と解釈とを持ちかける、非常にアーティスティックな作品。シンプルなメロディがリフレインして、その中にサウンドの起伏があって、繊細なんだけどダイナミズムもある構成が素敵です。


そんな、計6曲。
いいもん、見つけちゃった。まだもうちょっとの間、「ぼくだけが知るアーティスト」であってほしい(笑) その後、ドカンと売れるなり何なりしたらいいよ。
まぁ、例えばサカナクションであったり、最近でいうと雨のパレードであったり。似たような系統のバンドが、今の時点では幾つか浮かんでくるので…今後は、作風は維持しつつも「誰っぽい」ではないオリジナリティをどう生み出していけるかがポイントになってくる気はしています。
取り敢えず、他の作品もチェックせねば!!




お気に入りは、#02 『▷(Saisei)』#04 『||(Frozen Time)』#05 『◁◁(瞼)』




この作品が好きなら、・『sense』/雨のパレード・『GO TO THE FUTURE』/サカナクション・『UBU』/illionなどもいかがでしょうか。




CDで手元に置いておきたいレベル\(^o^)/









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