>オリジナルフルアルバム
>タイトル:日々是好日
>アーティスト:藤巻亮太
>リリース日:2016年 3月 23日
>記事作成日:2016年 6月 16日





聴きました!

活動休止中のレミオロメンのボーカル、藤巻亮太さんのアルバム3作目(フルアルバムとしては2作目)。
アルバムタイトルしかり、各曲のネーミングセンスしかり、レミオ時代には無かった引き出しを開けてきているなーと思いました。果たして、作品(音源)のほうは…?



『花になれたら』
レミオ時代を彷彿とさせる、珠玉のポップロック。アルバムの幕開けに相応しい、爽快なアッパーチューンです。ただ、全体の雰囲気が「レミオっぽ過ぎ」て、レミオファンとするとちょっと複雑かなー。色んなタイミングと経緯を経てのソロ活動、そして本作なんだろうから一概には言えないけれど…「だったらレミオで良くない?」って、部外者は思っちゃいました。

『Weekend Hero』
これまたアッパーでポップな曲。この辺りのユーモラスな…というか肩の力が抜けた感じの歌詞は、ソロ以降ならではかと思います。レミオの『立つんだジョー』の辺りから、“優等生”を抜け出そうとしている雰囲気は感じてましたが。ただ歌詞が面白いだけでなく、メロへの乗り方が凄く凝っていてインパクト大。

『回復魔法』
多幸感のあるミドルポップ。アコギの音がマイルドな空気感を決定付けていますね。リズム隊も、エレキも、丸みがあって良い。今の藤巻さんのモードが、きっと大いに反映されているのでしょう。インタビューなどを見ていても、穏やかで充実されているのが伝わってきます。

『日日是好日』
タイトル曲。これまた前向きな、ポジティブな空気が溢れている曲。例えば『粉雪』のメガヒットであるとか、Mr.Children直系の後継に位置していた事とか、多分色んな事をプレッシャーに感じながらレミオを続けてきたんじゃないかと思うんですよねぇ。そういった気負いのようなものがソロになってからなくなったような、そんな感じがしていて。この曲は、まさにその象徴のような雰囲気の曲。とても優しくて、大らかで、“余裕”が感じられるのです。

『8分前の僕ら』
シングル曲。ピアノの旋律が美しい、ミドルバラード。バンドセットも入っているものの、ここまでピアノとストリングスのサウンドにフィーチャーしたトラックってあまり無かったですよね(レミオ『海のバラッド』くらい?)。派手さはないけど、美しくて優しい曲。

『夏のナディア』
イントロからワクワクドキドキを掻き立てられる。うん、それは夏休みの初日のような、よく晴れた早い朝のような。けれども、そこに一片の清涼感も感じさせるのは、藤巻さんの持つお上品な感じゆえでしょうか(笑)

『My Revolution』
マーチングバンドを従えているかのような、可愛らしくて力強いアレンジ。最近はバカみたいに四つ打ち中毒になってるバンドが多いけど、この曲くらいさりげなく駆使するほうが断然良いと思う。
そんなわけで、マーチな感じの規則的なドラムと子どもたちの歌声が何とも幸せな曲。

『大切な人』
CMでバンバンに流れていたなぁ。この曲が使われているCMを観た時に改めて思ったけど…この方の歌声はかなりオリジナルですよね。すぐに藤巻さんだと分かりましたから。それくらいに、唯一無二の歌声。

『かすみ草』
レミオ時代を彷彿とさせる、ちょっとヒネてて妖しげな空気が漂うロックンロール。トラックのテイストとタイトルに物凄いギャップを感じるのも藤巻クオリティ(笑)こういう曲、嫌いじゃないんですよね。

『春祭』
コンポーザーとしての新たな引き出しを開けたように聴こえました、この曲。とても特徴的なメロディ。そして、そこにガッチリとピッタリと乗っかっている歌詞。どこからどう切り取っても楽しげで幸福感のある曲。こんなに陽気なクリエイティビティを藤巻さんが見せる日が来るとは。

『おくりもの』
哀愁のあるギターリフから始まる曲。アルバムがシメの段階に入ってきました。本作のハイライトというか、ここまでの自分の人生のハイライトのような。色んな事を思い出すのです。それはもちろん良いことばかりではないけれど、無駄な経験というのは無かったんだなぁという肯定的な気持ちになれます。

『ing』
ラストは、シングルだったこの曲。これはもう、結構前に出たシングルですよねぇ。なんだかこれだけ「久しぶりー」感が(笑)アコギの優しい響きとバンドのダイナミズムが同居する、ミドルバラード。。。だけど、これを演奏しているのが前田さんと治さんだったらどうなってたんだろうなーって、そんな無い物ねだりをしたりもしちゃいます。



そんな、計12曲。

パッと聴いた感じでは、「レミオでもやれたんじゃないかなー」なんて思っちゃいました。でも、じっくり聴くと、一皮剥けた感じがちゃんとあります。
例えば歪んだギターの早弾きがあれば、例えばアコギ一本でしっとり歌えば、例えばラップを取り入れれば、例えば、例えば、、、そういうのが“一皮剥ける”という事なのかと言われれば、そうじゃないんだろうなと。それが、言葉には出来ない感覚的なものではあるんだけど分かりました。

でも、でも、、、やっぱり“レミオロメン”が聴きたい気持ちは湧いちゃいます。どうしても。
また3人(プラス皆川さん)とでやってくんないかなー。

取り敢えず、ROCK IN JAPAN FESで藤巻さんのステージを見るぞー!





お気に入りは、
#03 『回復魔法』
#04 『日日是好日』
#07 『My Revolution』
#10 『春祭』





この作品が好きなら、
・『花鳥風月』/レミオロメン
・『First』/トータス松本
・『VOLT』/吉井和哉
などもいかがでしょうか。





iPod nanoにも入れておきたいレベル(^.^)















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