>オリジナルフルアルバム
>タイトル:Even So
>アーティスト:BONNIE PINK
>リリース日:2004年 5月 12日





久しぶりに聴きました!

もはやベテランの域に到達したボニピさんの、10年以上も前の作品。いやぁ、到底そうとは思えない。今聴いても全く違和感がないし、むしろとても新鮮でお洒落な響き。
普遍性って、こうい事を言うのか。



『Rrivate Laughter』からスタート。都会的な熱量抑えめのリズムトラックと、逆にとてもアグレッシブな楽器陣との絡み方が秀逸。大人のポップス。しかも、珠玉のポップス。

軽快なアコギのストロークと、手数は控え目ながらも存在感充分のベースが織りなす『Ocean』。これは、きっと凪いだ夜の海だろうなぁ。ぼくにはそう聴こえました。波に包まれたような浮遊感と、時々訪れる不意のしぶきのようなアクセント。いつまでも曲の世界観に浸っていたくなる曲です。

今度は非常にお洒落で都会的な感じに、『New Dawn』。何となく、初期のボニピさんを思い起こすような曲調だと感じました。どこか日本人離れしたようなポップ感覚というか、“お洒落のステージが違う”というか(笑)

物静かに始まって、徐々にテンションがせり上がっていく『5 More Minutes』。これもまた、デビュー当時から変わる事のないボニピ的ポップネス。
この曲は、乾いたエレキの音がいいですね。ただキラキラとしただけのポップスではなく、ザラついた毒のようなものもほんのり感じられて、それがいろんな意味で「リアル」。

、、、と思っていると、前曲の猥雑な部分をもっとフィーチャーしたような雰囲気の『The Answer~ひとつになる時~』。ボニピさん流の桁違いなお洒落さは残しつつ、少し攻撃的に、ロックに攻めてくるこの曲。カッコいいわぁ。

からの、一気にアコースティックな楽曲へ、『I Just Want You To Be Happy』。そこはかとなく憂いを漂わせつつも、単に物悲しいだけではなく、隠れた強さのようなものも感じさせます。
ボニピさんのしなやかな歌声も素敵。

ホーン隊がアダルトでリズム隊がジャジーな『Mint』。ぐっと漂う大人の色香。英語がさっぱりなぼくには、この曲が英詞であるために、むしろ自分で好きにイメージを広げる余地が出来たようで好都合でした。

80'sのUSポップみたいな、カラフルなんだけどどことなくチープな匂いのする(表現に悪意は無いですよ!)トラックが異彩を放つ『1・2・3』。これ、普通の人がやったらダサくなる気がするのですが、BONNIE PINKというプロジェクトがやる事ですごくハイセンスに仕上がったのだと思います。

大好きな曲、『Last Kiss』。とにかく色んな要素が詰まってます。とても切ない別れの曲であり、ストリングスが流麗なメロウ楽曲でもあり、シンプルながらも力強いバンドサウンドにも圧倒され、新たなる旅立ちのうたでもある。
うん、何回聴いてもやっばり大好き。

カジュアルな、気軽な雰囲気で聴ける『Walk With You』。少~しだけ舌ったらずな感じのあるこの方の歌声が、何だかとても親近感というか…自分の目線に置き換えて歌詞を感じやすいと思いました。

爽快感のあるポップロック、『人生ゲーム』。洒脱な雰囲気はまさにポニピさんのパブリックイメージと言えましょう。トラックは、後半にかけては特にそうだけど結構骨太なロックンロールですよね。ボニピさんの声がポップで華やかなので、純粋なポップソングに聴こえがちですが。トラックがカッコいい、聴き応え充分な曲。

ラストはアコースティックな『Bedtime Story』。そのタイトルのイメージぴったりの、ゆったりとした優しげな曲。これも(ほぼ)英詞なので、自由な受け取り方が出来ました。微睡みの中の大人のBedtimeにも取れるし、お母さんに絵本を読んでもらう子どものBedtimeのようでもあります。実際のところは、英語がからっきしなのでさっぱり分かりません(笑)



そんな、計12曲。

BONNIE PINKさんのカラーで統一されていつつ、バリエーションも豊かな一枚だと思います。凄く都会的かつスタイリッシュでありながら、日常の一コマを思わせるようなリアルも併せ持っていて。

ぼくは本作以前からBONNIE PINK作品を聴いてきましたが…本当に好きになったのは、このアルバムからかもしれない。

最近、新作アルバムが出ませんねー。待ってますからねー!!





お気に入りは、
#02 『Ocean』
#04 『5 More Minutes』
#05 『The Answer~ひとつになる時~』
#09 『Last Kiss』
#11 『人生ゲーム』





この作品が好きなら、
・『NEW ADVENTURE』/My Little Lover
・『HEART STATION』/宇多田ヒカル
・『Time』/スガシカオ
などもいかがでしょうか。





CDで手元に置いておきたいレベル\(^o^)/










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